吟遊映人 【創作室 Y】

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2012.01.04
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「彼らは・・・いや、我々は暗殺団だ。今夜王子が殺される。私が仕掛けた爆弾で・・・私は死ぬべきだった」
「・・・問題は今からどう行動するかよ」

久しぶりにサスペンスの王道と出合った気がする。
やっぱりこれぐらい筋が一本通っていると、ミステリー小説を読んでいるのと同じかそれ以上のスリリングな気分を味わえる。
主人公のマーティン・ハリス博士役に扮したリーアム・ニーソンも、枯れてますます演技にメリハリがついて来たし、見ていて安心感が持てる。
“強い男”を演じる時の、鋭い眼光とか内に秘めた荒々しさみたいなものを、抜群に発揮できるのもスゴイと思った。
さらに、チョイ役だがブルーノ・ガンツも出演。
旧東ドイツの秘密警察のメンバーという過去の経歴を持つ役柄だったが、何気なくコーヒーに青酸カリを入れて自死するシーンは見ものだ。
こういう場面がところどころに散りばめられることによって、よりミステリアスでスリリングな構成になっていく。

アメリカの植物学者マーティン・ハリス博士は、妻のリズと一緒にベルリンにやって来た。
学会で発表することになっていたからだ。
夫妻は、宿泊ホテルに着いたものの、マーティンがカバンを空港に忘れたことを思い出し、タクシーで急遽引き返す。
ところが事故でタクシーは、凍てつく川に突っ込んでしまう。
運転手のジーナが、懸命にもマーティンを救出するが、その後マーティンは病院で四日間も昏睡状態に陥る。
目が覚めて無理やり退院すると、記憶の断片をたどりながら妻のいるホテルに戻るが、妻であるはずのリズは、別人のマーティン・ハリス博士と名乗る男と一緒にいるのだった。

ボスニアからの不法移民でしたたかに生きるジーナ役を、ダイアン・クルーガーが好演。
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下品になりすぎず、かといって女優であることを忘れていない堂々とした演技はすばらしかった。
このように、ストーリーもさることながら、役者それぞれが体当たりの演技を見せてくれると、視聴者である我々もグッと惹き付けられてしまうから不思議だ。
サスペンスとかミステリーなどに区分される作品は、はいて捨てるほど存在するが、どんなに奇を衒った斬新な作風でも、首尾一貫していなければ完成度は低くなる。
定番中の定番と言われようが、『アンノウン』のように筋が一本通った安定感のある作品は、鑑賞後も程よい気持ち良さを味わえるのだ。

2011年公開
【監督】ジャウム・コレット=セラ
【出演】リーアム・ニーソン、ダイアン・クルーガー

また見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。
See you next time !(^^)





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最終更新日  2012.01.04 08:29:16
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