宵闇劇場

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プロフィール

ー紫陽花ー

ー紫陽花ー

2006年09月16日
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カテゴリ: 追憶
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。
愛されたいんだ、愛して欲しい。
抱き締めていて、きつくきつく。
血管が閉塞したって構わない。アナタの腕の中で朽ちていきたい。
僕の返り血で汚れる横顔が綺麗で、そんな笑みを瞳の奥で感じながら崩れ落ちていく。
腕はもう言うことなんか聞いてくれやしなくて、僕の右手を愛しそうに撫でるアナタがいて。
霞んでいく視界の中で、俯瞰的に僕は僕を眺めていられて。
嗚呼、悲しげな視線もその白い手も、紅く染まった体も如何し様もなく愛しい。
鈍い銀色だけが、心残りだけれど。アナタが持つのなら、僕はそれですら奉仕できそうだった。

ずるりと音を立てて、僕は意識を引き戻された。
光量が調節できない瞳が映し出すのは、見慣れた自室の天井。
また夢を見てたんだな、とぼんやり呟いて、携帯電話を手にとる。
流行りのキャラクターの待ち受けは僕の趣味か、それとも彼女が好きと言ってくれたからだっただろうか。
着信がなかったことをサーバーから告げられて、僕はまたベッドに身を沈めた。
抱き寄せられる身体は何処にもなくて、必死に布団に包まり意識を無くそうと苦闘する。
訳も無い悲しみだけが、痛みを加速させる。
過ぎ去る温もりを思い出しての自慰行為にはもう飽きてしまっていて、安息も安堵も心からは尽きてしまって。
あても無く思考を廻らせば、静寂と寂しさだけが深くなって。

アナタは誰?
パソコンのデスクトップから昔の写真を見てみた。
懐かしい思い出は、甘く傷口を抉った。
声が聞きたくなる、甘えてしまいたくなる。
弱さを預けてしまいたくなる、また僕を、君を欺いて仮初の鳥篭の中で。

助けて欲しいなんて何回言ったんだろう。
ぎゅーってしてなんて何度言えば気が済むんだろう。
幸せでもない幸せを感じれば感じるほどに、僕の内側が僕であって僕でない誰かに蝕まれていくようで。
それに気付いたから、僕は一人になっていくんだよね。わかってるつもり。

星空を見上げる度に、別れてしまいたくなる。
僕自身と、君と、この世界と、何もかもとも。
然様なら。





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最終更新日  2006年09月16日 21時51分58秒
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