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カテゴリ: ニュース
●契約の不更新は粛々とした企業活動

雇用者vs被雇用者という構図に、正規職員で働く人も含めた国民の肩入れも見られる。

だが、派遣社員はそもそも本質的に調整要員。

継続雇用を前提とした正社員とは存在意義が違う。

業績が悪くなれば真っ先に人員整理の対象になるのは当然だし、契約を満了したのならば契約を継続しなくても企業に何ら非はない。

派遣社員に任される業務の範囲からしても、豪華な職歴書が書けるわけもない。

つまり、 企業側の理由で失業して当然 の労働力なのだ。

人格や人権を否定するのではなく、「派遣」とは本質的にそういう「お仕事」なのだから。


しかし彼らは「雇用せよ!住まいをよこせ!」と叫ぶ。

これに違和感を覚える国民は少なくないだろう。

あるサイトの投票では7割が「派遣切りは自己責任、努力不足」に賛同していた。




新聞・テレビなど、マスコミは弱者の味方とばかりに派遣社員の苦難を報道する。

だが、大手マスコミは経団連や日商(商工会議所)などの大企業グループに近いので、経営者側はあまり強く叩けない。

矛先はもちろん、いつもの公務員と政治家だ。

しかし、地方自治体は大分に代表されるよう、厚労省が動くより先に救済に動いた。

自治体の人件費には議会で決める予算という限界があるのだから、公務員の給料アップはその分苦しくなる。
だが、 自治労連HP などを見る限り、むしろ派遣労働者の救済を求めている。
おかしな勘ぐりはやめて素直に評価したい。

そして、酷い嫌われようの麻生[現]首相だが、派遣切り対策の支持は比較的速やかだったと思う。
厚労省などに努める官僚も頑張っているはずだ。

とにかくにも厚労省が矢継ぎ早に政策を打ち出したのことだけでも評価していい。
この短期間にこれだけの政策を立て続けだ。
おそらく帰宅もできず、官庁に寝泊まりしながら、寝る間も惜しんで救済政策を起案したのだろう。

あとは、国会や地方議会だが、ここが一番肝心で一番動きが少ない。

議員というのは利権やしがらみにがんじがらめなので、国民(住民)がしっかり取捨選択しなければ目立った動きはあるまい。
それでも、与党・野党を問わず、雇用改善に取り組む姿勢をブログで公開する議員は多い。


一方・・・

どこのテレビ会社が、職を失った人々に仕事を提供したという類の話は一切聞かない。

マスコミは、正義を雄弁に語り、正義の実現には興味がない。

その口先集団が、麻生首相や議員の発言にいちいち反応して記事(=カネ)にしようとしている様は薄気味悪くすらある。

麻生首相を擁護する気はさらさら無いが(有能とは言えないと思っている)が

「仕事を選ばなければ(働き口は)ある」

「何がしたいのか決めずに仕事をくれと言われても(政府も企業も)困る」

という内容のごく常識を口にしただけで、バッシングの嵐だ。

これには首をかしげる。正論に聞こえるからだ。

失言ではなく、首相・総理だからこそ、敢えて厳しく指摘しなければならない事がある。

財源には限りがあるのだから、なんでもかんでもはできませんよ・・・と





もちろん(ここでも度々指摘しているように)大企業の搾取構造は是正しなければならない。

現時点で、GDPの7割を内需から稼ぎ出す日本の経営は、消費者たる労働者の所得がなければ復活できないからだ。

経団連など日本を牽引する経営者側は国益、公益を考えなければならない。

「国家と企業は両輪でこそ発展できる」

という不変の経済原則を、残念ながら大企業幹部も政治家も忘れてしまっている。





だが、派遣社員の中途解雇は不当としても、契約更新をしないことについて
マスメディアが感情的になりすぎている気がする。

仮にテレビ番組で高名な政治経済学者が

(ごく短期間のつなぎでやる人は別にして)何年も派遣をやっている労働者には

1. (例え真面目で有能であっても)企業に「ぜひ正社員になって持続的に貢献してほしい」と言わせる要素が揃っていない人

あるいは

2. いったんは正社員で入社したか、過去にそのチャンスがあったものの、人間関係に嫌気し、あるいは責任や困難を敬遠し、自ら「下りた」人

あるいは

3. パラサイト、配偶者収入など生活環境に恵まれ、勤労意欲が希薄で、とりあえず派遣で働いていた人

・・・そんなケースが相当多いのではないか?と堂々と言ってしまったらどうか。


誰しもが頭をかすめるであろう素朴な疑問を、公の場で口にした阪本政務官のように強く非難されるだろう。

確かに政務官が公でそんなことを発言するのは、素養が大いに疑われる。
即刻為政の舞台から退場してもらわなければならない。

しかし、阪本発言の内容そのものまで的はずれだと思う国民は多いだろうか?

つまり、今回の派遣切り騒動について、心のどこかで


 いざ解雇となったら、俺たちの税金で助けてもらう魂胆か?」

と思っている国民は、そんなに少数派だろうか?


阪本政務官発言について連帯責任を追及されている麻生総理にしても、諸々の発言内容がトンチンカンか?というと違う気がする。

どちらかというと、なにかにこじつけて「だから解散、総選挙!」と具体的政策も示さず、解散だけを求める民主党の方に違和感を感じる。

今の民主は大きく負ける気がする。




「まじめに働いていたのに解雇された」
と解雇された派遣労働者らは言うが
対価を払う価値がない人間を、営利企業が継続的に雇用するわけがない。


「派遣社員ではあったが、正社員より優秀だったし、会社に利益をもたらせる存在だった」
と言う人もいる。
そうなのかもしれない。

だが、なぜそんな価値を持つ人材を企業が「囲おう」としなかったのか?

あるいは、なぜそれほどの人が他の同種企業で正社員として雇われなかったのか?

もう若くなかったから?
時期を逃したから?
やりたいことがあって?

・・・そんな理由を口にするのだろうか。

私の知っている会社でも、優秀なアルバイトを正式に雇おうとしたら
「他の(大きい)会社に就職したいので、今は勉強中の身なんです」
と断られたという。
その人は今はどうしているのだろう?
少なくとも、もう会社にはいないはずだ。
去年から派遣社員は契約満了を待って全員更新をしなかったから・・・


就職のチャンスは無限に何度もあるわけじゃない。

期間限定の数少ないチャンスをのがせば、不利になるのが必定。

受験なり、競技なり、恋愛なりを通じて、誰もがそんな条理を知っている。

年齢を重ねることは悪いことではないが
若い頃から努力をしてきた人間
チャンスを貪欲にものにしてきた人間に
出遅れた人間がどんなに慌てても負けると知っている筈だ。






もちろん「 やむにやまれない事情 」で不本意ながらも派遣の身に甘んじている人も沢山いる。

そういう人はいわば「被災者」だから、国家が緊急に救わなければならない。

では、「やむにやまれない」とは、どんな、どれほどの事情か?


例えば、障害や困難な持病を持つ方は、ほぼ例外なくそうだろう。

「社会的弱者」という言葉に反感を覚えられるかもしれないが、間違いなくやむにやまれない状況だ。

しかし、心身共に一定の水準を満たす人の 「やむにやまれない」とは相当な事情であるはずだ


私個人の見解でいえば「やむにやまれない」事情とは

・子供の頃から持病があり虚弱で、外見も悪く

・家計の苦しさ、両親の不仲など、幼少期から家庭環境は劣悪であり

・父親が職を失い自己破産。極貧の少年・青年時代を送り

・貧乏コンプレックスと、肉体コンプレックスに悩み

・学校では小中高とそれを理由にいじめられ続けられ

・ある時は心を病み、荒れそうにもなり

・貧しさゆえ公的教育以外の塾や家庭教師とは縁がなく

・進学といえば授業料減免を受けられる国立大にしかなく

・大学の生活費はほぼ毎日のアルバイトと奨学金。遊びも知らず(できず)、欲しいものも持たず(買えず)

・自分の虚弱さを恨み、武道で有段者になるほど体を鍛え

・大学の専門教授は質が悪く、ほぼ自力で教授を抜き去る程の学究をし

・教授のコネも押しもなかったので、就職活動では業界・企業を研究しつくし、足を棒にした


そ・れ・で・も

・・・そこまでしても、派遣の身分に甘んじなければならなかった程の事情が「やむを得ない」だ。


上記一読して分かるよう

これは強者の理論ではない

弱者中の弱者の理論だ

ジャングルに生を受けた小動物の理論だ

人間社会の仕組み…と大げさに言ってもいい


ここまで読んだ方、ご明察のとおり

「彼」は、現在はある機関で、早くから非常に立派な仕事をし、今は若くして部門を託されていおる。

私の幼なじみであり、親友であり、尊敬する人物であり、 実在する 人物だ。





彼は特別な人間ではない。

今でこそ尊敬しているが

はっきりいって心身とも弱い人間だった。

おまけに進んできた道は険しく障害だらけ。

本人の力の及ばぬ部分で不運も続いた。

それでも、いつでも前向きで、苦しくても笑顔
・・・いやいや、そんな大層な人間ではない。

ただただ惨めにあがいて悩んで苦しんで、不細工で不器用で

何度も諦めて、時には荒れたり、心の病にかかったり

当然、自己の境遇を恨み、他人を妬み

それが人間関係も狂わせ

身内に捨てられ、私を含めた友人も距離を置き、いつも孤独・・・

でも

そんな日々をなんとか、かろうじて、ようやく耐えた人間。

ボロボロになりながら今日まで立っていた人間だ。


「成功した」のではなく「生き残った」感が強い。

「勝った」というより「負けたまま終わらなかった」だけだとも思う。



派遣問題に、労働者側の自己責任問題は決して無関係ではない。

どころか大いに関係がある。

そんな彼らが

「オレたちを(正社員の給料を削ってでも、税金を投入してでも)助けろ」

と声高らかに言うからには

最低限この程度の努力や苦労には耐えろ!
話はそれからだ!


・・・と彼に面と向かって言われたら、友人の私でも返す言葉がない。






ヒステリックな新聞を置き、テレビを消して、シンプルに考えて欲しい。

どこの就活中の学生が「仕事をよこせ!寮も提供せよ!」というか?

だが、派遣社員達は紛れもない就活中であるのに、平気でそんな要求を叫ぶ。

彼らの声は企業どころか一般国民にも伝わらない。

いったい貴方が社長だったら、そんな人間と労使契約を結びたいだろうか?


もし誰かが正社員や持続的な雇用を強く希望するといのであれば

要求  と  自己研鑽

どちらが必要か?

誰もが即答できるはずだ。


契約をされなかった派遣労働者たちが、企業や政府に伝えるべきは

「いま私をサポートしてくれれば、これだけのことをします!」

「すぐは無理でも、近い将来必ず公益や企業利益をもたらします!」

といったような、自己価値と熱意しかありえない。

価値を身につけ、優秀な人材であることを十分にアピールすることこそが大事。

(というより、企業的にはそれ以外に興味ないだろう)

そういった意思をもつ人々の成長と機会をサポートすることが
本来の政治家・官僚の本来の仕事といえるだろう。
急場しのぎは長くは持たない。

国策として日本人の精鋭化を図る政策が次の重要課題だ。

・・・聡明で真面目で、辛抱強い・・・

1500年代に海を渡って来日した欧米宣教師たちは日本人をそう評している。





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最終更新日  2009/01/15 10:02:49 PM
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