Sep 7, 2008
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カテゴリ: 小説
「んーっとぉ…次は、リクー!早く来い!」

(チッ、もう俺の番かよ…メンドクセー)

リクは修練所に入った

修練所には教官が木製の練習用大剣を持って立っていた

「さて、今から第二次試験を始めるぞ」

「えっと…俺はどうすりゃいいんだよ?」

そう聞くと教官はリクに盾を放った、そして大剣を構えた

「え!?」

「いいか、今から俺がこいつや体術でお前に攻撃を仕掛ける、だからお前はそれを防ぐ、あるいは避けろ
練習用をは言え、モロに当たったらアバラくらい折れるかもしれないからな」

(メンドクセー試験考えるもんだなぁ、オイ…)

教官は大剣を振り切ってくる

(オイオイ、思いっきり振ってんじゃねーかよ)

ブォンブォンとうなりをあげて振られる大剣をリクは紙一重でかわしていく

教官は面白くないと思ったのか攻撃方法を大剣も使いつつ、蹴り主体の攻撃に変えた

しかしリクはかわし続ける

そして次の瞬間…!


ピッ!!


リクの手が教官ののど下に当てられていた

教官は少し驚いた様子だったが、ガハハと笑った

「教官…手ェ抜いただろ」

「あぁ?本気でやったら殺しちまうからな」

ザワッとリクは体中が粟立つのを感じた

「今のは基本的な回避と視力のテストだ、次は聴力のテストをするぞ」

と、言うと教官はポケットから鈴を取り出した

そしてリクにアイマスクを渡した

「今からこの鈴を右と左手で入れ替える、お前は音だけで右手に入っているか左手に入っているかを当てろ」

そういうと右、左、右と鈴を投げて入れ替え始めた

リクは余裕の笑みだ



チリン、チリン、チリン、チリン…



だんだんと入れ変えるペースが速くなる

チリリリリリリリ…

パシッ!!


教官が手を止めた

「さぁ、どっちだ?」

リクはフッと笑った

「バレバレ、右だろ?」

教官はチッと舌打ちして、右手を開けた

教官の広げた右手には鈴が乗っかっていた

「やれやれ…」

教官は少し不満げな顔だったが、ニヤリと笑って言った

「第二次試験合格…っつってもお前には余裕だったか」

(やっと半分か…メンドクセー…)





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Last updated  Apr 14, 2012 06:34:12 PM
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