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救いの無い話だった。東日本大震災の直後に起きた連続殺人事件の容疑者、真柴亮。最初の殺人は正当防衛だし、2度目の殺人も不可抗力、逃走の途中で迷子の子供を発見して保護したのも誘拐ではない。震災当時、ダウンジャケットがなければ風邪をひいてしまうような寒さ、震災の影響を受けなかった峠道に雪が残っていたこと、瓦礫だらけで車も人も通れない道路、海沿いと内陸部の被害の違い、民間の車はガソリンが入れられなかったこと。当事者でなければ分からなかったことが、目に見えるように伝わって来た。逃亡者は北へ向かう [ 柚月 裕子 ]
2026.06.05
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みんなが一人ひとり自分の体の物語を持っている、と言う話。あとがきに「自分らしく生きろ」と言われても苦しくなる人もいるかもしれないけど「誰に何と言われても、自分の人生の主人公は自分」と書かれている。さだまさしの歌に「主人公」というのがあったなみんなみんなとってもすてき [ バティスト・ボーリュー ]
2026.06.05
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作者本人の経験から生まれた絵本。いろんな民族や文化が混ざり合うアメリカでも見た目に対して心ない言葉を浴びせる人たちがいる。全世界同じなのかな。「ありのままでかんぺき」と思えるまで、何回も泣いたのだろうな。わたしはBIG! ありのままで、かんぺき (ポプラせかいの絵本 72) [ ワシュティ・ハリソン ]
2026.06.05
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落語絵本を初めて読んだ。辰五郎にどんな夢を見ていたか話せ、と言うおかみさん。夢なんか見ていないから話せない、と言う辰五郎。本物の落語で聞いたら笑えるだろうな。絵本だと、クスッとするだけ。他のシリーズも読んでみよう。天狗裁き [ 川端誠 ]
2026.06.05
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今までの作品とちょっと違って、ミステリ要素満載で、ファンタジーが少し加味されている。五島列島の小さな島を舞台に閉塞的な社会と東京での生活を対比させながら、知らなかった過去が明らかになっていく。先が気になって読む手が止まらない。読ませる作家さんだな、と思った。アフター・ユー [ 一穂 ミチ ]
2026.05.21
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長野県上田市の「無言館」の館主、窪島誠一郎さん作。日中戦争に従軍し、戦死した祖父と中国人画学生との交流の物語。日本兵が歌う童謡「夕焼け小焼け」が軍歌に聞こえて怖かった、と言う中国の人たち。戦争してたら音楽や美術も楽しめない。戦争をしないためにも人間には芸術が必要だ。ゆうやけこやけのえのぐばこ [ 窪島誠一郎 ]
2026.05.21
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児童書『野生のロボット』の絵本版。文と絵はイラストレーターでもあるピーターブラウン。訳者も同じ前沢明枝。文字が少なくても優しい絵から伝わってくるものがある。幼児のための『野生のロボット』入門編。やせいのロボット むじん島のロズ [ ピーター・ブラウン ]
2026.05.21
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さまざまな恋愛を描いた6つの短編集。いろんなカタチの恋愛が展開されて、普通の恋なんてものはないんだな、と思った。「こんなに好きなんだから結婚しよう」と言った男性がすぐに「好きじゃなくなったから離婚しよう」と言ったり、全てが想像の域を超える内容だった。宙色のハレルヤ [ 窪 美澄 ]
2026.05.21
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成瀬シリーズ第3弾。京大生になってもマイペースは変わらず。琵琶湖大津観光大使の仕事、自転車の練習、達磨研究会の活動、京都を極める、どんどん活躍の幅は広がる。これで完結なのは残念。社会人になった姿も見てみたい。「琵琶湖の水止めたろか」このセリフが出てくるたびに吹き出してしまった。琵琶湖疎水に行ってみたくなった。成瀬は都を駆け抜ける [ 宮島 未奈 ]
2026.05.21
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『サピエンス全史』に、人間が集団で生きるためにはフィクションが必要だった、と書かれている。共有する物語はアニミズムや神話、宗教など。インターネットが普及した今、物語はものすごい速さで世界中に広がる。これを商業的、政治的に利用してトレンドを作るのは一部の人で、その他大勢の人たちは利用され、踊らされる側になるが、自分の意思で行動していると思い込む。これがトランプが大統領に再選された理由かも知れない、と思った読書でした。イン・ザ・メガチャーチ [ 朝井リョウ ]
2026.04.22
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みつばの郵便屋さんでお馴染みの、みつば市のお蕎麦屋さんが舞台。ニュータウンと言われた住宅街も空き家や更地が目立ってきて、オールドニュータウンになりつつある。蕎麦屋にケーキやプリンはビックリしたが、メニューにあったら注文するかもしれない。他の作品で登場した人がちょっとづつ関わっていて、思い出しながら楽しめた。ディア・オールド・ニュータウン [ 小野寺 史宜 ]
2026.04.22
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チョコレートがらみの短編12編入りのBOXが2つとエッセイが1つ。テーマがチョコレートでバラバラの話かな、と思ったら、BOX1の最後で見事に回収されて、BOX2へつながる。青山さんの見事な筆致にやられました。チョコレート・ピース [ 青山美智子 ]
2026.04.22
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細川貂々さんと今一生さんの対話形式で子ども虐待とは何か?について話が進んでいく。貂々さんの漫画が優しく読みやすかった。大人もみんな昔は子供だった。親から言われて嫌だったことを思い出して、あれは虐待だったと自覚する事が大事。どんな事が虐待になるか知れば、自分が親になった時に役にたつ。母子手帳といっしょに父子手帳を発行して虐待や親権、子供の人権について勉強し、親になる準備をする、という案はいいな、と思った。そういえばこども家庭庁は何してるのかなさよなら、子ども虐待 [ 細川 貂々 ]
2026.04.22
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民主主義って何?改めて考えさせる内容だった。戦後GHQの主導で実験的に4人の少女に半年間民主主義を教えることになった日系人のサクラギ。戦時中、自身も収容所で過ごし、戦後はアメリカ軍の通訳として日本へ来た。世界で一番進んでいるアメリカでさえ日系人を差別しておいて日本を民主化させるなんて。生まれも育ちも違う4人の共同生活は民主主義とは関係なくハチャメチャで面白かったが、半年後には自分の未来を自分の頭で考えて巣立っていく姿は頼もしかった。男ではこうはいかない。はて、80年経った今の日本はどうだろう。デモクラシーのいろは [ 森 絵都 ]
2026.04.22
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4人の女性の「ほしい」の物語。子供が欲しくて妊活と不妊治療をするが、なぜ欲しいのか分からなくなってしまったり。夫との気持ちの乖離があり、夫の精子でなくても妊娠さえすれば良いと思ってしまったり。望まない妊娠をして親に言えずに多目的トイレで産み落としたり。女性でなければ経験できない問題が目いっぱい詰まった物語だった。でも、ほしい [ 山下 紘加 ]
2026.03.28
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『オフィーリア23号』と表題作の2編。前作『ハンチバック』より哲学的になって、これぞ純文学という感じだった。1880年生まれで23歳で死んだヴァイニンガーは知らなかったが、「女性には存在も本質もない、存在しない、非在なのだ」という女性蔑視の言葉はショックだ。大学院生の那緒は三島由紀夫にも影響を与えたヴァイニンガーについて論文を書くという。他方で劇団員の彼氏が三島の「憂国」を映像化したいと那緒を誘う。医師で母に手も足も上げる父。色んな要素が絡み合い、何も解決せず終わって、頭の中はモヤモヤ状態です。女の子の背骨 [ 市川 沙央 ]
2026.03.28
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作家生活20年で、エッセイを書かないかと出版社から依頼され、取捨選択して、この55編になったそうです。最初の「母というペルソナ」が一番キツかった。女性しか経験できない出産と育児、自分が死ぬか、子供を虐待するかという所まで追い詰められた経験は私にもある。今まで読んだ金原さんの作品に反映されている部分もあり、人生何も無駄な事はない、と思わせてくれる。踊り場に立ち尽くす君と日比谷で陽に焼かれる君 [ 金原ひとみ ]
2026.03.28
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地元図書館のリサイクルで頂いた本。まだ今のようにSNSが広まっていなかった頃の話。2編とも死者や幽霊が出てくる物語。でも、“一番怖いのは生きている人間“納得の読書でした。表紙を含め、奈良美智さんの少女のイラストが話しかけてくる。【中古】ハードボイルド/ハードラッグ 吉本ばなな
2026.03.28
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75歳でパソコンを始め、90歳でSNS投稿を開始した、森田富美子さんのエッセイ。#戦争反対#核兵器廃絶、のハッシュタグで毎日ポストしている。私もたまたまXで知ってフォローしていたら本を出したというので購入。長崎への原爆投下で両親と3人の弟を亡くした。本人は勤労動員で爆心地から離れた所にいたので助かったが、家族を探しに行き被爆、家族の遺体をトタンの上で火葬した。世界から戦争が無くなるのを見るために長生きしたい、と言う。芯の通った前向きな姿に感服。わたくし96歳 #戦争反対 [ 森田 富美子 ]
2026.03.28
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母が日本人、父がアメリカ人のメイは15歳の夏休みに8人の高校生が二手に分かれて広島と長崎に落とされた原爆の是非についての討論会に参加する。反対派は「戦争を終わらせるために必要だった」広島の慰霊碑の「あやまちはくりかえしません」の主語は日本人だと主張した。反対派のメイは母に日本語は主語を省略することが多いが日本人には、私たち人類、が主語だと分かるからだ、と聞き発表する。日本人は悪い事をしたから罰せられて当然だ、中国人やユダヤ人は虐殺された、人間の争いは無知からくる人種差別が根底にある、など熱い戦いだった。ある晴れた夏の朝 [ 小手鞠るい ]
2026.03.13
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お仕事ラブコメ小説。黒江と大江は2人の苗字でした。宝石の趣味は無いので石の名前とかカットとか全然分からなかった。でも、物語に出てきた指輪のイラストとQRコードが各章の最後にあったので、スマホで見ながら内容に入り込んでいけた。本音で言い合える2人の関係がハラハラするけど羨ましくもあった。小指にする指輪はピンキーっていうのも初めて知った。神戸編もあったら面白いな。クロエとオオエ [ 有川 ひろ ]
2026.03.13
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レンタル番犬、月10万円、1日2回の散歩とご飯、ワクチン接種など込み。少し高いとは思うけど、安心、安全と癒しがあるならいいかな。番犬をレンタルした五つの家族の物語。セコムより役に立つかもしれない。リクと暮らせば レンタル番犬物語 [ 大崎梢 ]
2026.03.13
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『スピノザの診察室』の続編。今回は快楽主義のエピクロス。ただ快楽を求めるのではなく、苦痛のない心身の安定、を意味する。医師には知識や技術だけでなく哲学が必要だと哲郎は言う。医療は病気を治すだけではないし、死にも向き合わなければいけない。訪問診療での会話にも哲郎の人柄が現れる。南先生との距離も縮まり、また続編がありそうな感じ。新しく知った京都の甘味「御鎌餅」賞味期限3日。エピクロスの処方箋 [ 夏川草介 ]
2026.03.13
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シリーズ3作目でも相変わらず店長は店長だった。そして谷原京子も店長にイライラしていた。過去に店長に影響を受けた小学生が小説家になっていたり、京子も街の書店にしかできないことでお客さんサービスしたり、本を愛する気持ちは同じ。本がネットで買える時代になっても、書店に行かないと出会えない本もある。偶然の出会いが人生を変えたりするから面白い。これで完結だと寂しいな。京子店長の活躍も見てみたい。さらば! 店長がバカすぎて [ 早見 和真 ]
2026.03.01
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マスカレードシリーズ。前回まで刑事だった新田がホテルの保安課長として登場する。お客様の安全を最優先に考える仕事にも刑事としての経験が役に立っているのかどうかは微妙。ホテルで開かれた『日本推理小説新人賞』の選考委員の個性的な作家さんたちのやりとりが面白かった。ところで、新人賞に選ばれた作品は書籍化されるのか、気になる。マスカレード・ライフ (マスカレードシリーズ) [ 東野 圭吾 ]
2026.02.18
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能登半島地震で被災した人のために10人の作家が紡いだアンソロジー。「あえのこと」は能登半島で田の神様を祀り、感謝を捧げる儀式。表紙の絵がきれいだなと思ったら、加藤シゲアキさん作でした。絵も描くんですね。蝉谷めぐ実「溶姫の赤門」は東大の赤門が輪島塗だという、徳川家から加賀藩へ嫁いだ姫の話。初めての作家さんもいて色んな物語が楽しめた。あえのがたり [ 加藤 シゲアキ ]
2026.02.13
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女性科学者に与えられる「猿橋賞」は知っていたが、猿橋勝子さんのことは名前しか知らなかった。今も女性の科学者は少ない。国をはじめ親などが「女には教育は必要ない」と思っていた時代に、高等教育を受けさせてくれた両親がすごい、と思った。戦後、大国の核実験の被害を地道な研究で明らかにしたことは、もっと評価されてもいいのではないか科学の目的、それは人類を幸せにすること。残念ながら、科学者の想いとは裏腹にそれはしばしば戦争に利用されてきた。戦争があったから科学が発展したともいえる。しかし、今の日本は武器を輸出しようとしている。政治家は歴史に学ぶことはしないのか巻末の参考文献の多さにびっくりした。この作品を書いてくれた伊与原さんに感謝します。翠雨の人 [ 伊与原 新 ]
2026.02.13
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主人公のリボンちゃんをはじめ、個性的な登場人物が紆余曲折を経て自分を失わずに生きていく物語。上野で「大絶滅展」を見てきた後だったので、絶滅せず生き残った種は、強いからでもなく、環境に適応できたからでもなく、たまたまだった、と言う言葉が刺さった。我々ホモサピエンスも、たまたま地球に生きている。リボンちゃん [ 寺地 はるな ]
2026.02.05
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『spring』のスピンオフ。Halと周りの人たちそれぞれの語りで12編。章ごとに語り手が変わる。最初は、これ誰?と、途中まで語り手が分からなかったり、こんな裏事情があったのね、など、想像するのが面白かった。Halのバレエプログラムが付録に付いている。美空ひばりの「リンゴ追分」を使った踊りを見てみたい。spring another season (単行本) [ 恩田 陸 ]
2026.02.05
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財閥系大手開発会社に「積算」という部門があることを初めて知った。大規模な商業施設などを建設する際の予算を積算する専門職。30年もその仕事をしてきた人が突然、工事現場の安全担当になる。そのギャップが笑えるほど面白く描かれている。杭打ち作業の危険な現場とは対照的に、杭を運んだ車両の泥引きを掃除したり、ゴーグルを付けていない作業員に作業を中断させて取りに行かせたり。その結果、工事のやり直しで工期が延長したり、正規と非正規、元請と下請けの力関係など、裏側が垣間見えた感じ。緑十字のエース [ 石田夏穂 ]
2026.01.28
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ワンオペ育児で追いつめられた母親が、夫の長時間労働が原因だとして夫の上司を刺した。大手新聞社のWEBニュース専門部署に左遷された岩永はpvを稼ぎたいが為に衝撃的な見出しの記事を書く。岩永の妻も出産したばかりで夫の帰りが遅い事に疲弊しているが、気づかずに他人の不幸を追いかける。男性の育休取得が増えたと言っても、一日でも取ればカウントされるらしい。記事を書いているのも男だし。新聞をオールドメディアと言って、ネットニュースしか見ない人がいるそうだが、AIがその人の検索履歴に従って好みのニュースしか表示しなくなるから、ネットでニュースを見るとバカになるんじゃないかな面白い切り口の話だったイオラと地上に散らばる光 [ 安壇 美緒 ]
2026.01.28
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「戦争も紛争も無い国で生まれただけで幸せだ」と孫に言う、いわゆるボートピープルと呼ばれるベトナム人のお祖父さんの言葉が身に沁みる。誰も難民になりたくてなった訳じゃない。生まれた国で命の危険がなく暮らせれば、他の国に助けを求めたりしない。この作品を読んで改めて日本は平和だな、と感じた。何も出来なくても、もっと世界情勢を知ることが大事だ、と思った。給水塔から見た虹は [ 窪 美澄 ]
2026.01.21
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初めての作家さん。伯母の葬儀の帰り、妊娠中の妻に長距離運転をさせて自分は酔いつぶれて助手席で寝ていた。ここ読んだだけで、この警察官の夫、最低と思った。その時のひき逃げ事故で服役中に出産し、刑期を終えた妻に離婚届を書かせる。「死んだ母親になってくれ」と言って。もうこの夫は許せない。同罪だろ?最後に事故の真相が分かった時にはブチ切れた。ところで、子供の頃、渋柿は皮をむいて干し柿にして食べていた。木の上に鳥のために少し残しておくと熟した柿が落ちて甘くて美味しいかった。「ずくし」と呼んでいた。柔らかいのでジャグリングは出来ない。熟柿 [ 佐藤 正午 ]
2026.01.21
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児童書。恐竜の知識が少し増えた。日本で初めて発見された恐竜の化石は樺太のものだった。翼竜が鳥になったのではなく、獣脚類の前足の皮が伸びて飛べるようになった。漫画なので読みやすかった。他のシリーズも読んでみたい。恐竜世界のサバイバル2 (科学漫画サバイバルシリーズ) [ 洪在徹 ]
2026.01.21
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2013年発行。内容は児童向け。『こども哲学』に連載されたもの7編と東日本大震災の後に書かれた短編『あの町で』哲学と言っても普段の家庭や学校生活の中での疑問や矛盾など、成長する過程で誰もが経験することをやさしく描いている。重松さんの暖かさが伝わってくる。きみの町で [ 重松清 ]
2026.01.21
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伊藤野枝のことが知りたくて読んだ本。650ページの長編。28年の短い人生の中で、3回結婚し、7人野子供を産んだことだけでもビックリなのに、大正時代の女性として経験出来ないことが沢山詰め込まれていた。最後は怒りしかなかったが、感情移入しすぎて読了後は疲れ果てた。向学心が強く、世間体を気にせず自分の頭で考え行動する人。最後の夫、大杉栄とは籍は入れていないが、夫婦であり友人であり同士でもあった。日本の幸せな未来を本気で考えて、実行しようとしていた人たちだった。風よ あらしよ [ 村山 由佳 ]
2026.01.21
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1999年の作品。だいぶ昔に読んだ時も泣けたが、再読してもまた泣ける。I’ll stay with you〈余談〉この本はお正月に泊まりに来る孫たちのために借りてきたものだが、あらすじを話したら「ふーん」と言っただけで読んでくれなかった。【中古】さいごの恐竜ティラン I’ll stay with you /ホ-ム社(千代田区)/村山由佳(単行本)
2026.01.21
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難民キャンプにいる子供たちの絵と手紙。訳者が書かれていないので、サヘルさんが訳したようです。副題に「16とおりのへいわへのちかい」とあるが、手紙は15しかない。最後のひとりはわたしなんだ。「こどもはケンカしてもあやまれるけど、おとなはあやまれない」子供たちの素直な絵と文に涙が溢れる。Dear 16とおりのへいわへのちかい (imagination unlimited) [ サヘル・ローズ ]
2026.01.04
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前作「ダーク」を読んでいないので、ミロが育ってきた背景がイマイチ分からなかった。息子のハルオを守るために世間とのしがらみを作らないように育ててきたことが裏目に出た感じだ。裏社会の全てがダークで恐ろしかった。ダークネス [ 桐野 夏生 ]
2026.01.04
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いろんな地図の話。世界を知るための地図。自分を知るための地図など。人物相関図や年表なども大きな意味では地図なんだ。ヨシタケさんの頭の中の地図を見て見たい。ぼくはいったい どこにいるんだ [ ヨシタケシンスケ ]
2026.01.04
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アメリカの最高裁判事だったルース・ベイダー・ギンズバーグの自伝絵本。朝ドラ「虎に翼」のように当時は男性優位だった弁護士になって活躍した。そして法科大学院の教授になり、1993年に最高裁判事になった。彼女の夫がそうであったように、女性が行動を起こす時は女性だけでなく男性の味方を作ることも大事だと思った。わたしは反対! 社会をかえたアメリカ最高裁判事ルース・ベイダー・ギンズバーグ [ デビー・リヴィ ]
2026.01.04
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かこさとしの未発表の作品に孫の中島加名が絵を描いた本。あとがきによると、原稿は1955年のもので、晩年「戦争の本を作りたいがなかなかできない」と言っていたそうです。時を超えて平和への想いが受け継がれました。くらげのパポちゃん (講談社の創作絵本) [ かこ さとし ]
2025.12.27
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原爆は非人道的だと改めて思い知らされた作品。主人公が亡き祖母の出身地の広島で被爆者の話を聞く。その回想部分は涙無しでは読めない。自分だけ助かったことで長い間被曝経験を語れなかった人。差別を恐れて被爆者手帳を申請できなかった人。主人公が大学の研究室で不正をし、恩師の教授を追いやってしまったことと絡めて、心の葛藤をうまく表現している。歴史に残る作品だと思う。13月のカレンダー [ 宇佐美 まこと ]
2025.12.17
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シングルマザーの美空は自分も母子家庭で育った。この実母が毒親で「育ててやったんだから」と、美空の気持ちも理解せず無理なことばかり言う。産んでくれなんて頼んでないよ、と言ったら、どんな反応するかなと思った。離婚した夫の弟や義父母が優しくしてくれるが、義理の間柄だからできるのかもしれない。職場の先輩やママ友の力を借りて成長していく美空がたくましい。一番頼りになるはずの実母が、血のつながりがあるだけに一番面倒くさい。きっと不器用な人なんだな。ありか [ 瀬尾まいこ ]
2025.12.10
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小説家が小説の中で、自分の作品や同期デビューした近所に住む売れない小説家の未発表の短編などが差し込まれるので、頭が整理できないまま読了。SNS時代ならではの小説家のエゴサーチの話。みんなが好意的な書き込みをする訳じゃないから、それで、一喜一憂するなら見ない方がいいのかな。「スカートの乱」の話が一番面白かった。古着屋の青年の話で、本人は本は読まない、他人の人生を物語にして消費して楽しんでいるから。なるほど、そういう考えもあるのか。お餅のキャラ「モチラ」のイラストがかわいい。そういえば最近 [ 寺地 はるな ]
2025.12.01
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地元の図書館で発見。とりあえず、中部・東海・北陸編を借りてきた。写真集のようで見ているだけで満足。中には季節や時間帯によって見られない場所もあるので要注意。興味深いものは「ホタルイカの身投げ」「四日市のコンビナート」絶景写真の撮り方や動植物の紹介もある。ご当地絶景 中部東海北陸 (昭文社ムック) [ 昭文社 旅行ガイドブック 編集部 ]
2025.12.01
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数年前の朝ドラで「白蓮事件」を知り、読んでみたいと思っていた本。未発表の恋文七百余通をもとに描いたそうなので、ドラマよりこちらが事実に近いのだろう。華族であり、大正天皇の従妹であった白蓮が大正時代に夫に絶縁状を送り、それが新聞に掲載され、恋人のもとへ走った。姦通罪で夫から訴えられるかもしれない時代によく実行できたものだと思う。世間知らずのお嬢様ではなく、一筋に恋を貫いた、純真で強い心を持った人なのだ。白蓮れんれん (中公文庫) [ 林真理子 ]
2025.11.26
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小野寺作品の登場人物は、どうしてみんな良い人ばかりなんだろう。そしていつも心温まる物語が展開する。今回の主人公も警察官の見本のような癖の無い人物。ただ、警察官の結婚相手には身辺調査が行われることで悩む。両親や兄弟、伯父伯母まで、前科がないか反社組織に属していないか調べられる。そして、前科などがあったら、別れるか警察官を辞めるか決断しなければならない。お付き合いする前に、ご家族に前科がありますか?と尋ねる訳にもいかないし。理不尽じゃないかな。ぼくは刑事です (一般書 502) [ 小野寺 史宜 ]
2025.11.26
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『クスノキの番人』の続編。『少年とクスノキ』を先に読んでしまったので、中学生の元哉と高校生の佑紀奈が社務所で絵本を作るところは絵が浮かんできた。明日になると記憶が消えてしまう元哉がクスノキの番人である玲斗に会う時はいつも初対面。明日のぼくへ、という日記を書いているところは涙が出て来た。だから、今日が一番大事と言う元哉。そこから絵本が生まれ、『少年とクスノキ』へつながる。同時に玲斗の伯母の認知症も進行し、記憶を失うと言うことについて考えさせられた。クスノキの女神 [ 東野 圭吾 ]
2025.11.19
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舞台は神奈川県南西の小さな町。町役場に勤務する由佳利は地元出身の小説家貴地崇彦の生家館を担当している。貴地崇彦が60年前に出したハガキが見つかったことで、彼が小学生時代の100年前までさかのぼって調べることになる。大正時代から現代までを色んなツテを使って、時には危険な行動もしたり、役場職員とは思えない好奇心と行動力でハラハラした。ミステリー仕立てだが、最後は小説家貴地崇彦の人となりが良く分かって、生家館存続の危機から免れたようで、めでたしめでたし。百年かぞえ歌 [ 大崎 梢 ]
2025.11.13
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