あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの

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粗忽のたかびー

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2023.07.19
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カテゴリ: 緩和ケア
今日、がん治療基幹病院から転院されてきた70代の男性。肺がんと診断され、出来うる化学療法は全てしつくし、もう方法はないと告知されホスピスに紹介となった。

ナルサス8mg 分1夕食後、疼痛、呼吸苦時にナルラピド1mgを飲むように指示しています、と紹介状にはあった。

ナルサスが開始になったのは先週金曜日。それまではトラマドール25mgを4錠分4だったのだが、咳や痛みがおさまらず薬を変えてほしいと頼んで、ナルサス4mgを一日一回飲み、苦しいときにはナルラピド1mgを頓服してください、と指示されたとのこと。

医師からは苦しければナルラピドは何度使ってもいいですよと言われたので、ナースコールを押してナルラピドを貰おうとした。するとナースが「薬剤師の先生からは6時間間隔をあけるようにと言われています。」と言われている、と6時間経たないことにはどんなに苦しくても、ナルラピドをくれなかったとのこと。
苦しいのを我慢し、ほぼ6時間おきにナルラピドを飲んで、医者の来ない週末を過ごしていたとのこと。

今週月曜日になって、医師に「ナースには先生と薬剤師とどちらの指示が優先されるんですか?」と文句を言ったらしい。しかし、医師は苦笑いするだけでそれには答えず、ナルサスを8mgにあげてくれたらしい。それで咳も痛みもおさまって転院してこられた。

でも、患者さんはこの経緯に納得をされておらず、私に何が正しいのかを教えてほしいと。

もうちょっと誰もが丁寧に説明すればいいのに、と思った次第である。





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Last updated  2023.08.13 06:13:51
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