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February 6, 2025
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2バンドFMラジオキット 
前から
超再生検波方式のラジオの実験をして見たかったので作ってみた。
超再生検波方式ではAM波とFM波の両方を復調できる。
この方式は、発振寸前までゲインを上げた増幅回路ではQが非常に大きくなり、
同調回路の選択度が高くなることから、
信号の振幅利得が周波数によって直線的に変化するいわゆるスロープ特性によって、
周波数の変化が振幅の変化(=AM波)に変換され、
トランジスタのベース-エミッタ間でAM検波されるのを利用した方式で、
ちょっと不思議な感じだけれどもFM放送も復調される。
でも、結局はAM検波なので音質は悪くノイズは防げない。
また、通常FMでは振幅の変化はカットされるのだが、この方式ではカットされないので、
入力信号の電界強度によって復調音量が変化する。

つまりFM放送のメリットである高音質が活かされない。
ダメじゃん。
でも回路部品は少なくても良いし、簡易な受信回路には最適な方式である。
なのでおもちゃのトランシーバーにはよく使われる。

さっそく作ってみた。
でも「火を入れて鳴ると思うなアマラジオ」の原則通り、最初は鳴らなかった。
と言うか、実は鳴っていたんだけれども、耳の悪い僕には聞こえなかっただけ。
最初に聞いた時にかすかに蚊の鳴くような音が「聞こえたような気がした。」
なので、奥さんに聞いてもらった。彼女はものすごく耳が良い。
「ガンガン鳴っているよ!」
えぇー!鳴ってるの?
そう、低レベルアマチュアのラジオは完成していないのではなく、
完成しているのに気がつかない場合がけっこうある。
例えば6石ラジオなんかは、トラッキング調整する前は聞こえない(聞こえてない)場合があり、
調整して行くとみるみる音が大きくなる場合が有る。
逆に小さいながらも聞こえていたのが聞こえなくなる場合も有るけれど。

少し自信を取り直して、原因を調べてみることにした。
愛天堂のホームページから基板図と回路図を借用する。


図の中のトランジスターの足の配置は回路図に載っていたのを転載したのだけれども、
S9011がおかしい。
もし回路図の足の配置が正しいのならば、
S9011のC(コレクター)に高周波部分からの信号が入力されている。
えー?
しかもB(ベース)からの出力がS9012のB(ベース)に入力されている。
えー?
回路図と違うじゃん。これってベースとコレクターが入れ替わってない?
さっそく半田付けを外してみた。そしてテスターで調べてみる。


えー!このS9011は回路図に書かれた、E-C-BタイプじゃなくE-B-Cタイプじゃん。
そう、回路図に書かれた足の配置は間違っているが、回路そのものは正しい。
どうもS9011には2種類あって、
恐らく(想像だが)中国国内向け(E-B-C)と日本や欧米向け(E-C-B)が有るみたいである。
調べてみた。

おぉー!本当に同じS9011なのに2種類あるじゃん!

なので、回路自体は間違っておらず、
奥さんには聞こえて僕には聞こえないのは、単純に出力が小さいからみたい。
ではどうするか?
正確には回路の一部を切ってもう一段トランジスターを追加するのが正解である。
パッと回路図を見て思いつくのはR3(10MΩ)を減らして出力電流を増やすことなんだけれども、
出力電流は増えても交流成分は変わらないので、意味が無い。
うーん。ふと思いついた一番簡単な解決方法は「Hfeの大きいトランジスターに交換する」方法。
手元に有るNPNタイプの2SC1815は確かHFE(Hfeじゃないけど考えは同じ)が大きいはず。
さっそくテスターで調べてみた。


おぉー!S9011の3倍じゃん。

さっそく交換して半田付けした。
すると僕でも音が聞こえる!
満足できる音量ではないけれど、聞こえるのは聞こえる。

この状態で調整してみた。
まずは自作のFM発振器で調整したんだけれども、鳴る時と鳴らない時が有る。


どうも上手く復調できない場合が有って、その時は「ポコッ」となっているみたいだけれども、
「ポコッ」では調整が難しい。
仕方ないので、面倒だけれどもディップメーターを出して来た。
このトリオのディップメーターは180MHzまで使えて、AM変調付き。


上のコイルの状態で70~100MHzが受信できている。
何故これを書いたかと言うと、
できているか不安な時はコイルをメチャメチャにいじくりやすいから参考にと思ったから。
結構大きな音で鳴るので注意。

<後日追記>
上の写真なんだけど、今日気がついて改造した。
愛天堂のホームページに「FMは外部アンテナが無くても聞こえる」と書いてあるし、
うちの奥さんには大きな音で聞こえるので、
僕の耳が悪いせいだと思っていたのだけれども、
もしやと思って外部アンテナを付けてみた。アンテナにタップを出してそこに半田付けをする。


全然違う。
音が2倍くらい大きくなって、たくさん放送局が入るようになる。
今は(電波が弱くて音が小さかったので)93.0MHzつまりニッポン放送に合わせていたが、
付近の放送局例えば文化放送なんかも大きく聞こえるようになったので、
90.0MHzくらいまで中心周波数(よく聞こえるバリコン位置)をずらすと、
FM横浜(84.7MHz)まで聞こえるようになった。
なので、外部アンテナは付けた方が良いです。
なお、写真右上はこの記事とは関係なく、実験中の金属探知機なのであしからず。
後日追記終わり。

で、超再生式検波なんだけれども、受信調整が難しい。
上のディップメーターで受信時は実は93MHz付近で調整している。
なので、ニッポン放送や文化放送が聞こえるが、
同じ半固定抵抗位置では、低い周波数の方では発振して使えない。
低い周波数部分で調整するとニッポン放送付近は聞こえなくなる。
もうイヤになる位、半固定抵抗をいじくらなけらばいけない。
なので、諦めてニッポン放送付近で最高感度になるようにした。NHKさんごめんなさい。

その時の高周波部分なんだけれども、
理論通りクエンチング発振しており、この時に放送は受信できる。
具体的に言うと、半固定抵抗を左側にいっぱいに回すと無音で受信できない。
その時の半固定抵抗部分の波形。


それが半固定抵抗を上手く調整できると「シャー」と言う音になって放送受信可能になる。
その時の波形。


上の写真は波形を分かりやすくするために時間軸を伸ばしているが、
この波形が一定間隔で時間軸上に並ぶ。クエンチング発振である。
この時にさらに半固定抵抗を右に回していくと、
「ポツッ、ポツッ」と音がするようになる。
こうなると放送は受信できない。
その時の波形。


上の波形が出現したり、消えたりを繰り返す。
それで「ポッ、ポッ」と音がするみたい。

なんかわかったようで分からないけれども、
愛天堂の2バンドFMラジオキット [K-FM3TR-HLD]は完成して、
超再生検波方式ラジオとはどんなものなのかが分かった。





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最終更新日  March 21, 2025 11:33:34 AM
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