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2010.04.18
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カテゴリ: カテゴリ未分類
先々週、父がまた入院しました。
父は癌だけでなく、高血圧と不整脈などの病気があり、血圧が200を超えてしまうほど高い日があったため、新薬を服用しながら血圧を下げていました。
ところが、血圧だけでなく脈までが低くなり、めまいで悩むようになりました。
入院した頃は心拍数が38しかなく、寝ている間は31まで落ち、朝ちゃんと目覚めてくれるのかとても心配しておりました。
担当医師の勧めで、ペースメーカーを入れることになり、この度おかげさまで無事に手術が終わり、快復を待つのみとなりました。

父の人生を考える時、そろそろ幕締めの準備に入ってもおかしくない年齢です。
50年間の連れ合いだった母にまで先立たれ、子どもや孫に囲まれて暮らしてはいても、これ以上生き延びる欲もなし、後悔もなし、と言っております。
ペースメーカーを装着し、あとどれだけの時間が父に残されているのかはわかりませんが、父との最期を穏やかに過ごしたいと、お父さん子である娘は願うのみです。

私はファザコンと言われてもおかしくないほど、お父さん子でした。
「尊敬する人は誰ですか?」の問いには、何の迷いもなく常に「父」と書いていました。
それは、とても幸せなことなのだと気づいたのは大人になってからでした。

父は典型的な「日本のお父さん」で、口数少なく、怒ると物凄く恐く、話をする時でさえ自分が何を伝えるのか整理してからでないと話せないほどでした。
けれど、穏やかな空気が流れている時の父は、常にやさしく、正直で、真っ直ぐな人でした。

幼い頃、私がよく覚えているのは、コタツに座る父の膝の上でみかんを食べていたことです。コタツから出てみかんを取りに行くのが寒いのですが、食べ終わると新しいみかんをまだ小さい私が取りに行きます。小さな手にみかんを3,4個抱きかかえながら、父の膝の上に戻ると、とても温かい… ホッとしながら、父とみかんを食べていた思い出があります。
就寝前、「たぬきのごんべいさん」という話をしてくれたこともなつかしい記憶です。
父が一緒に就寝できる夜は、疲れていたせいかお話が最後まで続いたことはなく、話が途切れて、私や妹や弟が「それから?」と聞くとイビキの音しか聞こえてこない… 結局、いつも最後までお話を聞いた記憶がありません。

遊んでもらった記憶は全くありませんが、そんなことはなくて当然で、私にとって父は世界で一番強い人であり、また頼りになる人でした。父の前で子どもたちはいつも行儀よくしていたので、父に怒られた記憶は1、2度程度でしょうか。とても怖かったので、よく覚えています。

年月が流れて、父は変わりました。
娘の私も歳を重ね、父や母の思いを理解できるようになりました。
今、杖なしでは歩くことさえ出来なくなった父は、まるで幼子に戻ったようです。
私の父への愛と尊敬の念は変わることなく、けれど、まるで幼子に接するように父と接しています。
父は呆けてはいないので、話は理解してくれます。
ただ、耳が遠いので、会話はちょっと苦労しますが…

父がいて、母と出逢って、私が生まれて、父と母の積み上げた歴史の中で、私の生い立ちが育まれていったのだという、ごく当たり前のことを最近よく考えます。
「魂は両親を選んで生まれる」と、24歳の時にある人から教えてもらいました。
その時までは、「産んでほしいと頼んだわけではない」と思うところがありました。
私が両親を選んで生まれてきたのだとしたら、彼等から学ぶことが私の魂の成長に必要だったからなのでしょう。それが何だったのか、今は理解して生きていると思っています。

母の人生を振り返り、人の一生は本当にあっという間に過ぎ去っていくものだと感じています。生きている最中は長く感じますが。
父の人生の最期に父を支えることは、私自身の心を支えることでもあります。

「千の風になって」の歌のように、魂は自由に空を駆け巡ったり、時に近くで見守っていることを何かのかたちで教えてくれたりしているのだと思います。
父の時間が全うされる時には、きっと母が笑顔で迎えに来るでしょう。
それまでの間、父との時間を大切に、私の感謝の気持ちを伝えていきます。






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Last updated  2010.04.19 00:30:05
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