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・管理職として勉強しなくては済まされないと必要に迫られて、といいながらも取り敢えず図書館本でパワハラ学習事始め。・読めば読むほど「パワハラ」っていうのが分からなくなる感じ、上司が部下に対して行う行為はグレーゾーンも含めて理解できたが、「セクハラ」と「パワハラ」は違う?上下関係のないはずの従業員同士とか部下が上司に対するハラスメントも「パワハラ」??【中古】パワハラ問題―アウトの基準から対策まで― (新潮新書)/井口 博価格:399円(税込、送料別) (2024/6/23時点)楽天で購入2024/6/20読了〇最も避けるべきことは見てみぬふりをすることである・結局そういうことですよね。そういう職場環境づくりがキモだと思います。・上下関係のある立場でこれまで「指導」として許されていたことが「ハラスメント」になるという時代の変化をしっかり認識することとそれを職場の文化にすることが必要だということですよね。・「ハラスメント」は当事者同士の問題であって職場管理者は傍観者であるという認識は全く甘い!!適切な対応をしていないと「安全配慮義務違反」とか「職場環境配慮義務違反」に問われ、慰謝料も個人よりも職場に課せられるほうが膨大になると知りました。・余談だけど「カスハラ」も怖いですね。そして「カスハラ」から職員を守ることも管理者の責任なんですね。・当然ながらもうちょっと勉強したほうがいいなと思っています。ご訪問ありがとうございました。読書は楽しいですね。
2024.06.23
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・「嘘つきジェンガ」と呼ばれる人の話かと思っていたら、「ジェンガ」って積み木みたいなのを崩さないように積み上げるテーブルゲームのことだった。微妙なバランスを保ちながら1個抜いては積み上げるが1歩間違えば崩れて全てがパーになる。なるほど意味深なタイトルだ。噓つきジェンガ [ 辻村 深月 ]価格:1,815円(税込、送料無料) (2024/5/28時点)楽天で購入2024.5.19読了・詐欺をする人騙される人、自分とは関係ない世界だと思っていたら大間違い。一歩間違えば当事者になってしまう。「2020年のロマンス詐欺」:ネット成りすまし「五年目の受験詐欺」:裏口入学?「あの人のサロン詐欺」:有名作家成りすまし・いずれも後味が良くて救われる3篇。
2024.05.28
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・「きこえる」は音だったけど今回は写真で・1枚または2枚の写真に連動する形で書かれた超ショートショートのミステリー約50連発。意味が分からないものが大半、ネタバレサイトをみてやっと分ってなるほどと思ったり、見ても分からなかったり、見返すうちに分かったり・・・結局よく分からない作品も残った。・新しい試みであることは間違いない。とは言えこれは小説ではないと思ったが、究極のショートショートか?フォトミステリー -PHOTO・MYSTERY- [ 道尾 秀介 ]価格:1,485円(税込、送料無料) (2024/5/26時点)楽天で購入2024/5/19読了「静かな午後」:ギターを弾いているのに「静かな」ということはお爺さんは石になってる?「さがしもの」:探し物は上半身?ネタバレを読んでもすっきりしない。「お兄ちゃんの髪は濡れていた」:ジャンプしているように見える女の子は肩車されているのだった「行方」:鏡のミステリー、意味が分からなかった「能才」:巻き戻し「ジャンプ力」:分からなかったけど何度か見直してそういうことねという感じ「ごめんね」:何度目かで分かった悲しいくやさしいお話、「手紙」に続く「デュロン」:「ベロン」に続く「習慣」:オカルトだけどほのぼの「人のもの」:これは?分からなかった。「つちのうま」:「つ」と「う」を入れ替える、以下同文で告白文が分かる「今夜」:「つちのうま」の続編「成長」:意味わからんかった「聞いてごらん、と言った女性の肌は濡れていた」:ネタバレサイトを読んでなるほど「何日か経つと静かになった」:ネタバレサイトを読んでなるほど・・・50編以上あるのでキリがないのであとは記憶に残ったものだけ「手羽先」:これはネタバレサイト見ないと分からなかった。食材になったのは古臭い弓矢を持っていた2人の恋のキューピットだった!?なーるほど。「いかないで」:これもネタバレサイトなしでは理解できなかった。鏡文字と普通文字の順序の入れ替わりには気が付かなかった。なーるほどである。「中身は家の裏に埋めたそうな」:これもネタバレサイトを見ないと分からなかったけど、まだ桃太郎は熟してなかったという話。・何だろう?つまらなくはないけど難解すぎてあまり楽しめなかった感じ、何度か見直して、ネタバレサイトを見て何とか分るものが多いけど結局分からなかったものもある。・道を秀介さん、久しぶりに他の作品も読んでみようかなと思った。
2024.05.26
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・高野さんの作品は「13階段」が初読みで2作目。前作がかなり面白かった印象があって期待したのだけど・・・まさか幽霊が実在するというストーリーだとは思わなかった!そういえば「幽霊人命救助隊」という作品もあるので高野氏の作風の一部なのかもしれません。踏切の幽霊 [ 高野 和明 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/5/20時点)楽天で購入2024/5/14読了・踏切で撮った写真に写っていた「幽霊」の写真を取材して主婦向けの雑誌の記事を書くように指示された元新聞記者の主人公が事件の真相に迫っていく。その裏にある反社会的集団と有力政治家の存在も次第に明らかになってくる、とても清純とは思えなかった元キャバクラ嬢の被害者=幽霊の人物像が終盤で明らかになってきて印象も大きく変わる。彼女がなぜ犯行現場となった踏切の近くに立っていたのか知ると切ない。・幽霊や超自然現象が本当にあったらそれは記事にできないというある意味矛盾した報道の姿勢にそうかもしれないなと思ったりした。でもそうじゃないような気もするけどなぁ・・・どうなんだろう?・ストーリーとしては面白かったのでケチをつけるのは気が引けるけどあえて言えば、わざわざ被害者の友人女性に組員の男を良い仲にしたりする必要もなく、被害者を殺して埋めたり沈めたりしておけば済んだことではないかと思うのだけどどう?とか幽霊になった彼女に殺人犯や影の政治家を殺す力があったのなら最初から殺してやればこれほど不可解な踏切の幽霊が出てくる話にはならなかった?とか・・・いろいろツッコミどころがあるような気がする。・超能力とか超現象をあるものとしてミステリーを書く作家としては宮部みゆきをまず思い浮かべるけど作風はかなり違いますね。・「13階段」面白かったのは覚えているけど内容はすっかり忘れてます。また再読しようかなと思います。で他の作品もまた読んでみたいかな?
2024.05.20
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・「鳥の巣からみた進化の物語」という副題の通りの絵本でした。それはそれで面白かったけど、正直なところ思っていたのとはちょっと違った。鳥は恐竜だった 鳥の巣からみた進化の物語 [ 鈴木まもる ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2024/5/20時点)楽天で購入2024/5/14読了・もっと恐竜が生き残って進化して鳥になったことが書かれていると勝手に期待していました。そんなことを期待している人にはお勧めできないけどそれなりに面白くはある。図書館で借りるのがいいかも?
2024.05.20
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・GW後半は風邪をひきなので外出を控えて本でも読むかということで図書館で借りていたこの本を選択。この著者は初読み、「このミス」でグランプリをとった作品。・「このミス」の作品は、自分的には外れないけどそんなに大当たりはないよなって感じ。今回も予想通りくらいに楽しめたけどそれ以上じゃなかったかな?レモンと殺人鬼 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) [ くわがき あゆ ]価格:779円(税込、送料無料) (2024/5/6時点)楽天で購入2024/5/5読了・どんでん返しに次ぐどんでん返しが売りのストーリー展開だけど、全体的に必然性があるのかなぁって感じが残るし、登場人物の性格というかキャラクターも現実感がないように感じた。別に楽しく読めればいいんだけどね。・最近、意味不明な動機や信じられないようなキャラクターの人物が起こす事件が現実社会でもあるが、どちらかと言えばその奥にある納得できるような事実とか心理が解明されるようなミステリーが好みかな?・とは言え、面白かったのでよいのだけど。ジジイの独り言です。ってか内容に全然触れませんでしたけど、ミステリーだからまあいいか?他の書評などで読んでください。
2024.05.06
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・河崎さんは、初読みだった「颶風の王」でつかまれて、「土に贖う」「肉弾」を読んでこれが4作目になる。・これが直木賞受賞??生きることの根源的な意味を問う作品ではあるけど、同じ意味でも自分的には「颶風の王」のほうが絶対にいい作品だったと思う。ワシの理解不足なのでしょうか?好きな作家だけにちょっと複雑な気分。帯には「新たな熊文学の誕生!!」とか書いてあるけど、河崎さんの小説は熊も出てくるけどもっと本質的な「生きる」意味を考える小説だと思う。ともぐい [ 河崎 秋子 ]価格:1,925円(税込、送料無料) (2024/5/6時点)楽天で購入2024/5/4っ読了・北海道の山で猟師をする熊爪が主人公、アイヌでもないし集団で狩りをする猟師でもない、両親も知らずに育ての親である猟師に育てられ人里離れた山の小屋で暮らす。相棒はよくしつけられた犬だけの孤独な生活。獲ったものを捌いて売りに行く以外には街には行かない。時代は明治の終わり?世の中が変っても彼の暮らしも生きざまも変わらないと思われたが・・・・生きる意味を失ってクマの王者「赤毛」を狩ることに希望を見出す、実はその「赤毛」に返り討ちにあって果てることを望んでいたのにそれもかなわずに生き残ってしまい、・猟師でもなく人間でもなくましてや熊でもない「はんぱもん」なってアイデンティティーを失った彼は、没落した旦那さんの子を身ごもった盲目の女性を攫って小屋にこもることになる。そして彼は最後には自分の子どもを身ごもったその女性に自ら進んで殺される死を選ぶ。何だか後半は理解を超えていて意味不明。・タイトルの「ともぐい」の意味がいまひとつ分からない。雄熊は雌熊に子供がいると自分の子孫を残すためにその子熊を食い殺して雌熊と交尾するという話がでてくるので、それは確かに「ともぐい」であるが、それだけの意味ではない気がする。熊爪と赤毛の闘いは違うかも?しかし陽子が熊爪を殺したのは「ともぐい」かもしれない。
2024.05.06
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・QRコードで聞くYouTube音声と本文を融合して読むミステリー短篇集。新しい試みだけど慣れないせいかとっても難解だった。ネタバレサイトを見てもまだもやもやっていうのも多かった。自分の能力不足かもしれないけど今後に期待したい。きこえる [ 道尾 秀介 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/5/3時点)楽天で購入2024/4/26読了
2024.05.03
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・どこで知ってまた読もうと思ったのか思い出せないけど、図書館で借りた川添愛さん初読み。著者にとって初の歴史ミステリーだと帯に書いてある。・キリスト教の信仰を題材にしたミステリー、「聖遺物」って何かと思ったら、キリスト教に関連した偉人たちの骨とか何とかを有難がたがって収集したり売買したりという文化があったことを初めて知って驚いた。タイトルの「聖者のかけら」はここからきていると考えられる。聖者のかけら [ 川添 愛 ]価格:2,970円(税込、送料無料) (2024/5/3時点)楽天で購入2024/4/20読了・キリスト教にもいろんな枝の会派ができて勢力争いがあり、異教徒として排除されるという時代背景の中でーそういう当時の時代背景がよく分かって面白かった。教会に持ち込まれた「聖遺物」が誰の骨であるか調査するよう命令されたベネディクトが主人公、純粋すぎる主人公の成長物語であり、ミステリー。「聖遺物」が起こす奇跡とか主人公の特殊な能力などはファンタジー的で若干違和感あるけど史実を元にした小説らしい。・前半はちょっと読むのに我慢が必要だったけど、時代背景を知られたのが面白かった。後半はミステリーとして盛り上がって面白くなった。言語学者である著者の川添さんにもちょっと関心ありです。
2024.05.03
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「日本の政治家はずいぶんおもしろいことを言うんだ」(あとがき)と気が付いたカナダ人の翻訳家が書いた日本の「政界語」解説本、もちろん内容は風刺ばっちり満載!外国人なのに、いや外国人だからこそ客観的にしかもスルドく分析できているのだろうと思う。ニッポン政界語読本【単語編】 ぼかし言葉から理念の骨抜き法まで [ イアン・アーシー ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/4/21時点)楽天で購入2024/4/9読了〇政界語とは、永田町を中心に分布し、「政治家」とその近縁種の「役人」とよばれる生きものたちが発する特殊な言語。日本語によく似た言語的特徴を有しながら、政界という不思議な環境で特異な発展を遂げてきました。第1章「ぼかし言葉」「原則として」「総合的」「特定」「適切」「不適切」「など」第2章「きれいごと」◇崇高な理想の骨抜き法「平和」「民主」「多様性」「女性活躍」◇「もふもふ言葉」「寄り添う」「友愛」「共感」「感動」「希望」「安心」〇「寄り添う」と「寄り切る」を混同しなんじゃないかという素朴な疑問・・・・全くその通りだと笑い事ではないけど笑える。沖縄のこと、被災地のことなど◇カタカナ言葉のスタンドプレー術「アウフヘーベン」「ワイズスペンディング」(なんのこっちゃ小池さん!) 「デジタル」「デジタルトランスフォーメーション」(なんのこっちゃ岸田さん!) 「グリーントランスフォーメーション」(もっと分からんよ岸田さん!) 「SDGs」(そういえば何でも許されるってもんじゃないよね)〇小池知事はカタカナ言葉を連発することで有名で、まさに政界の女性版ルー大柴といってもいいでしょう・うっぷ、笑える!姉妹編の「会話編」も読んでみなくてはと思っています。ご訪問ありがとうございました。
2024.04.21
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・生命の40億年史も37億5000万年すでに終わってしまった中生代は2億年弱で「三畳紀」「ジュラ紀」「白亜紀」からなる。お待ちかねの恐竜時代なのだけど・・・カラー図説 生命の大進化40億年史 中生代編 恐竜の時代ーー誕生、繁栄、そして大量絶滅 (ブルーバックス) [ 土屋 健 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/4/4時点)楽天で購入2024/4/3読了・カタカナの聞きなれない名前の生き物たちが次から次に出てきて覚えるのは不可能、恐竜には獣脚類と竜脚類があって、足の生え方の違い?竜脚類はブラキオサウルスを代表に巨大だけど主に草食だったらしい、獣脚類はティラノサウルスを代表に肉食が多く、後に鳥に進化したと考えられている。・恐竜だと認識していた生き物も実は翼竜類とか角竜類で恐竜ではなかったり、剣竜類とか角竜類、鳥脚類いったい何者だったけ?どう違うの??! 生物の分類も爬虫類や両生類、魚竜類とか偽鰐類とか出てきて何が何だか大分類かその下の分類かさっぱりわからなくなってしまった。・ステゴザウルス=剣竜類、トリケラトプス=角竜類、デイノスクス=ワニの先祖・・・・個々の生物の名前や特徴はもとより分類や進化などももう混乱して理解できていないのだけど、第1巻と合わせて生物の約39億5000年の歴史の目次を概観することができたことに意味があるような気がする。ただ、もう満腹で第3巻はもう良いかなあ、しばらく無理だなあと思っている。でもサイエンスもの好きなのでまたチャレンジしたい。訪問ありがとうございました。
2024.04.04
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・小学校高学年から高校卒業まで小田原に住んでいて、箱根駅伝のコースである国道1号線は通学で通った馴染みの道。箱根駅伝は、応援というか見物にいったこともあったけどあっという間に過ぎ去ってしまったという記憶しかない。・40歳を過ぎてからランニングを始めて長距離も走るようになったけど、正直なところ箱根駅伝に対しては面白いとは思いながらもちょっと冷めた気持ちだった。何であんなにムキになるのか?なんでみんなゴールしたら倒れ込むのか?なんて思っていた。タスキ彼方 [ 額賀 澪 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2024/3/22時点)楽天で購入2024/3/21読了・ボストンマラソンを学生が走って好成績を上げたシーンから始まる。戦時中、箱根駅伝を走りたかったのに思いがかなわずに戦地で散った学生たち、それでも何とかコースを変えて駅伝を開催した学生たち、戦後に生き残って箱根駅伝を復活した学生たち、戦時中は軍部と交渉、戦後はGHQと交渉・・・そして現代の箱根駅伝で復活目指す大学駅伝チームと、駅伝は走らないと宣言していた冒頭のボストンマラソン学生がどう変わっていったかというお話。といってしまえばそうなのだけど、自分の中の箱根駅伝の印象を大きく変えてしまうようなそれなりに衝撃的な本だった。・今年で第100回を迎えた箱根駅伝、これからもずっと長く続いてもらいたいし、これまでの歴史やその重みを大会関係者や選手たちだけでなく、見守る私たちも良く知っておくべきだと思った。とは言え、歴史は風化してしまうので、そうさせないためにもこの作品はとても価値があるのではないか。現に私が感化された1人になっている。・もう年なので、今まで読んだ本で面白かった本を再読したいなとも思うのだけどこんな本がみつかるとやはりまだ読んでいない著者の本を読みたいと思います。訪問ありがとうございました。
2024.03.22
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・実は恐竜が好きだったので次巻の「中生代」を借りようと思ったのだけど、せっかくだから生命の起源の初めから読んでみようと思って借りた「古生代」編だけど、大正解で面白かった!恐竜大好きだったけど、恐竜以前の世界もとっても面白いことを知ることが出来たのが収穫だった。カラー図説 生命の大進化40億年史 古生代編 生命はいかに誕生し、多様化したのか (ブルーバックス) [ 土屋 健 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/3/17時点)楽天で購入2024/3/11読了・ビッグバンで宇宙ができてから138億年、地球ができたのがその90億年後で、地球上に微生物いたらしい痕跡が見つかったのが約40億年前の地層なのでこのシリーズ本のタイトル「40億年史」となっている。・40億年前から、原始生命時代、エディアカラ紀(先カンブリア時代)→カンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、石炭紀、ペルム紀(古生代)なんて全然覚えられないけど、一度概観を通して読むことが出来て何となくすっきりした感じ。・出てくる生物の名前はギリシアの偉人みたいで、姿は異形でまるでデビルマンのアニメに出てくる悪魔族の姿を連想させる。といっても年のせいか名前も姿も覚えられないなぁ・・・・印象に残った生物たち→アロマのカリス(カンブリア紀):古代のゲンゴロウ風な生物、カメロケラス(オルドビス紀):巨大なイカ風だけど頭部はかたい殻でできている、ワリセロプス(デボン紀):表紙になってる三葉虫、ダンクレオステウス(デボン紀):古生代最大最強の甲冑魚=脊椎動物が下剋上?これらをYouTubeで動画を見たりするとまた格別だった。カンブリア紀:オパビニア・アロマのカリス(YouTube)オルドビス紀:カメロケラス(YouTube)デボン紀:ダンクレオステウス(YouTube)・海しかなかった地球から、ゴンドワナ、パルティカ、ローレンシア、シベリアという大陸ができて、プレートの流れで大陸が移動して合体してパンゲアという超大陸が出来たり、緑のなかった大陸にプレートの衝突でしわが寄って山脈ができ、山脈に風が当たることで雨が降って河川ができることによって海から大陸に生物が進出、植物も生えて緑になってきたというダイナミックな歴史も感覚的に理解できたのもとっても良かったな~。・いよいよ次巻は恐竜の時代、中生代、楽しみだ。
2024.03.17
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・毎年発刊されているミステリーのオムニバスの2023年版、今年度版でシリーズ初読み。オムニバスは読んだことのない作家に出会う機会として面白いと思う。Jミステリー2023 FALL (光文社文庫) [ 光文社文庫編集部 ]価格:1,320円(税込、送料無料) (2024/3/6時点)楽天で購入2024/2/24読了・似鳥鶏、太田愛は他の作品を既読、売れっ子の東川さんも多分初読みで、逸木裕、長岡弘樹、宮内悠介さんは初読み。で、新たなお好み作家は発見できた?と聞かれるとイマイチだったかな?宮内さんの「「最後のひと仕事」が意外な結末で面白かったかな?って感じ
2024.03.06
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・タイトル負け?タイトルのインパクトが強くて借りて読んだ図書館本、表紙デザインも不気味で良かったのだけど。もっと悪い妻 [ 桐野 夏生 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/3/6時点)楽天で購入2024/3/6読了・カミさんは読書には興味ない人種なのだけどこの本のタイトルを聞いて大笑いの大うけだった。最近「夫よ、死んでくれないか」もそうだけど、たしか「忍者だけど、OLやってます」も、タイトルだけでカミさんにバカ受け。タイトルってけっこう重要ですねと再確認した。宮部みゆきさんはまずタイトルを決めてからでないと作品が書けないとか聞いたこともあるし。・この短篇集、あまり共感できるとことが少なく、桐野さんとはあまり相性が良くないのかな?作者の意図についていけなかったなと思った。
2024.03.06
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・前作が面白かったのでシリーズ2作目を図書館で予約、前作を読んだのが12月だったので2ヶ月もたってから手元にきた。人気あるのかな?忍者だけど、OLやってます (双葉文庫) | 橘 もも・少年時代からコミックの白土三平氏以来の忍者好き、小説を読みだしてからも何となくOL小説好きだったりするので大好物小説だ。【中古】忍者だけど、OLやってます−オフィス忍者合戦の巻− / 橘もも価格:229円(税込、送料無料) (2024/2/19時点)楽天で購入2024/2/15読了・2ヶ月も空いてしまったので登場人物忘れてしまっていたりもしたけど何となく思い出しながら読めた。現代社会でも忍者の子孫たちが人知れず暗躍していたすると面白いですね。まあ、それが公安警察や政治の裏舞台だったりするとちょっと怖いのだけど、このシリーズはOLが主人公の企業小説である意味平和、ラノベ的で読みやすいし安心して?読める軽めの本じゃな。3作目も図書館で予約しておこうかな?
2024.02.19
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還暦を過ぎてはや4年、年々体力の低下を実感する日々ですが、「北八ヶ岳なんてジジイになってから行けばいいや」と思っていたのが気が付けば淋しいことにまさにその適齢期になっていた! というわけでいつもの仲間に誘われてピラタスロープウエイから白駒池まで小屋泊まり1泊2日で行ってきました。連休だからか駐車場は満車、ロープウエイも行列で1時間遅れで何とか出発できた晴天、ロープウエイ駅をおりたらもうすでに絶景!コガラちゃんも登場白駒池は凍っていてしかも新雪で覆われていて歩き放題! 雪山ハイク楽しめましたが、出会った野鳥はコガラさんだけでした。天気は良かったけど寒かった! 詳細報告はヤマレコレポートで 訪問ありがとうございました。
2024.02.15
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・読んでいる本はほとんどが図書館本なんだけど、まさかの優勝なのでこれもタイガースファンの記念本、買ってよかった!・タイガースや野球に関わる漫画家が今まで知らなかった人たちも大勢で大集合、阪神タイガース優勝記念本 [ 高橋 留美子 ]価格:1,485円(税込、送料無料) (2024/2/7時点)楽天で購入2024/1/26読了・「うる星やつら」や「犬夜叉」などでのお馴染みというかファンの高橋留美子さんや、これまたファンの作家今村翔吾さんも阪神ファンと知って嬉しい。・明るく強い阪神ファンの裏で屈折した阪神ファンの存在が描かれていて共感できる作品も多く、「そうだよねぇ」と自分を重ねるのだった。
2024.02.07
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・今、この本を読んでるんだよとカミさんに見せたら、本のタイトルで大爆笑されてしまった。いやいや多分そういう面白い本じゃないんだけど・・・夫よ、死んでくれないか [ 丸山正樹 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/2/6時点)楽天で購入2024/1/31読了・大学で3人組と呼ばれていた仲良し女子大生が、メンバーの離婚問題で再会してまた集まりだした。飲みながら仕事のことや夫に対する不満、「夫が死んでくれたら」と話したりしていたのだが・・・突き飛ばした夫が意識を失って動かなくなったり、はたまた突然夫が失踪したりと事件が起こってそれなりに面白かったのだけど・・・・タイトルほどの衝撃は無くて若干「タイトル負け」的な感じ、最後のどんでん返しも弱くて途中から想定された範囲内だった。・軽く読めてつまらなくはないけど「デフ・ヴォイス」の著者で期待が大きかった分ちょっと期待外れだったかな?
2024.02.06
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・実は著者の♪鳥くん(永井真人)については今までほとんど知らず、気が付けば愛用の「野鳥図鑑670」の著者が彼でした。〇バードウォッチング、この本が、奥深いその入り口のひとつになれれば本望です。・ということで入門者向けに主に身近野鳥観察について書かれた本だけど、侮るなかれ!知らなかったことも結構あった。そりゃそうだ、まだ野鳥観察を始めて3年なのでまだまだ初心者です。【中古】鳥さんぽをはじめよう バードウォッチングでもっと楽しい毎日! /主婦の友社/♪鳥くん(単行本(ソフトカバー))価格:1,317円(税込、送料無料) (2024/2/1時点)楽天で購入2024/1/23読了鳥を驚かさずに見るコツ)知らなかったこともあって勉強になりました。〇ドロボウ歩き禁止令:歩くときは、できるだけ自分を小さく見せて、少しずつゆっくり動くのがいちばんです。〇指差し&実況中継はNG:指さす大きなアクションは野鳥にとっては脅威で、攻撃だと感じてしまう〇野鳥が嫌いな音を知る:レジ袋の「カサカサ」という音は野鳥が大嫌いな音の代表格です。・・・ほかにも、車のドアを閉める「ドン!」という低音や、うるさい足音なども野鳥は警戒します。「ツル夫婦の愛の形」〇一度夫婦になったら生涯別れることはない。そんな夫婦が、ツルの夫婦です。子どもを大切に育て、渡りという一大イベントを家族みんなで乗り切る。家族の愛を教えられます。「鳥の寿命はどれくらい?」〇鳥の寿命に関係するのは主に、体の大きさと、知能です。目安としては、スズメサイズの小鳥で5~7年、ハトサイズで10年くらい、大型カモメ類で20年くらい、より大型サイズのワシ類やツル類は30-50年くらい生きるとされています。また、知能が高いインコ、オウムで50-70年です。カラス類などは10^30年くらい生きます。・へえ~・野鳥観察にまだハマってないけど興味がある人にむけた本だけど、知らなかったこともあって面白かった。流し読みですぐ読めるしお勧めです。訪問ありがとうございました。
2024.02.01
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・シジュウカラの鳴き声には意味をなす単語だけでなく、文法もあって単語の順番に意味があるとかいろいろを解明したことで話題の鈴木先生と、ゴリラに近い生活をしようとその群れの中で過ごした山極先生の対談本。山極先生は元京都大学総長。・実は語られているのはタイトルの「動物たちは何をしゃべっているのか?」だけではなくて・・・むしろコミュニケーションや言語文化の発達や現在の問題点などにまで広がって、むしろそっちが本書の中心話題のような感じ。それはタイトルとは違ったのだけどむしろ新鮮でとっても興味深く読めた。動物たちは何をしゃべっているのか? [ 山極 寿一 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/1/30時点)楽天で購入2024/1/19読了〇シジュウカラは天敵に応じて異なる警戒音を発する。タカに対しては「ヒヒヒ」、ヘビに対しては「ジャージャー」と鳴く〇意味を持つ鳴き声、つまり言語の起源は、生存に直結する重大な情報のカテゴリー化だったとにらんでいます・タカが来たら樹木の中に隠れればいいけど、ヘビが来たら樹木の中から逃げ出さないと食べられてしまう、という具合で対処法が違うからということらしい、なるほど。〇鳥かごの中だと全然鳴かなくなるんですよ・・安全でエサにも困らない飼育環境下だと、鳴く必要が薄れるからだと思います。・全ては生存に直結している、無駄なことはしない〇山極)手話を覚えたマイケルが、捕らえられたときの様子を飼育員に語り始めた〇山極)動物は我々のように饒舌にしゃべれない・・・でも、頭の中には複雑な思考や記憶が入っているんですよ。それを伝えることができないだけでの。・これってめっちゃすごくないですか?人間以外は「今」「ここ」以外の認識ができないとされていたけど、記憶している過去の場面を順序だてて編集して再現する能力もあるらしい。ってやはりすごい!動物や鳥たちは人間より劣っているわけではなくて人間が感じることのできない世界で生きているらしい。いやいや面白い!〇山極)踊りと音楽的な声は、狭義の言語が生まれる前から存在したコミュニケーション手段だったんじゃないか〇霊長類の進化をたどると、ヒトはもともと音声よりも視覚的なコミュニケーションに頼っていた種であることがわかる〇ごく初期の人間の言語は、音声も伴っていたかもしれないけれど、ジェスチャーとして始まったのではないでしょうか(手を使うヒト)〇文字は複雑で抽象的な情報を伝えられるが、文字にならない情報をすべて切り捨ててしまう〇言葉はたくさんあるコミュニケーション手段の一つに過ぎなかった。ところが、現代社会ではその地位が極端に高くなってしまっている。本書には全く関係ないけど「メラビアンの法則=3Vの法則」を想起した・メラビアンの法則は、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによって提唱され、言葉に対して感情や態度に矛盾があった場合に、非言語情報からの情報を重視する傾向があるという法則です。 言語情報(Verbal)、聴覚情報(Vocal)、視覚情報(Visual)の頭文字を取って、3Vの法則と呼ばれています。 それによると、言語情報(Verbal)が7%、聴覚情報(Vocal)が38%、視覚情報(Visual)が55%影響を与えるとされています・これって、動物たちや人間のコミュニケーション発達の過程から考えればなるほどですよね、と大いに納得したのだった。〇鈴木)動物の言語研究は、動物の世界を理解するだけでなく、僕たち自身を知ろうとする試みなのかもしれませんね。・なるほど、確かにその通りだと思います。おまけ〇多くの研究者は、動物にも文化があると考えている。学習との違いは、世代を超えて継承される点にある・この「文化」の定義にもなるほどで目から鱗だったのでおまけ!・いや~オモシロかった!ノンフィクション分野で久々の大ヒットだった!ご訪問ありがとうございました。
2024.01.30
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・野鳥写真家戸塚学さん著ライチョウ愛のこもった写真絵本。らいちょう ころころ 立山室堂のライチョウ親子 [ 戸塚 学 ]価格:1,320円(税込、送料無料) (2024/1/14時点)楽天で購入2024/1/8読了・ライチョウの四季の生活と姿の変化を知ってライチョウに愛情を感じて会いに行きたくなってしまうのだけど、愛らしくもあり逞しくもありか弱くもある、この愛すべき野鳥のライチョウを絶滅から救ってどうやって共存していくのかが今問われているのだ。もちろん、戸塚さんはそんなことを直接的には表現していないけど・・訪問ありがとうございました。
2024.01.14
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・40年近く山登りをしているので、遠くにクマを見たりカモシカに出会ったことは何度もある。ライチョウもたまたま見かけたらラッキーでいちおう写真でも撮っておこうかくらいの存在だったのだけど、今更ながらライチョウが絶滅の危機に瀕している事実を認識できた。そして絶滅から救うためにいろいろな努力がなさされていることも初めて知ることができて大いに有意義だった(どうも児童向けの書籍のようだけど、大人だって読むべし!)。ライチョウを絶滅から救え [ 国松俊英 ]価格:1,650円(税込、送料無料) (2024/1/14時点)楽天で購入2024/1/8〇1984年、日本に生息するライチョウの個体数は約3000羽(2950羽)であった。・ということはライチョウに出会うってことはめっちゃラッキーなことだったんだなと今更知ったが、さらにそれが25年後2009年の再調査では半分近くの1653羽に減っていたという厳しい現実が明らかにされた。それからまた15年たった今はどうなっているんだろうと心配になってくる。2012年8月、改正された環境庁のレッドリストの4次リストでは、それまでの「絶滅危惧Ⅱ類」から「絶滅危惧ⅠB類」に格上げされてついに「近い将来に絶滅の可能性が高い鳥類」の仲間になったのだ。〇ライチョウの親鳥が卵を100個産んで孵化させても、1歳まで生き延びられるヒナは15羽ほどである。ライチョウ絶滅の危機の原因は結局、地球温暖化〇地球温暖化によって高山帯の生態系はくずれ、シカ、サル、テン、キツネなどの野生生物たちの高い山への侵入は進んでいる。〇オコジョがねらい、サルがおそう・「はじめに」からしてヒナがオコジョに襲われる、次の章ではサルにさらわれる。いきなりライチョウには天敵が多いのだとヒナが生き延びることが半端はない自然界の厳しさが実感される〇日本の平均気温が3℃上昇した場合、30年前のなわばり数と比べて日本全体では93%のなわばりが減少してしまう、御嶽山と乗鞍岳のライチョウは滅びてしまい・・・温暖化によって高山に進出してきた動物に襲われるというだけでなく、そもそも氷期の生き残りで気温の低い高山に棲みついて生息してきたライチョウは高山の気温が高くなると生存できなくなるという話だ。深刻ですね。日本のライチョウ研究のノンフィクションとしても面白い・鳥類学者中村浩志先生の活動について主に書かれているが、その師匠の羽田健三さんから引き継いだ日本のライチョウ研究のノンフィクションとしても面白い。存在するライチョウの数を調べる研究とか、ライチョウを保護する活動とか・・・〇「この2羽は繁殖に失敗したつがいだ」・なるほど〇ライチョウのフンの色と形は、季節によって違う。・・・抱卵中のメスは、ふだんの五倍~六倍も大きいフンをする。「抱卵フン」という。このフンを見つければ、近くに巣があって、そのあたりがなわばりだとわかる。それから、目立つ岩の上などに多くのフンがしてあれば、オスがそこを見張り場としていることも分かる。〇メスの抱卵フン、オスのみはり場のフン。そうした生活の跡があれば、ライチョウが見つけられなくても、そこになわばりがあると判断できるのだ。〇日本のライチョウは、人が近くに来ても恐れず逃げない・世界的にはかなり珍しい現象のようだが、日本では山岳信仰によって高山に住むライチョウを大切にしてきた歴史があるらしい(西洋では狩猟の対象になっていた)。・ライチョウ保護のために自分にできることはないのか?小説でもないのにまたいつか読み返してみたいと思った1冊。訪問ありがとうございました。
2024.01.14
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・小学生以来半世紀以上になるタイガースファン。1985年の優勝は社会人2年目で忙しいさなかでこっそりラジオを聞いたりプロ野球ニュースを見たりしていたけど正直しっかり楽しめなかったし、またすぐ優勝するだろうくらいに思っていたのだけど・・・長かった!そしてワシもまだ仕事は現役だけど岡田監督の2歳年下で還暦を過ぎた。幸せな虎、そらそうよ / 岡田彰布 【本】価格:1,760円(税込、送料別) (2024/1/5時点)楽天で購入2024/1/5読了〇阪神は間違いなく黄金期に入ったのだ・岡田監督はタイガースの黄金期はこれからだと語っているけど、とりあえず今回の優勝を満喫しておかねばということで、岡田彰布著の本を読んでみた。・もう雑誌の特集号などを読んでいるので、あまり目新しい記事はなかったのだけど読むだけで嬉しくなってくる。・現役時代に2遊間でペアだった平田ヘッドコーチは、打ち上げ「お疲れ生です」で話題になったけど、選手時代からの岡田氏との親密な関係が分かって面白かった。〇「普通にやればいい」・指揮官として職場の上司として良い言葉だと思った。どんな場面だろうと特別意識せず、その場面で必要なことを考えで実行することが大切だというのは勝負の世界ではないが医療現場でも同じだと思った。奇をてらう必要はないのだ。〇選手の生活を守れ・早打ちでボール球を打って凡退する選手が多いことに気づいた岡田氏が四球を選ぶことで選手の査定評価を上げるようにフロントに掛け合った結果、年間四球数トップ球団になったというエピソードは他でも読んだけど忘れないために書いて置きたい。打率は3割にも満たない4番大山は四球を多く奪って出塁率ではリーグトップになっていたのだ。・規定打数、規定投球回数に達することは選手にとって自信にも財産にもなるけどやはり年棒の査定にかなり影響するらしい。そこを計算しながら選手を起用することにも気を配っていたのは邪道かもしれないけど素晴らしいことだと思った。・タイガースファンとしていろいろな選手の裏話や監督の考えが分かって面白かった。今シーズンのことは分からないので、まだまだ余韻に浸り続けたいとも考えている。
2024.01.05
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・同業者である医師の著者が書いた本は気が付けば必ず読むようにしている。この作品は医師が書いているだけあってわりにリアルな看護師残酷物語あるあるという感じですね。いやいや、医師なのに看護師のリアルな生活や感情を書ける著者の観察眼や他職種に対する共感が素晴らしいと感じた。ヴァイタル・サイン [ 南 杏子 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2024/1/4時点)楽天で購入2023/1/4読了・途中ドロドロでくたくたで読むのも辛くなったけど・・・最終的には悪人はいない、読後感の良い希望が持てるハッピーエンドだったのが嬉しく励まされた。そんなにうまくはいかないことは重々承知していてもです。・「感情労働」という言葉は忘れていたけどしっかり思い出した。感情労働だと認識すること、それを評価することは大切だな。自分に対しても職場の仲間に対しても。ねぎらう言葉や気持ちを持つだけでも・・・と思った。小説なのに自分にとっては自己啓発本だったかな???
2024.01.04
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・自分にとって読んで外れのない代表的な作家のひとり。どの短編集にも入らなかった短編を集めた短篇集。妻が運転して帰省する車にヒッチハイカーやらおばあちゃんやら子どもやらを載せてるやめになってしまう「ドライブ・イン・サマー」なんか奥田さんらしいのかなと思った。奥田さんはやっぱり短編より長編だな!でしょ?ヴァラエティ (講談社文庫) [ 奥田 英朗 ]価格:770円(税込、送料無料) (2024/1/1時点)楽天で購入2023/12/28読了・最後の1編はなんとなく重松清風?・イッセー尾形さんと山田太一さんとの対談記事という徳大付録付き!
2024.01.01
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・消化器外科医である著者が、人の解剖や整理、病理、はたまた医学の歴史までのうんちくを数ページごとの章立てで語る本。ワシも40年近く医者という仕事をしているのでさすがにというかそれほどは「へぇ~」というトリビアなそんなにはなかったけどそれなりに、ないこともなかった(かな?)。2-3章はわりに面白かった。すばらしい人体 あなたの体をめぐる知的冒険 [ 山本 健人 ]価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/1/1時点)楽天で購入2023/12/25読了◆第1章「人体はよくできている」えーっ思ったいくつかの紹介〇P5「個体のみを体内に残し、気体だけを排出する」という芸当もできる。恐ろしく緻密なしくみである。〇P33盲点の実験・本当だ!盲点を実感できたのは初めての経験〇P92とてつもない肛門の機能・確かに実弾と空砲を識別する機能は凄いと改めて認識。ただし、たまに失敗するけどね◆第2章「人はなぜ病気になるのか?」◆第3章「大発見の医学歴史」・この2章は結構面白かった。〇顕微鏡が明らかにした世界・18世紀以前はペストなど病気の原因は「瘴気」=「有毒な空気」と考えられていた。顕微鏡の発明によって病原菌が発見されて原因と予防、治療法が明らかになっていく過程は素晴らしいと思うが、何でも細菌が原因だという考え万能論でビタミンB1不足が原因の脚気の病因や治療法の発見が遅れたという事実は興味深かった。ところがさらにまた、顕微鏡では見えなかったウイルスという病原体も発見されて・・・〇血液は循環している・血液が循環しているという概念が近年まで分かっていなかったって信じられない!長い間、ずっと作り続けてどこかに消え去っていると思われていたって??◆第4章「あなたの知らない健康の常識」◆第5章「教養としての現代医療」・これは、自分にとってはまあおまけかな?訪問ありがとうございました。
2024.01.01
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・たまにはイヤミスを読むのもいいかなと思って図書館本。あんまり盛り上がったりひどく裏切られたりすることのないジワっとしたイヤミスで湊かなえさんらしい作品だったのかな?ユートピア (集英社文庫(日本)) [ 湊 かなえ ]価格:814円(税込、送料無料) (2023/12/29時点)楽天で購入2023/12/16読了・人口7000人の港町、鼻崎町を舞台にそこに住む3人の女性の視点から物語が進む。地元生まれでUターンして来た仏壇屋の菜々子、転勤族でやってきた光稀、都会からちょっと胡散臭い芸術村に移住してきたすみれの3人の視点で語る。主人公は事故で歩けなくなって車いす生活の久美香(菜々子の娘)と彼女を健気にサポートする彩也子(光稀の娘)。・殺人事件も絡んだミステリーではあるけど二人の少女の健気なウソや芝居が切ない。・解説で原田ひ香さんが、「主観と主観の殴り合い」と書いているが、すれ違い程度の表現では足りない、登場人物が自分の正当性を主張するために相手に対して強い感情をもって心の中で叫んでいるということらしい。僕はそこまでの強さは感じないけど、というかみんな弱い人だと思えるのだけど、弱さゆえに殴り合ってしまうのかな?
2023.12.29
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マヒワとイスカがいたという野鳥情報をヤマップで知って、雪の後でしたが仕事の待機当番を交代してもらって恵那の奥にある見行山に登ってきました。(ヤマレコ山行記録)登山口 登山口ではカケスの声や飛ぶ姿を見たもののその後はいっこうに鳥の姿も声も見えず聞こえず、いるのはハシブトカラスだけ?奥の木にとまっているいる黒い点々は鳥さんです で山頂に着いたら、いました!木に鈴なりになっている小鳥が。とりあえず証拠写真を撮ってから、防寒の上着を着てテレコン付けて本格的に写真を撮ろうと思ってリュックを下ろしていたら・・・何と!!小鳥たちが一斉に飛び立ってしまいました。めっちゃ残念でしたが仕方がないですね。しばらく待機していたけど寒いのでほどほどで下山してきました。ピンボケだけど、枝被りだけど・・・ 家に帰って写真を検討した結果、ライファ―の「マヒワ」と認定しました。御嶽も見えず山頂からの展望はイマイチでした。 さらに右足の足首が痛いけど靴が当たるのかなと思っていたら、1週間前の鈴鹿釈迦ヶ岳でねん挫したところがぱんぱんに腫れてましたぁ。しばらく安静ですね。
2023.12.28
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・小学生のころからの阪神ファン。あまり期待すると裏切られるので期待してないふりをして、連勝してもそのうち連敗するだろうと心に保険をかけるような屈折したファンなのだ。 ・岡田-バース-掛布の3連発シーズンで優勝したのが社会人2年目だったが、還暦を過ぎたこの時期になってやっとやってくれた!一生の記念だと思ってネットでポチっとした。「Number(ナンバー)」1084号 日本シリーズ完全詳報 2023年 11/23 号 [雑誌]: 週刊文春 増刊価格:1,415円(税込、送料別) (2023/12/21時点)楽天で購入2023/12/12・セリーグ優勝の臨時増刊の続き、今回は日本シリーズ全試合を詳しく取材した特集号。今まで辛酸をなめ続けながらも屈折した愛情を注いできたファンとしては手元に置いておかねばなるまいと一生の記念に購入した。 ・38年前の前回は、こんな雑誌は買いもしなかったし読みもしなかった。社会人2年目で忙しかったのだろうし、どうせまた優勝するだろうと思っていたのかもしれない。 ・第1戦、佐藤の盗塁、第4戦、4番大山の意地のサヨナラヒットなどいろいろあったけど、第4戦でのリリーフ湯浅起用が後々まで語り継がれる采配だったと思う。AERA増刊 アっぱレ日本一! 阪神タイガース 2023全軌跡価格:990円(税込、送料別) (2023/12/21時点)楽天で購入2023/12/12読了・本当にあっぱれ日本一!小学生のころからのタイガースファン、38年前のアレのときは社会人2年目で喜ぶ余裕もなかったしどうせ直ぐまた優勝するだろうと思っていたけどあれから38年、もう自分も還暦を過ぎてしまった。とは言え、生きているうちにまた優勝を見ることが出来て良かったなと思う。できれば連覇を期待しないではないけど、タイガースってそうゆうキャラじゃない? ・で、この雑誌はタイガースの全試合の記録と、主だった選手を紹介した写真雑誌として記念に保存しておきたい1冊だ。・来年はどうなるか神のみぞ知るです。
2023.12.21
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ジジイになって膝やら腰やら痛くて何だかなぁという今日この頃、トレーニングといか体力維持のための山行に何度も通っている鈴鹿のなかでもまだ登ったことのない釈迦ヶ岳、コースは迷ったけど、昭文社地図では点線になっている庵座谷コースから登ってみた。鈴鹿では炭焼き窯のあとがたくさん見られる庵座の大滝三段の滝山頂付近には雪があったし登山道には霜柱もみられた 庵座谷コースは2つの滝が見られていいコースなのだけど、コースの案内表示が不足しているのか2か所くらい道を間違えてしまった。中尾根コースとの合流点=釈迦ヶ岳最高点手前の岩場の直登コースは難易度高めかな?とにかく気温が低くて強風!耳はちぎれるように痛いわ、岩を掴む手袋が凍ってしまって冷たいわ・・・で、大変だった。詳細はヤマレコのレポートで
2023.12.21
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久々にランニングの大会にエントリーしてみました。アップダウンのきつい16.5km。正直、完走の自信なかったけど歩かずに完走出来た自分を褒めてあげたい。まだハーフくらいなら走れそうだなとちょっと自信回復。春日井市の高蔵寺には自衛隊の弾薬庫があるのだ。弾薬庫があるということは、いざ戦争となれば攻撃の標的になるということ、この弾薬庫から戦地に弾薬が送られて人が殺されるということ・・・その弾薬庫の周りを走って平和をアピールする弾薬庫マラソンも第40回です。完走の自信がないのでやる気がなさそうな緑手ぬぐいのワシ 平和マラソンということで、関西からも「ランナーズ9の会」のメンバー2人が参加されて、打ち上げの交流会がまた長い長い・・・走った時間の倍以上の時間を飲んで歓談したのでした。 そうそう「ランナーズ9の会」の「9」とは憲法9条の「9}で、平和憲法9条を愛して守ろうという意思を持ったランナーの会のことです。懐かしいメンバーと交流できてまた憲法9条への思いを新たにしたのでした。関西本部からのお客様からおみゃげにランナーズ9の会せんべいを頂きました。ありがとうございました。 とりあえず歩かずに完走出来たので、またハーフマラソンにチャレンジしてランニング大会にも復活できそうな手ごたえを感じてちょっとだけ嬉しかった。
2023.12.19
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・大好物の忍者ものアンソロジー、書いたのは池波正太郎, 柴田錬三郎,織田作之助, 平岩弓枝, 山田風太郎という豪華メンバー。といいつつ織田さん、平岩さんは初読みでした。それぞれに面白かった。しばらく読んでなかったけど忍者ものをまた読もうかなとちょっとだけ火がついた感じ。【中古】忍者だもの / 池波正太郎価格:229円(税込、送料無料) (2023/12/9時点)楽天で購入2023/12/9読了「鬼火」池波正太郎・本能寺の変をめぐって明智光秀のもとに仕えていた二人の忍者、一方は相手の片腕を切って密書を奪い秀吉から許されて人間となり成功、腕を切られて生き延びた忍者は鬼となって最後に復讐を果たすという何だか古典的ストーリーだけど、やはり味がある。喰ったのは獅子の肉か愛する若い女房の肉だったのか!?・もし歴史の陰に隠れたこの事件がなく、密書が毛利のもとに届いていたら歴史が変わっていたかもしれないと考えるとまたさらに面白い。「蜀山人」柴田錬三郎・傾奇者の「蜀山人」が実は鴉忍者の子で怪盗「自来也」だったという話だけど、盗みをせずに金持ちから奪い取るというルパン三世以上の怪盗、あり得ない話ではあるけど歴史読み物としてはかなり面白かった。さすが柴錬だと思った。「猿飛佐助」織田作之助・このアンソロジーの中で唯一つまらなかった作品。「くれぐれも笑いすぎに御注意を」と解説にあるけど、五七五調の台詞や駄洒落は全然面白くなかった。「赤絵獅子」平岩弓枝・一子相伝の赤絵の技術を受け継いだ小柳万作は実は捨て子で、実の父親は里で生活しながら有田焼の赤絵の技術を盗むためにスパイとして生きている忍者だった。・忍者ものというより人情もの、平岩さん初読みですけど良かった!「忍者服部半蔵」山田風太郎・山田風太郎ですからね。やはり山田風太郎の世界というのでしょうか、何となく嫌な印象も残るのだけど面白い。4代目服部半蔵のあまりにもの変わり身に驚いたというか清々しさを感じてしまった。
2023.12.09
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・戸塚学さんは動画などで見る限り親しみの持てる野鳥写真家さん、同じ愛知県出身。・ライチョウに対する愛情あふれる写真集&入門書。絶滅の危機に追い込まれている実態に心を痛め保全活動に訴える書でもあった。ライチョウの年間サイクルも勉強になった。お山のライチョウ [ 戸塚 学 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/12/7時点)楽天で購入2023/12/7読了・自分が野鳥に興味を持ち始めて写真を撮り始めたのが3年前からなので、山でライチョウに出会っても「ああいるな」と思ってスナップを撮るくらいだったのに、今では写真を撮るために探し回る立場になってしまった。ライチョウについては今まであまり関心もなく全然知らなかったので愛情もなかったのだなと気付かされた。・今後、ライチョウを見る目や考え方が今までよりもグレードアップするような気がする。写真ばかりで自が少なくてページも少ないけど多くを語ってくれた。
2023.12.07
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・現代社会で一般人に紛れて密かに暗躍し続けている忍者、忍者の生き方を否定して逃げ出した頭領の娘陽菜子がOLとして働くある意味OL小説。で忍者が絡んでいるので大好物かも?面白かった!・忍者ものは大好物なのだけど、OLものと言えば大好きなのが加納朋子さん、ブラックな奥田英朗や、群ようこさん、そういえば柴田よしきさんも・・・今更ながらOLものも好物だということに気が付かされてしまった。忍者だけど、OLやってます (双葉文庫) [ 橘もも ]価格:627円(税込、送料無料) (2023/12/4時点)楽天で購入2023/12/2読了・頼りなくてイライラさせられるボンボンの上司との微妙な関係、仕事上の関係者の中に紛れている忍者たち、創業者であるボンボン上司の祖父のすべてを知った上での潔さを感じる言葉、誰が敵で誰が見方?ラノベ的で読みやすいけど、これは結構面白いぞ!続編もあるようなので読んでみようと思っている。
2023.12.04
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・オリンピックをテーマにしたアンソロジーなのにどれもこれもオリンピックがわき役だというのが意外で読み終わってからなるほどこういう趣旨だったのかと分かった。・恥ずかしながら海堂さんは初読み、赤瀬川さん、額賀さんも初読み、小川洋子さんには魅かれているのだけど今回もまた理解できなかった。作家たちのオリンピック 五輪小説傑作選 (PHP文芸文庫) [ 浅田 次郎 ]価格:946円(税込、送料無料) (2023/12/1時点)楽天で購入2023/12/1読了「硫黄島に死す」(城山三郎)「ひなまつり」(浅田次郎)・どちらもさすがという作品だったけど・・・読書の感想では全くないのだけど一番心に残ったのが何と「名古屋オリンピック」(奥田英朗)奥田英朗さんは岐阜県出身でワシの住んでる名古屋と同じ文化圏で方言も近い〇「なにィ」・・・《お爺》と同じイントネーションである〇「なにがァ」・・・《チョコバー》と同じイントネーション・確かにそうだな、分かり易いなと笑えた。〇「だって世界中の人が来るわけでしょ。金の鯱とパチンコとエビフリャーしかないじゃないですか、あんなとこ」〇「おまけにみんなでミャーミャー言って、キーホルダーをジャラジャラさせて、日本の恥ですよ」・何もそこまで名古屋を卑下しなくてもと思いながらも笑える!「オリンピックを知らない僕たちへ」(額賀澪)・ストーリーとは直接関係ないけど高飛び込みの小説「DIVE!!」(森絵都)読んでみようかな思った。もともと森絵都さん好きだし。その他「ブラック・ジャパン」(赤瀬川隼)・人種、民族、国籍、国境について「肉詰めピーマンとマットレス」(小川洋子)・理解できないけど何だか魅かれる小川洋子さんの短編はやっぱり分からん!「平和的祭典北京五輪」(海堂尊)・海堂さん初読み。つまらなくはなかったけどああこんな感じなのかなと思った。
2023.12.01
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・今年2023年7月初版、特に山のドングリの不作とかでクマが人里に出てきて人を襲うというのがニュースで報道されているのでタイムリー?ある日、森の中で クマさんのウンコに出会ったら ツキノワグマ研究者のウンコ採集フン闘記 [ 小池伸介 ]価格:1,650円(税込、送料無料) (2023/11/28時点)楽天で購入2023/11/26読了・大学の卒論のために始めたクマのウンコ集めをしながらクマの研究にハマってしまった元昆虫好き少年、大学時代もあまり勉学には真面目でもなく昆虫部や探検部で活動していた著者がハマってしまったクマ研究のお話はクマに対する愛情に満ち溢れていた。今やその体力と根性と好奇心で蓄積した経験・知識で教授になっているのが頼もしいぜ!・道なき藪をかき分け、ロープを使って崖を下ったりしながらクマのウンコを探し続ける武闘派の?研究者の話は面白かった。罠で捕獲したクマに発信装置を付けて追おうとしてもなかなか回収すらできない、冬眠中のクマを探しては怖い目に合う・・・〇これまでの研究でわかったのは、クマは森の木の実の旬を知っており、熟した実を選んで食べるということ・・・果実のタネはほとんどそのままウンコの中に残ることも判明した〇木に登れるクマなどの動物は果実が落ちる前に木に登って果実を食べようとするのに対し、木に登れない動物たちは、成熟した果実が地面に落ちるのを待ってから木に近づくのだろう・クマは見慣れないものに敏感で高価な観察カメラをすぐぶっ壊してして立ち去ってしまうらしいが、何とか分った事実から推察・木に登るのはクマとテンとハクビシン、10日遅れてヤマザクラにやってくるのは木に登れないイノシシ、シカ、アナグマ。〇ツキノワグマの種子散布者としての全貌を描き出した世界初の研究者になりたかったのだ。どうしても。・まさに体力と根性と好奇心でクマのウンコを探し続けながら研究を続けて成果を上げていく、ただの体力バカではない・「バッタを倒しにアフリカへ」/前野ウルド浩太郎著には残念ながらちと及ばないながらも研究者のノンフィクション&エンタメとしてはレベルが高いと思う 〇ある年は50個だけしか実がならないようにすれば、その年は50個のドングリを食べられるだけの数のネズミが生き残る。そして翌年に200個実れば、山には50個のドングリを食べられるネズミしかいないので、残り150個のドングリは生き延びて、新たに発芽する機会が得られる・なるほどそれが自然の摂理だったのに、ドングリが不作で足りなくなったクマが人里に餌を見つけてやってきたということ。人とクマが共存するにはやはり生活するエリアを厳格に分けることなのなのだろうか。おまけ)「クマ鈴」について〇「日本ではクマよけに鈴を身に付けるんだ」という話をすると、現地(ノルウェー)の人たちに「とんだ命知らずだね」と笑われたことがある。〇ノルウェーのヒグマは鈴の音が聞こえれば食べ物(鈴をつけて放牧されている羊)がそこにあると認識するので、積極的に襲いかかってくるというのだ。・前から個人的にはクマ鈴には否定的だったので「それみたことか」と思ったけど、確かに人里に行けばエサがあるとインプットされたクマならクマ鈴で人の気配を感じたら襲ってくることもあるかもね、と思う今日この頃。
2023.11.28
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・著者初読みだった「伝言」の読後感が良かったので、もう一作ということで自分の仕事の世界である病院を舞台にしたこの本をチョイスした。・読みやすいけど・・・わたしをみつけて (ポプラ文庫 日本文学 271) [ 中脇 初枝 ]価格:660円(税込、送料無料) (2023/11/28時点)楽天で購入2023/11/27読了・産婦人科病院に捨てられて幼少時から施設で育った主人公は内省的というか自己否定的で周囲に迎合しながら生きてきた。「よい子のみなさん。おはよう、朝です。」・毎朝、施設で流れる放送を聞くたびに、自分はよい子ではない、よい子なら捨てられるはずがないと感じていた少女がいたわしい。・今時こんな誤診や誤診の隠蔽なんてないのじゃないかと思うけどあるのかな???セクハラもだけど。〇「大野先生は自信のない方なのね」・新しく赴任してきた看護師長のパワハラの医師に対する評価、あなたを試しているのよって、かなり説得力ありと思った。この師長さんの見方や感性は凄いなと思う。・その看護師長に自分の本当姿を見つけてもらってというかそれに自分で気が付いて主体的に生きていくことに目覚める話。・・・とか言うと理屈っぽいけどもっとハートフルで読みやすい物語だった。
2023.11.28
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・鳥好きのサイエンスライター細川さんの本は「鳥の話」に続いての2冊目。「文化鳥類学のススメ」という副題の通り、人類と鳥の関りをめっちゃ沢山の文献から歴史的かつ文化的に考察した学術書的な内容の本なのだけど、堅苦しくなく読みやすいので興味をそそられながらどんどんページをめくり続けられる良書だった。書かれている内容は実際のページ数以上のボリュームだと感じる。・鳥と人間の関係史、面白いなと思うきっかけになる良書だ。鳥を読む 文化鳥類学のススメ [ 細川 博昭 ]価格:2,750円(税込、送料無料) (2023/11/27時点)楽天で購入2023/10/10読了・本書で表題に選ばれた鳥たちは「ハト」「スズメ」「アオサギ」「インコとオウム」「ウグイス」「ムクドリ」「カナリア」「カッコウとキツツキ」「ミソサザイとコマドリ」「ウズラ」「ヒバリ」「トビとミサゴ」「ハクチョウ」「カラス」「ウ」達である。・読んで「なーるほど」と思ったことには付箋を貼ったりするのだけど、残念ながら記銘力低下のためにそのうちに忘れてしまうことが明らかになった今日この頃だけど、記憶減退にあがらうべく?特に「へ~」と思ったところだけいくつかメモしておきたい。「ハトとイエバト」〇それは、背の上で左右の翼を強くぶつけて出す音で、「ウイング・クラップ」と呼ばれる。・「鳴管」をもつ鳥は囀ることができる「鳴禽」、「鳴管」を持たないハトは悲鳴を上げることもできないため、羽音で危険を仲間に知らせるという話。確かにハトの飛び立つ羽音は大きいなと思い当たった。「インコとオウム」〇平安時代まではインコという言葉しか存在しなかった・どちらも人間の言葉をしゃべる鳥、確かにインコとオウムの区別はよく分からない。大きいのがオウムで小さいのがインコ?昔の史書で書かれているオウムはインコの可能性もあるということ。素人にはどっちでもいいけどね。「ウグイスとヨナキウグイス」〇日本人が「ヨーロッパのウグイスと認識していた鳥は、基本的にナイチンゲール(サヨナキドリ)一種のみ・ナイチンゲールという鳥がいることすら知らなかった。ナイチンゲールはその名の通り夜啼く鳥の代表で、朝を告げるヒバリと対照的でシェークスピアの「ロミオとジュリエット」のジュリエットの台詞にもあるようだ。ちなみに「ホーホケキョ」とは啼かないが美しい声で啼くらしい。「ムクドリとホシムクドリ」・ヨーロッパで「ムクドリ」という名前で呼ばれるのはすべて「ホシムクドリ」であるらしい。で、ホシムクドリにはインコと同じような会話能力があるらしい。〇北米では「羽の生えたネズミ」といわれ、「アメリカでいちばん嫌われる鳥」と評される彼らだが、そもそも人間が意図してアメリカに持ち込んでいなければ・・・・ヨーロッパからの移民がアメリカ大陸にホシムクドリを持ち込んだんだな。〇だが、もともと日本の自然生態系の一部をなす身近な鳥でもある。「ヒバリ」〇飛ぶのはオス、上空でさえずるのは、同種のオスに対するナワバリの宣言であり、メスに対しては「こんなによいナワバリをもっていますよ」というアピールとなる。・なるほど、これは分かり易い説明だ「カラス」〇神話に登場するカラスの多くがワタリガラスで、聖書に登場するカラスもすべてワタリガラスだった。(CrowではなくRaven)鳥と人間の関係史、面白いなと思うきっかけになる良書だ。
2023.11.27
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・満州で育った日本人、主人公の女学生ひろみの視点から、親日派として満州で生きる中国人の李婦人の視点から、関東軍気象隊で「特殊任務」についた島田の視点から、大東亜戦争と呼ばれていた第2次世界大戦の日常が大した盛り上がりもなく淡々と語られる。・盛り上がりもなく淡々と話は続く。最後まで読み切ってこその小説、タイトルの意味も分かる。人にものを伝える仕方としてこういう紡ぎ方もありなんだなと思った。伝言 [ 中脇 初枝 ]価格:1,980円(税込、送料無料) (2023/11/24時点)楽天で購入2023/11/23読了・親日派とされながらもひろみの家族と信頼関係で付き合っていた李夫妻の戦後の悲しい結末、生体実験で断罪された731部隊と同列だった気象部隊の「特殊任務」・・・・当時女学生だったひろみは、それとは知らずに作業していたのが風船爆弾とよばれる兵器の部品だったとは戦後になって知ったこと、だけど本当はそれが武器の一部だと分かっていたのに気が付かないふりをしていた?軍事機密だから?戦後も黙っていた。その風船爆弾はペスト感染の狙った細菌兵器でロシアを攻撃する計画だったし、同じ風船爆弾でアメリカの一般人が死んでしまったことも分かった。・ええとこの子だった主人公、そうとは気が付かなかったこと、気が付いたけど行動が起こせなかったこと、後になって自分たちは侵略者であったこと、加害者サイドであったことに気が付く。気がついても仕方がなかった、知らなかったですますことはできないと・・・おばあちゃんとなった主人公は満州の記録を収集している。仕事で挫折した孫が立ち直る。・盛り上がりもなく淡々と話は続く。最後まで読み切ってこその小説、タイトルの意味も分かる。人にものを伝える仕方としてこういう紡ぎ方もありなんだなと思った。・自分が被支配者に対して弾圧者であるとか、加害者サイドの立場であるとか気が付く感性も必要だが、その時に気が付けなくても後からでも気がついたらその気持ちをしっかり受け止めてそれをその後の自分の生き方に生かしていくこと、社会に還元していくために「伝言」することが大切だと感じた。歴史的には慰安婦問題などがそれだし、個人的にも見てみないふりをしてしまった不正義もある。・結果、心に刺さる小説だったなぁと思う。
2023.11.24
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「都市鳥」:バードウォッチングと言えば公園や自然の豊かなところで野鳥を観察することと思われがちだけどそれだけではない。鳥たちはその環境に適応しながら都市に進出してきており身近なところで繁殖して生きているし、またその中でも栄枯盛衰がある。身近な鳥たちのとっても興味深い読み物だった。いやホント。都会の鳥の生態学 カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰 (中公新書 2759) [ 唐沢孝一 ]価格:1,155円(税込、送料無料) (2023/11/23時点)楽天で購入2023/11/19読了第1章 人と鳥のソーシャルディスタンス・人類の起源より前から存在していた鳥類が人類と出会ったという歴史的事実が新鮮だった。人間とつかず離れず利用して共存の道を選んだスズメやツバメ、都市化する街に適応して進出してきたイソヒヨドリ、都市に進出して人間を利用しているカラスなど・・・人類と鳥類の関りの歴史と現在になるほどだった。面白い!第2章 ツバメの「栄枯盛衰」・ツバメはカラスなどの敵から子供を守るためにあえて人の居住地域に巣を作って人と共存してきた。ところが、人が住む住宅環境が整備されすぎてしまって営巣できるスペースがなくなって街を追われてしまった。身近なところから道の駅や高速道路のSAなどに新たな住居を求めて移動しているらしい。・カモはカップルを作ってから渡っていく。ところがツバメは渡った先でカップルを見つけなければならない、しかもツバメの平均寿命は1.5年しかないらしい。ツバメの雄は子孫を残すためにはさっさと相手を獲得して繁殖する必要があるので切羽詰まっていて少しでも帰還しようとして年々渡りの時期が早まっているらしい。男はつらいよ!第3章 人類に随伴するスズメ・スズメもまた人間が作る穀物を餌にしようとして人間と共存の道を選んだ鳥類だけど、ツバメのように人の目につくところに営巣はしない。・スズメのねぐら探しは難しいが、市街地では屋根の隙間やパイプの中などに潜ってねぐらをとるらしい。ところがまた住宅や都市環境が整備されてねぐらをとするところが失われてしまって、電柱の腕金(これも入り口が塞がれたりするのだけど)や皇居の楠木正成像の馬の尻尾の隙間に営巣して繁殖するなど適応能力が半端ない!第4章 水鳥たちの楽園、「都市の水域」・カモやサギ、カモメなどの水鳥も都市環境に適応しているが・・・・生物がまだ存在しない環境の不毛の地に最初に飛来して繁殖する「パイオニアバード」とも言えるのがコアジサシとコチドリで、夏鳥として日本に飛来して植生のない裸地で繁殖する。コアジサシの繁殖は見たことがないけど、確かにコチドリは丸見えの裸地で卵を抱いているのを見たことがあるなあ。第5章 都市生態系の頂点「カラス」・カラスの賢さや生態については他の本で読んでいたので新しいトレビアはあまりなかったかな?第6章 カラスと猛禽〇ここ数十年、猛禽類の都市進出は著しいものがある。・・・特にハヤブサ目のハヤブサ、チョウゲンボウ、タカ目のオオタカ、ツミの4種は、身近な公園や街路樹、鉄橋などで繁殖するようになり・・・・猛禽類の都市進出は全く知らなかった!しかもカラスと猛禽類の勢争いがあるらしい。さらに夜はフクロウ類もその争いに参入しているという話も今まで全く知らなかった世界なのでとっても面白い。〇タカとハヤブサでは大違い・高層ビル群をそそり立った岩場として環境に適応したのがハヤブサ(これはイソヒヨドリやハシブトガラスに似ているのかな?)、都心の緑地で昼なお暗い鬱蒼とした森に進出したのがオオタカ。ということだそうだ。〇チョウゲンボウはハヤブサよりいち早く都市進出を果たした。〇ハヤブサやチョウゲンボウがビルや鉄橋などの人工物で繫殖するのに対し、オオタカやノスリ、ハイタカやツミなどのタカ類は緑地の樹木で繁殖する〇日本最小の猛禽「ツミ」・それってモズじゃないの?とツッコミを入れたくなるけどおいて置いて、オオタカの巣は平均16mなのに対してツミは11mなので気づいていないだけで身近にツミの巣はあるのかもしれない。
2023.11.23
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・「エンタメノンフィクション」分野のカテゴリーの定義ははっきりしてないけど自分的には、次はどうなるんだろうという期待感でページをめくらせながらも笑えるエピソードがちりばめられているノンフィクションという感じ?だとすれば、やっぱりこれは「エンタメノンフィクション」だな。ちょっと分野は違うけど同じ生物学者の書いた「バッタを倒しにアフリカへ」が面白すぎたので比べてしまうとかなり負けてはいるけど・・・カラスをだます (NHK出版新書 646 646) [ 塚原 直樹 ]価格:935円(税込、送料無料) (2023/9/19時点)楽天で購入2023/9/8読了・著者の塚原さんは酒好きで、いろんなシチュエーションのカラスの鳴き声をしかも日本全国あちこちで採集いまくって研究している、しかも「カラス料理研究家」の肩書も持つ変わった人だ。宇都宮大学農学部でカラス、とくに「カラス語」を研究して准教授だったか?までになったのに、大学では力が発揮できないとばかりにカラス対策専門のCrowLabという会社を立ち上げた。〇カラス誘導大作戦・山形市役所周辺の「いて欲しくない場所」から「いてもいい場所」に迷惑カラス集団を移動させるミッションは、カラスが猛禽類に襲われているときの鳴き声をスピーカーから出して警戒心をあおって追っ払い、安心しているときの鳴き声を出すスピーカーのほうに誘導する作戦。見事に成功!だけどカラスはアホではない、というより賢いので学習して慣れるので同じ作戦は何度もは通じないらしい。この一時的な効果をカカシ効果と呼ぶ。〇剝製ロボットができた・カラスの縄張りにスピーカーから声を出したり剥製を置いたけど反応が乏しいので、動く剥製ロボットを作って仕掛けたら、カラスが怒り出したので著者大興奮、すごい勢いで頭を動かしていたらロボットの首がもげて頭がガクンとなって動かなくなってしまった。カラスは驚いて逃げていった・・・って超ウケる!思わず笑ってしまった。〇カラスが見ている世界/「カラスは黄色が嫌い」って言いだしたのは誰だ・カラスは紫外線が認識できるのでその能力を使ってゴミ袋の中身を識別している。なので対策として紫外線をカットするゴミ袋を考案したら有用だったのだけど、それが見た目でたまたま黄色く見えただけで黄色が嫌いなわけではないのだそうだ。へぇ~。〇カラスが感じている味/激辛も平気・人間が目や鼻が痛くなるほどの激辛も全然平気なバカ舌らしい。マヨネーズ好きは味が好きなのではなくて脂肪がたっぷりあるからだという話。〇カラスを食べる・「カラス料理研究家」の肩書も持つ著者であるけど、これは無理!ノーサンキューだな。〇カラスを減らす・カラスと人間が共存するにはカラスの個数を減らすこと。そのためには冬に餌を減らして淘汰圧を上げること。要するにエサになるごみを与えないことだそうだ。
2023.09.19
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・いやあ・・・でもこんな図鑑ってどういう人が読むのだろうか、買って読む人っているのだろうか、採算は取れるのだろうかと心配になったりもする。そういう私も図書館本なのだけど。・145種の鳥の骨格標本の写真を掲載したかなりマニアックな図鑑。我ながら自分の趣味もここまで来たかと思わないでもないが・・・1ページに1種の鳥の骨格写真と簡単な解説だったりうんちくが書かれている。川上さん得意のギャグ交じりの軽い調子にちょっとうんざりしつつも大変興味深く面白い。読んだときには「へ~なるほど」と思いながら読み進められるのだけど、なにせ145種の鳥なので見る機会のない鳥や知らない鳥が多くて正直なところあんまり記憶に残ってない?鳥の骨格標本図鑑 (BIRDER SPECIAL) [ 川上和人 ]価格:3,080円(税込、送料無料) (2023/9/12時点)楽天で購入2023/9/12読了・それぞれの鳥の骨格の違いや特徴はともかくとして、鳥一般の羽毛に隠された骨格を知ってイメージすることで、上肢=羽の折りたたみ方がとってもよく分かったことが一番の収穫だった。知識として知ってはいたけど下肢を骨格でイメージして再確認できたのも良かった。羽になった手の代わりにくちばしを上手に使うために首=頸椎があんなに長くなっているんだということも「なるほど」だった。ゴイサギなんか首が短いふりをしているけどやっぱり本当は長いのねとか、胸骨の竜骨突起って飛ぶために発達した胸筋が付着するのででっかいんだなとか・・・視覚で納得の骨格図鑑であった。・キツツキの仲間は舌がめっちゃ長いのは知っていたけど、舌にも骨があるとは知ってびっくり!しかもその長い舌を納めるための溝が頭蓋骨にあるとはさらにびっくりだった。・というわけで、マニアックな本のようだけど実は、野鳥観察が趣味の人にはこっそりお勧めしたい1冊。
2023.09.12
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・新たに新設された役所の雇用環境・均等部千鳥ヶ淵分室(通称コキン)、そこに配属になったリコ、同僚は正体不明のジョウ、上司は小百合・・・あなたの職場に斬り込みます! (光文社文庫) [ 上野歩 ]価格:814円(税込、送料無料) (2023/9/9時点)楽天で購入2023/9/9読了・タイトルからしてブラック企業に乗り込んで悪徳企業経営者をばっさばっさと斬りまくる小説家と思ったら・・・結局、いろいろ誤解はあったけど調べてみたら経営者や上司の人たちもいい人たちだったみたいな話だった。それはそれでいい話なのだろうけど期待していた内容とは違っていた。正直なところタイトルとのギャップを感じたのであった。
2023.09.09
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・人間関係が苦手で家族ともうまくいかない主人公の智美が友人の紹介で働きだした職場は「老健」ではなくて、「老犬」ホームという老いた犬を世話する施設だった。預かっている犬も訳ありだけど、施設長をはじめ職員や関わる人たちも何だか訳あり。さいごの毛布 (角川文庫) [ 近藤 史恵 ]価格:792円(税込、送料無料) (2023/9/8時点)楽天で購入2023/8/30読了・とってもいいお話だったけど期待していた分ちょっと物足りない感じもあった。
2023.09.08
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・約10年ぶりの再読。「黒い縄」「暗殺の年輪」「ただ一撃」「溟い海」「囮」の5作品からなる短篇集。「暗殺の年輪」は直木賞受賞作。・確かに暗いと言えばその通りなのだけど読後に余韻が残る感じの短篇集。初読ではジメジメして読後感の悪さばかりを感じたのだけど、再読ではこれってなかなかいいなと思った。暗殺の年輪 (文春文庫) [ 藤沢 周平 ]価格:781円(税込、送料無料) (2023/8/28時点)楽天で購入2023/8/25再読・再読とはいえ、どれも何となく結末が分かっているようないないような・・・という感じで、いい頃加減に忘れている。でも何となく読後感だけはおぼえているみたいな感じ。・武士の生き方というか価値観と男と女のこと、家族のことなど、現代ではもう失われて感じることが出来なくなってしまった世界が描かれていると思う。「溟い海」「囮」は武家の話ではなくて浮世絵師の世界の話だった。・初読では回りくどくて鬱陶しく感じていた自然や環境の状況描写も味わい深いことに今更ながら再読で気が付いた。「暗殺の年輪」・父親が暗殺に失敗した中老の暗殺を命じられたがそれは今回も罠だった。自分が蔑まれるのは何故か知る、暗殺を果たした後で向かった先は・・・「ただ一撃」〇三緒はそれを恥じて死んだ・死ぬ必要は全然なかったと思うんだけど・・それが藤沢周平の美学なのだろう。それだけに余計に印象に残るラストだった。
2023.08.28
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・9年ぶりに再読。還暦を数年過ぎて、知らない世界の開拓もいいけど良かったものをまた読み直してみる時期なのか最近、読み直しが多い傾向。隠し剣孤影抄新装版 (文春文庫) [ 藤沢周平 ]価格:814円(税込、送料無料) (2023/8/26時点)楽天で購入2023/8/22再読・秘剣をテーマにした短篇集、それぞれに女性が絡んでいる。それぞれの秘剣もいい!〇「邪剣竜尾返し」「臆病剣松風」「暗殺剣虎ノ眼」「必死剣鳥刺し」「隠し剣鬼の爪」「女人剣さざ波」「悲運剣芦刈り」「宿命剣鬼走り」・藤沢周平やっぱしええなあ。再読なのだけどいい頃加減に忘れていたのでむしろ再読ならではの味わいがあったような気がする。・女性の考え方や女性に対する男性や社会の考え方も時代とともに変わっているので、もうこのような小説を書ける人はいなくなっていくのかもしれない。古典として「あー昔はそんなんだったんですね」みたいになるのかな?
2023.08.26
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〇エリザベス・ブラックウェル(1821-1910)は世界で初めて医師として認められた女性・・・女子医学校を設立し、現代に続く女性医師の未来を切り開いた。●恥ずかしながら初めて知りました。・プロローグは2018年に発覚した医学部入試判定の女子差別の問題から始まる・・ブラックウェルに憧れて 四人の女性医師 (光文社文庫) [ 南杏子 ]価格:748円(税込、送料無料) (2023/8/23時点)楽天で購入2023/8/19読了・大学医学部の男尊女卑的な女性差別にさらされて悩み、戦い、自ら道を開いていった女医たちの連作小説。四人の女医とかつて彼女らを指導した女性の解剖学教授が主人公。・けっこうリアル?小説としてそれなりに面白かったのだけど、同業者であるがゆえに考えるところがあった。女医が劣っているってことないよね。それを言うならダメな男医も沢山いるし・・・自分は男なのですけど、個人的には周りにそんな女性差別はないような気がする。医師の人手不足もあるので、職場環境を整備して子育てしながらでも女性医師に働いてもらえたらというスタンスなのでそんな差別する余裕もないのだけど・・・大学やその周辺ではいまだにそんな環境なのでしょうか?・医師に限らず働く女性を理解して共感、応援する気持ちになるためには男性にこそお勧めしたい1冊かもしれない。
2023.08.23
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・大崎さんは4作目かな?本に絡めた日常の謎の話が得意分野の作家さんだと認識している。今回は学校図書館の司書が主人公でお仕事小説っぽくもあり、いろいろな事件に巻き込まれてそれを解明していく日常の謎解き小説でもある感じ。27000冊ガーデン [ 大崎 梢 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/8/21時点)楽天で購入2013/8/17読了・学校の図書館かぁ・・・小学校の頃はもう何を借りたか覚えてないけどSFの本なんかをけっこう借りて読んでいた記憶があるけど、中学からは図書館の記憶が全くない!受験に関係ないものは全部切り捨てていたのかもしれない。おかげで今はその反動か活字中毒っぽくなってしまっているのだけど・・・・大崎さんは、のめり込むような感じのスタイルじゃないけど安心して読める作品を書く作家さん、くつろいだ雰囲気でビールとかコーヒーとか飲みながら良い感じ。
2023.08.21
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・野鳥写真家の第1人者として超有名な叶内拓哉さんが書いた野鳥撮影のために出かけた12か所の紀行文。出版されたのが1991年なので33年前、当然紀行文に書かれたところに訪れたのはそれよりも前なので、環境もずいぶん変わっているに違いない。鳥に会う旅 野鳥写真家が綴る日本全国野鳥撮影紀行 (モン・ブックス) [ 叶内 拓哉 ]価格:1,760円(税込、送料無料) (2023/8/12時点)楽天で購入2023/8/11読了(読んだのはモン・ブックスではなく1991年発行のネイチャー・ブックス)・大学を卒業後、野鳥撮影するための高価な写真機材を購入するために効率よく稼げる植木職人になって9年も続けたエピソードから始まる。・自らを「トリキチ」と呼ぶ著者、とにかく珍しい鳥を見たい、写真を撮りたてたまらない、この世界の人たちは今も昔もあまり変わらない?という気がする。・血の気も多く意固地な性格とみうけられるが、著者が40歳代のときに書かれているので自分の今の年齢よりも20歳くらい若かったのかと思ったりする。やさしい鳥おじさんじゃないんだあ!と著者の人間像も分かってきて面白かった。〇出水のツル・ここには鹿児島のカミさんの実家に法事で帰る時に立ち寄ったことがあり、ナベヅルやマナヅル、ミヤマガラスを見ることが出来て喜んだのだけど、もっとたくさんの鳥が見られるポイントのようで、今度は家族連れではなく一人でゆっくり訪れてみたいところです。〇道東のタンチョウ〇羅臼のワシ〇大栗川のヤマセミ〇立山のライチョウ・今年の夏休みにテント山行で立山に出かけたときに写真もバッチリ撮れたけど、今度は白い羽になったライチョウを撮りたいと思っている。〇対馬の珍鳥〇北海道のシマフクロウ〇南部のコノハズク〇沖縄のアジサシ〇蒲生のコバシチドリ〇伊良湖岬のタカ渡り・以前はトライアスロンに参加するため8月には毎年通っていた伊良湖は名古屋からだと案外遠いけど、鳥は点のように小さくしか見えないよとは言われているけど、同じ県内なので一度は訪れてみようと改めて思った。〇伊豆沼のガン〇全国の主な探鳥地・巻末に全国の探鳥地の紹介もあるが、ここもずいぶん様子が違ってきてるんだろうなと思う。多分悪いほうに・・・・還暦過ぎたとはいえまだ現役だし当然プロでもないのでこんな贅沢な野鳥撮影旅行はできないけど、野鳥好きで野鳥撮影好きな人にとっては面白い読み物だと思う。
2023.08.12
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