アムステルダムで11月7日にサッカーの試合があった。イスラエルのマッカビ・テルアビブとオランダのアヤックスが対戦したのだが、その際にイスラエルのフーリガンが地元住民の家と思われる建物に飾られていたパレスチナ国旗を引きずり下ろして引き裂き、燃やすという挑発行為を繰り広げた。また通りかかったタクシーを襲撃、オランダのファンと衝突している。
これに関し、オランダの新聞が伝えた興味深い話をイスラエルのエルサレム・ポストが紹介している。オランダに遠征するマッカビ・テルアビブのチームにイスラエルの情報機関モサドのエージェントが帯同するとしているのだ。このチームはアラブ差別で知られ、アムステルダムで問題を起こすことは見通されていただろう。
この暴動に関し、オランダのディック・シューフ首相は「容認できない反ユダヤ主義の攻撃」と呼び、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は「アムステルダムのイスラエル市民に対する非常に暴力的な事件」と非難しているのだが、オランダを含む欧米諸国でもイスラエルに対する感情はさらに悪化、その怒りはユダヤ人全体に向けられる可能性もある。
ネタニヤフ政権は中東で戦乱を拡大させ、イランとの戦争にアメリカを引き摺り込もうとしているが、そうした政策はイスラム世界を刺激、イスラエルへの攻撃を招き、経済を破綻させている。その結果、イスララエルから脱出する人が増え始めた。脱出する先はヨーロッパやアメリカなどだが、そうした国々でイスラエルに対する怒りが膨らめば脱出先にはならなくなるだろう。
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