2012年11月22日
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テーマ: ニュース(100334)
カテゴリ: カテゴリ未分類
取り残されるハリケーンの被災者達。
やはりというか、予想通りというか。

ハリケーンサンディで甚大な被害を出したニューヨークのスタテン島。
ニューヨーク市内から近いにも関わらず、これといった産業も無く、中流階級のコミュニティ中心で高齢者も多い土地柄であるために、天災などによる被害から立ち直る力が最も弱いと言われております。
そのスタテン島。
なんと、未だに停電している地区もあるとか。
3週間経って、一般家庭の電力復旧が出来ていないとは。

マンハッタン内の金持ちエリアの復興は順調ですが、中流階級以下は見捨てるわけです。

これが、資本主義。
金を持つか持たないかで、扱いの変わる社会。
大災害でも、財力カースト制度の絶対的権威は変わらないわけです。

だから、わたしはアメリカから帰国したのです。
気づいたからです。
「この国は、たった一部の勝者が笑うためだけに、99パーセントが犠牲になる社会構築だ」と。

決して非難しているわけではありません。
資本主義とはそういうものなのです。
資本主義だからと言って、同じように一部だけが笑う社会構築となり果てた「共産党であるはずの」中国のように、権力中枢が腐敗しきっているわけではありません。
しかし、資本主義という社会構築が恐ろしいのは現実です。

アメリカは資本主義だからこそ、若さと希望に満ち溢れた人々は、ありとあらゆる享楽を享受することができるのです。若いときにアメリカで過ごすのはとても楽しいです。
若いころは、エネルギーに満ち溢れた肉体こそが財産。その財産を、余すところ無く活用できる場所であります。

しかし30代に入ると、享楽に身を委ねるよりも、実質的な生活を重んじるようになります。年齢を重ねれば、身体が常に絶好調というわけにはいきません。
そう考えたときに、アメリカという国はあまりにもリスクが高いと判断しました。

アメリカには、国民保険がありません。
これがあるから、日本では3割負担とは言え、安く治療を受けることが出来るのです。
たとえば、集中治療室に一ヶ月でも入院すれば、日本では100万―200万程度でしょうが、アメリカでは億です。
1億。
だから、癌になったのが原因で、治療費のために家を売り払い、ホームレスになり結果のたれ死ぬケースが後を絶たないのです。

マイケル・ムーア監督の「Sicko」でもありましたね。
金を持っていない緊急運搬されてきた患者を、タクシーに乗せスラムに捨てても、病院は罪に問われないのですよ。金を持っていなければ、治療はされないのです。金を持っていない患者を治療しないのは、病院側の権利なのです。

それが資本主義の現実です。
資本(金)の主義ですから。
資本(金)が正義なのです。

だから、TPPには慎重にならなくてはいけないのです。
アメリカが狙っているのは、この日本における社会保険制度なのですから。
国民保険を取りやめさせ、高額な民間保険を日本人に押し付けたいのですよ。
アメリカは頼れるよき隣人ではありますが、資本主義制度は受け入れてはなりません。資本主義制度は、資本という名の付いたピラミッド型の封建制度です。
亀井静香さんは、左よりの意見は好きではありませんが、TPPに関してだけは的を得たことを言います。なので、左よりの考えはまったく持って賛同出来ませんが、TPP反対を信念を持って掲げているために、国政には必要な存在だと思います。
命がけでTPP参加阻止のため戦ってほしいですね。
本来政治家とは、信念理念のために、そして何より国のために、命がけで戦うのが仕事なんですから。
今後の日本には、まずは日本と日本人のために戦えない政治家は不必要です。ですから、日本と日本人と日本社会が嫌いで仕方がない様子の政治家達は、表舞台から迅速に消えるべきですね。そして、お好きな国に大金もって移民すればよいのです。

話はそれましたが。

スタテン島およびハリケーンサンディの被災地。
ウォールストリートなどの金融地域などは、一部を除いて生活は元に戻っております。しかし、ニュースでは殆ど無視される近郊の中流階級の生活はそうではないんです。
家を失った高齢者たちが、将来の見通しが何もないまま、ボランティアの方々の炊き出しに頼るような状態です。

この炊き出しがなくなったらどうなるのか?
日本なら仮設住宅となるのでしょうが、アメリカはそのようなことはしません。
資本主義ですから。
日本のように金銭的に困窮した方々、とくに高齢者達を、仮設住宅に無料で入居させるなんて制度はありません。
資本主義ですから。

アメリカの社会の中の弱者達は、毎回大規模な天災があるたびに、生活手段を奪われます。そして資本主義の社会のひずみの中で、忘れ去られていくのです。

スタテン島の高齢者の方々。
親戚や家族がおらず、行く当てのない方々。
アメリカでは、孤独な老人の行く末が取り上げられることは殆どありません。

高齢者の孤独死だとか餓死だとか、アメリカでは問題になりません。多すぎるから。
社会の弱者がのたれ死ぬのは、資本主義の社会では当たり前のことだから。

「この先どうなるんだろう?」
呆然とする、ニューヨーク近郊の高齢者達の姿を見ると、彼らを待ち受ける未来には、殆ど希望がないことが分かるので、とても胸が痛むのです。

アメリカはよき隣人です。
反日を煽ることでしか国民をまとめられない隣国たちよりも、ずっとよき隣人です。
しかし、価値観も、主義も、政治色も、まったく違うのだと考えて、きちんと距離を保って付き合っていかねばならないと思うのです。





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最終更新日  2012年11月25日 10時04分18秒
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