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2014.04.17
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カテゴリ: 映画/SF
【猿の惑星~創世記~】
20140415

「薬の本数を記録しよう。月に一本打つだけで十分だ」
「すごい効果だ!」
「投与量に注意しよう。血液検査やスキャナー検査もやらなきゃ」
「ウィル・・・ウィル! 病気が治った!」
「よかったね!」


オリジナル版の方はあまりにも有名で、今さらとやかく言うまでもない。

驚いたのは、一匹一匹のチンパンジーたちの本物すぎる(?)表情、しぐさである。
CGを駆使したとはいえ、びっくりするほどの自然な動きに、思わずフィクションであることを忘れてしまう。
とにかく見事な出来映えだ。
もともとサルというのは、ヒト科に一番近い生物であることから、何かと一目置かれて来たのは事実だ。
そんなサルたちが、ヒトの横暴な振る舞いに耐えかね、敵意をむき出しにするという設定が原始的でおもしろい。
サルというのは粗野で、無知で、野蛮なものの象徴として描かれている。
ヒトからは一ランク下に置かれ、好奇な目で見られ、それでいてややもするとヒトの存在を脅かす位置にいるので、煙たがられるわけだ。
この作品を見れば、いかにヒト様の提言する動物愛護の精神が偽善であるかが分かるのだ。

アルツハイマー型認知症に苦しむ父親と二人暮らしのウィルは、サンフランシスコの大手製薬会社で日夜研究に取り組んでいた。
それも、アルツハイマー病に効果がある新薬だった。
実験には一匹のメスのチンパンジーを使っていたが、目覚しい成果が出た。
しかし、いざその研究を発表する段階になって、チンパンジーは副作用のためか何なのか大暴れし、研究室をパニックにしてしまった。
その結果、ウィルの研究は失敗と見なされ、プロジェクトの中止を言い渡されてしまう。

『猿の惑星』は、とても完成度の高いSF映画に仕上げられているが、いかんせんキーマンとなるウィルのキャラクター設定に魅力を感じないのだ。
役者さんの演技力には申し分ないのだが、セリフや行為に惹きつけられるものがなかった。
それを除けば、近来稀に見る迫力あるSF映画として成功していると思う。
オリジナルの『猿の惑星』を知らない人も、この新しい版を鑑賞すれば、きっと興味を持ち、ちょっと見てみたいという気持ちにさせられる。
新旧併せてオススメしたい作品だ。

2011年公開
【監督】ルパート・ワイアット
【出演】ジェームズ・フランコ、アンディ・ケーキス

20130124aisatsu





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最終更新日  2014.04.17 06:11:29
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