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ぼくとしちゃん

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March 4, 2025
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僕は古墳が好きなので、まだ見つかっていない古墳を探す為に、
強力な金属探知機を作って古墳の中に埋もれている鏡や刀を探そうと思っているが、
AMAZONなんかを探しても深さ16cmくらいが限界で良い金属探知機が見つからない。
なので、金属探知機の原理や改造の「きも」を探ろうと思うのだが、
市販のキットに良い物が無かった。

でも、AMAZONの金属探知機を探していて良い物を見つけた。
ELEKIT金属探知機TK-737である。
元々子供の組立用のおもちゃなので実用性は少ないのだが、評判が良い。
つまり確実に動作する、
しかも僕が注目したのは改造をする為にする実験に適していることである。
AMAZONよりTK-737を引用する。

画像を右クリックして出るメニューから「新しいタブで画像を開く」を選ぶと、
別のタブで画像が開けるので拡大ができる。
うーん日本「後」になってる。恥ずかしい。

見ると分かるように電源(電池)が直結しておらす、差込端子が有るので電圧変更が可能。
コイルも直結しておらず差込端子が有るので自作のコイルが使える。
つまりコイルを変えたり電圧を変える(壊さない範囲で)ことが可能なので、
色々な実験ができるのである。

しかもELEKITの商品なので、安定的に動作するし説明書が豊富なのがうれしい。
もっと言えば「半田付け練習用基板」が付いていて初めての人も半田付けの練習からできる。
特に説明書は回路図やブロック図がついており、原理の説明まで書いている。親切。

今まで作って来た金属探知機の動作原理はだいたい次の2原理が書かれていた。
1.発振状態にある回路のコイルに金属を近づけるとコイルのインダクタンスが変化して、
  発振周波数が変わるのでこれを検知する方式。
  検知の仕方には元の周波数と比較する方式により色々と有る。
  例えばうなりを発生させて検知する方式や、
  元の周波数からのずれを電圧の変化に変えて検出する方式が有る。
2.発振状態にある回路のコイルから発生した磁気により近くの金属には誘導電力が発生する。
  その誘導電力は元の磁力を打ち消す方向に発生するので、
  元の発振回路の電気の波は小さくなる。この変化を検知する。

ELEKITのKT-737は2.の原理を利用している。
説明書より引用してみる。

ところが、組み立てて使ってみると理論と実際に起こっている現象が一致していない。
オシロスコープの波形で後から説明するが、全然違う変化により検出している。
そこで、実験を始める前に回路図を見てみた。
回路図だけでは分からないのでブロック図も引用させていただく。


回路図の中に描いた位置にオシロスコープを接続する。
ブロック図に書かれた通りならばここは発振回路の出力で、ダイオードD1で検波する前である。
つまり金属探査中の電気の波と金属発見中の電気の波はここで見られるはずである。

組み立てた状態でやってみた。


確かに発振状態にあり、回路的にはコルピッツ発振回路なので正弦波である。
FFT(周波数を横軸に電圧を縦軸にしたグラフで電波の分布が分かる)でも見てみた。


右上のグラフの1か所だけ高いのが発生している電波(電気の波)低いのは雑音。
けっこうまともな発振回路だけど、出力が小さい。
後から分かるのだが、恐らくは電波法により大きな電波出力は出せないのだ。
そうなのか。金属探知機で強力な出力の物が無いのは、電波法のしばりが有るからなのか!
こりゃ自作する場合でも、あまり強い電波は出せないな。

<後日追記>
電波(電気の波)が小さい理由は電波法だけではないかもしれないのに気がついた。
もしかして電波が強すぎると感度が高くできないのかもしれない。
つまり電波が弱くなるのを検出するのは難しいけれども、
電波が無くなる(発振停止)するのを検出する方が簡単だと言うことである。
絶対値の差だと数mVしかないので、この程度の(安定化処置を施していない)回路では、
金属の接近による変動なのか回路の不安定さによる変動なのかが分からないと言うこと。
かと言って負帰還をかけたりするのは、元々が変化を検出する方式なので本末転倒で、
負帰還によって変動を抑えると感度が大幅に落ちてしまう。
だからあえて電波の強さを押さえているのかも?
そう思った。

金属を近づけてみた。


えー!金属を近づけると電波は弱くなるんじゃないの?
電圧レンジを見ると5mV→20mVに大きくなっているし、波形の大きさは12倍じゃん!
しかも周波数は3桁も低くなっているし、そもそも正弦波じゃないじゃん!
もしかしてブロッキング発振してない?
でも確かにこれだと、金属の無い状態でLEDが消えて、金属が近づくと点灯するのは分かるな。
検波前に既に電圧が全然違うじゃん。それを増幅するのだからLED点灯するの当たり前じゃん。
でも、説明書に書かれている原理とは何となく違うような気がするなぁ。

まぁ、でも僕は低レベルアマチュアなので原理はどうでも動けば満足。
さっそく色々と実験してみることにした。
まずは比較の元になる現在の状態での感度を調べた。


金属は手持ちのニッパー。
感度比較の為の距離は1束厚さ3mmの付箋(緑)と1束厚さ2.5mmの付箋(白)を使う。
最初は電源電圧UPP。
色々と壊すとイヤなので元の電圧電池1.5V3本=4.5Vから、4本=6Vに上げてみた。


おぉー!少し感度が上がっている。
前にやってみたAMAZONの中国製金属探知機の場合には電圧を上げても変化が無かったが、
あれは上の方に描いた原理1.のインダクタンスの変化を利用するタイプだったので、
この誘導電力利用タイプとは動作が違うのかもしれない。
AMAZONの金属探知機を机いました。2024年8月23日
と言うことは、僕ら自作派にとっては難しい回路をいじくるよりも、
簡単に変更できる電源電圧の変更で改造可能な、こちらの原理と回路の方が適しているな。
ちなみに電源電圧を下げて3Vにすると感度は下がった。
でもLEDが光らずブザーが鳴るのみ。LEDの有効動作電圧が3V弱なので光らないのだ。

電源をあげるのが有効なのが分かったので、次はコイルの改造だ。
近所の金物屋さんで0.55mmのエナメル線8mが151円で売っている。安い。便利。
でもコイルを自作するにしても、また効果を調べるにしても動作しないと始まらない。
発振回路なので恐らくはインダクタンスは変えない方が良いだろう。
ちなみに元のコイルのインダクタンスはこのくらい。コイルが差し込み式なので計れる。


うーん220µHか。
このインダクタンス値を変えなければ回路自体は周波数は変わらないはず。
金物屋さんで買った0.55mmエナメル線はなんとそのままで220µHだった。らっきー!


しかも直径がほぼ同じ。
違うのは線径。オリジナルは多分0.4mmくらい。
なので、直流抵抗もオリジナル0.9Ωに対して0.55mmエナメル線は0.7Ω。
必然的に巻き数が0.55mmエナメル線が2倍弱多い。
これがどう響くのだろう?まぁ感度実験をやってみることにした。


けっこう感度が上がっている。
インダクタンスが同じで抵抗が小さいので、「Q」は上がっているはず。だからかな?
直流抵抗が減っているので電流が増えているはず。つまり磁束が増えているはず。だからかな?
まぁいずれにしても線径をUPすると感度は上がる。予想通り。

次にコイルの直径を小さくして見る。
ただここで僕は低レベルアマチュアなので我慢が足らず、失敗する。
せっかくだからフェライトを使ってみよう。
そう、フェライトを使うとμが上がり、同じ巻き数でもインダクタンスが増える。
逆に言うと少ない巻き数で同じインダクタンスが得られるので、抵抗が少なくなり「Q]が上がる。
やってみた。


フェライトすごすぎ!左上の0.55mmエナメル線を巻いただけなのに7.5倍くらいになった。
この状態で使ってみると回路定数が違い過ぎて動作しない。
仕方ないので、どんどんほどいて220µHになるまでコイルを減らした。


太さと言うか巻き数が全然違う。
この状態で感度実験をしてみた。


オリジナルコイルの場合と同じ条件ではできないので単純な比較はできないが感度は上がっている。
ちなみにコイル側ではなくフェライト側でも金属の検出ができるのかやってみた。


おー!検出可能じゃん。これが可能ならば長いフェライトでも使えるかも?
その場合、色々な金属探知機の形状が作れるな。
但し、ここで気がついた。
でもフェライトを使う場合、もしコイルの直径を大きくした方が感度が上がるならば、
フェライトがものすごくたくさんいるし、そもそも重たくなって使いにくいじゃん!

そう考えて、今度はコイルの直径がどのくらい効くか実験してみることにした。
フェライトに巻いたコイルのほどいたエナメル線が結構余っていたので、それを巻いてみた。


オリジナルコイルの直径の半分くらいかな?インダクタンスも半分しかない。
まぁ感度実験をやってみるか。


うーん積んだ付箋の数をみてもらうと分かるけど、感度はDOWNしている。
まぁでもインダクタンスは半分になっているけれども動作はしている。
ちなみに半固定抵抗は若干調整が必要になる。
やっぱりコイルの直径は効くみたいだな。

151円だから、0.525mmエナメル線をまた買ってきて、直径の大きいコイルを作ってみた。
これがなんと直径を1.5倍にしてもちょうど良い位のインダクタンスになった。らっきー!


これの感度実験をしてみた。


上の方に載せたオリジナルコイルや0.55mmエナメル線コイルと比べてみると分かるが、
相当に感度がUPしている。
ただ、これだとフェライトを入れるのは難しい(お金をかけると可能かも?)なぁ。

まぁ今回分かったのは、やっぱり直径を大きくした方が感度は高いと言うことと、
電源電圧は回路方式によっては違いは無いが、この方式ならば電源電圧をあげれば感度が上がる、
そしてフェライトを入れるのは難しいが、フェライトを入れれば効果が有るらしいと言うこと。
だからAMAZONで売っている金属探知機(商品バージョン:1万円くらいする)は、
電源に9V電池を2本使ったり、コイルは直径が20cmくらいもあるんだなと思った。

最後に金属の大きさが発見しやすさ(感度)に影響有るのか調べてみた。
現在はニッパーなので、より金属部分が大きいラジオペンチに変えてみた。
コイルはオリジナルコイル。


おぉー!全然違うじゃん!
そうか、だからAMAZONの金属探知機の売り文句には大きな金属の場合と、
コインのような小さな金属の場合で探索深度が違うような説明をしているのだな。
ちなみにこのTK-737の宣伝には「鉄骨の場合5cm」くらい感知できると書いている。
鉄骨ならば、別に金属探知機が無くても構造的に場所が分かるので実用的な意味が無いじゃん!
そう思ったけれども、ELEKITの人は建築的な知識が無く、
軽量鉄骨や鉄筋のことが言いたかったのかもしれない。
これを(鉄骨は付近に無いので)鉄製の本棚で試してみた。


うーん。5cmと言うのは微妙なところだな。
ちなみに大きなコイルなら5cmはほぼ確実にOK。固定していないので斜めだけれど。


今度いつか、直径15cm位で線径1mm位のコイルを作って実験してみよう。





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最終更新日  March 21, 2025 11:29:58 AM
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