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カテゴリ: ニュース
元・弁護士、浄土真宗の熱心な信徒である杉浦法相は、小泉政権在任の11ヶ月間、ついに死刑執行命令書に決済しなかった。

これを死刑存廃論(というより死刑廃止論)の活性化になると報道するマスコミもいる。

果たしてそうだろうか?

そもそも、法務省大臣の死刑執行命令は「判決確定の日から6箇月以内にこれをしなければならない。」と刑法に明記された義務である。

なんのことはない。

杉浦氏は、自分が死刑執行に関わりたくないがために決済しなかっただけなのだ。

そして、その間積みあがった執行命令書は、誰か別の大臣の手にそのまま渡される。

現に杉浦氏は就任後の記者会見で

「私は死刑執行命令にサインしません」と発言したが

その一時間後には

「個人としての信条を吐露したものであり、法務大臣の職務の執行について述べたものではない」

と、自身の発言をあっさり撤回してしまった。

そして、マスコミの 「死刑執行命令にサインする可能性もあるか?」 との問いに

「そうですね」

とあっさり答えている。


腹立たしい!これが信念の人のすることであるものか!


死刑廃止論者は、感情的ではあるが、理性や合理を求められれば、すなわち瓦解することを図らずも示した形となったのだ。


死刑そのものに反対であれば「現行の刑法に疑問がある」として法務大臣就任を固辞すればよかっただけだ。

その方が、死刑存廃論を活性化することができたのは確実だ。

しかし、杉浦氏は

「後藤田元法相が、 『法の番人として、それをできないのならば(大臣就任を)受けるべきではない』 と発言したことについて、どう思うか?」

との問いには

「それは、 後藤田先生がおっしゃたそのとおり じゃないですかね。」

と答えているにもかかわらず、法務大臣にのうのうと就任し「違法」な決済拒否を貫き、任期を「逃げ終えた」。

繰り返すが、死刑の是非は別として、杉浦氏の行った行為は、立派な刑法違反である。

ただし、この条文を遵守しなかった場合の罰則規定はない。

杉浦氏は「罰則無ければ法効なし」といわれる、悪しき法感覚を実践したのだ。

元法曹家として、法務大臣として、あるまじき行為である。


杉浦氏は死刑廃止を主張するなら、または「個人の感覚として」執行命令書にサインできないのなら、法務大臣就任を固辞するべきであったのに、それをせず、元・大臣の肩書きを得た。

その上で「罰則がない法律なぞ、法務大臣でも破る」ことを示し

「死刑廃止論者は感情的なだけで、合理的ではない」という評価を固定させた。


彼の11ヶ月が残した事実はたった2つ



「一人の法を守らない法相がいた」


これだけだ。


杉浦法務大臣

記者会見で「死刑執行拒否発言」を撤回する杉浦氏





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最終更新日  2006/09/26 08:01:16 PM
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