何とかならんかなぁ。
今日はコレ。
「ガ―――」
ドン、と積めらしきものが胸に食い込んだ。
そこは昔、大怪我をしたところだ。
すごく痛くて、怖くて、ひたすらに憎かったところ。
――八年前の――あの夏の日。
ああ、ひたすらに憎かった。
怖いとか痛いとか、そんな余分なものなんてなかったぐらいに。
そうだ。俺は、ただ、ひたすらに憎かった。
ならばやる事は決まっている。
――――オマエが、オレを、殺すというのなら。
全身はとうに麻痺している。
残ったものは、未だナイフを離さない右手の感触だけ。
殺される―――殺される?
誰が。
何に?
「はは、は―――――」
笑いが零れる。
ああ、たしかにその通りだ。
絶対に逃げられない。
絶対に逃がさない。
やるべき事は、ただひとつだけなんだから。
殺される。
殺される。
きっと、間違いなく殺される。
他の何にでもなく、
他の誰にでもなく。
―――――――ヤツは、この俺に、殺される。
by遠野志貴<月姫>
コレは痺れた。
Calendar
Comments
Keyword Search