あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの

あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの

PR

Profile

粗忽のたかびー

粗忽のたかびー

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

2023.07.04
XML
カテゴリ: 緩和ケア


5/14に記した異父姉弟の後日談である。

今日、二人の母親が亡くなった事例について、病棟、在宅のスタッフが集まり事例検討をした。
亡くなった方の事例検討なので、デス・カンファとよんでいる。

在宅のスタッフが後日談を話してくれた。

弟家族は母親の在宅療養が始まった頃に離婚が成立、亡くなった時にも弟の妻や子には連絡はせず、姉の家族と弟一人で密葬にした。弟は姉に任せたと言わんばかりに、通夜、葬儀・告別式に顔を出した後、連絡が取れなくなったと。
父親が母親と入るように購入した永代供養の共同墓地に納骨し、四十九日の法要をしたら、もう父親、母親のことは終わりにする、それ以上のお金をかけたくない、かけられないのだと言っていたそうな。

さらに話を聞くと、娘さんは頼られるようになってから、自宅を母親のお金でバリアフリーに改装した上で、一旦銀行に買い取って貰い、その銀行が管理を委託した不動産会社からレンタルしていたとのこと。その買い取って貰ったお金+解約した母親の預貯金をまず均等に二人が生前贈与として受け取り、母親をまず一文無しにし、医療・介護費用は二人で折半していたとのこと。家に残された母親のものは全て遺品整理業者に任せたとのこと。

赦しを請うてきた母を赦したのだから、母亡きあとは大切に供養し、弟とは和解するのだろう、と思っていたが、そうではなかったようだ。

病院のスタッフは私と同じように、虐待された母親をきちんとみとるなんて、出来た娘だと思っていたので、少なからずショックを受けていた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.07.04 23:21:28
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
X

Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: