詩文説明
旅先の宿に泊まったが、寒々とした灯火のもと、いろいろなことを思い出してなかなか寝付かれない。正月を前にしての今夜(大晦日)、故郷では遠く離れた旅先の私の事を、家族の者たちがどうしているだろうかと、心配してることであろうと、あれやこれやと浮かんでくるので増す々寝付かれない。夜が明けるとこの白髪の老いにまた一つ歳が増すのである。
(イラストは高適) 左は高適は遠くを見つめ、故郷を偲び、愁いに沈んでりところ(漓江と合成画)
旅の身で大晦日を迎える。これは人生の晩年に差しかかる年齢になっていれば、その愁いはひとしお。
寒々しい旅籠の灯の下で、じっと愁いに沈む作者の姿が思い浮かばれます。一つ年をとり、鬢の白毛が増える、というのは、正月が来て齢をとる「中国は数え年。日本では昭和25年から満年齢となったようです」。一夜明ければまた一つ年を取ると思えば、憂いも迫って来る。
作者・ 高適
盛唐の詩人。河北省滄州渤海の人。生没については696年とか707年とか有り、定かでなく、没年は永泰元年(765)とある。字は達夫、又仲武ともいい、磊落で物事にこだわらず、任侠肌で若い頃は博徒と交わる。いろいろ官職を歴任刑部侍朗(司法次官)となる。血気盛んなため、宰相に憎まれ左遷させられた事も有る。50歳になってから詩に励み、たちまち一流になったという。辺塞の征戦を主題とした作品が多く辺塞詩人と称された。


【桂林・漓江下り】
平成20年も、もうすぐ終り、21年の牛に乗って只今正月に向かって肅々と進行中、又一年宜しくお願い致します。
右は、北京の、「い和園」。
獄中の作 (橋本左内) 2009年08月29日 コメント(1)
夏日涼を欲して吟を楽しむ 2009年08月22日 コメント(2)