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私がテニスを始めたときのサービスのスタンスは、もちろん、ピンポイントスタンスである
最近でこそ、ピンポイントスタンスにするかプラットフォームスタンスにするか個人の好みで選択するようになったが、以前はサービスをしっかり打つスタンスは、ピンポイントスタンスの一択であった
威力を出すための身体の動きを考えれば、至極当然のことであると考えられていた
しかし、フェデラーの登場とともに大きく変わることになる。それまでもピートサンプラスがプラットフォームスタンスでサーブを打っていたようであるが、多くのプロプレーヤーはピンポイントスタンスやその変化形であった。
明らかにサーブの威力を少しでも求めるプロにおいては、後ろから前への動きをスムーズに行うピンポイントサーブを行うのは当然の選択だったのだろう。
しかし、フェデラーの登場で、多少前への推進力を得なくとも十分にスピードと回転の有る安定したサーブが得られるプラットフォームスタンスが実証され、注目されることになった。
以前のウッドラケットでテニスをしていた時代とは明らかにテニス技術は変わってきたのである。
かつてウッドラケットの時代、ボルグがトップスピンを打ち一世を風靡したが、今では高校生でもボルグ以上のトップスピンが当たり前に打てるようになっている。
これは間違いなくラケット性能の向上によるテニス技術の向上に他ならない。
向上するラケット性能に支えられて、フェデラーの類まれなるテニスセンスと実績によってプラットフォームスタンスは、ピンポイントスタンスと同等に考えられるフォームとして、認知されるに至ったのである。
フェデラー以前はプロ・アマ問わず、何の疑念も抱かずピンポイントスタンスを基本にサービスを行っていた。
プラットフォームスタンスを選択したプロがフェデラーに影響されたかどうかはわからないが、スタイルの変化は、ラケット機能の向上と併せてスーパースターの存在によって大きくかわったのである。
私も10年ほど前から、ピンポイントスタンスからプラットフォームスタンスに変更したのであるが、それは、フェデラーがプラットフォームスタンスでサーブしているのを見て真似てみたかったからに他ならない(笑)
私は少なくとも、フェデラーに憧れてのプラットフォームスタンスの選択である(笑)
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