どんっ どんっ どんっと体の芯に響く
胸や腹から、突き飛ばすかのような勢いで私の中に入り、
すっと背中から抜けて行く
何度も何度も、間隔をあけず、私の体を前後に揺らし、
黒いキャンバスの中にまばゆい美しい光となって現れ、
菊のようなそのまるい大きな光の束のまま、こっちに落ちてくるような映像を見せながら
ひゅるひゅるひゅる~と下から上へ噴き出すようにのぼっていく
一度消えたかと思うと空高く光の輪を開き、
さらに小さい光の粒を四方へとばしてみたりする
花びらを撒くように、種をとばすように、はらはらぱらぱらと
ふたりの全身を赤や青や黄色のライトで照らすかのごとく
流れるように変る表情の艶やかさとはかなき色気で、一瞬も見逃すまいと思わせて
ふたりで夜空にみとれた
ふたりでその響きにうたれた
どんっどんっどんっというその夏の夜の光の響きに
ふたりでからだを突かれ揺れて、そしてしびれて
「一生忘れられない花火」と私が言った