穏やかな爆弾

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ターコ@ Re:マシュマロ戦争 マシュマロ…危ない兵器ですね(>_<) …
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Jul 16, 2004
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カテゴリ: 犬のいる生活
先日、新聞広告に織り込まれてた

ディズニー関連のチラシ。

何となく傍で、遊んでいた飴に

「ほら・・飴。ミッキーさんだよ♪」と見せたやったところ

わん!わん!と

勇ましく吼えながら

・・後退りしてくれました。

・・お前は、紙に印刷されたネズミまで怖がるのか?



こんばんは。
昨夜は眠れずに、完徹のまま飴の散歩に赴いたまぐろです。
頼む・・ゆっくりと寝てくれ。飴よ。



さて・・

だだっ広い公園で、 散歩デビュー を無事に終えた愛犬・飴さん。
今度は、本格的に御近所を散歩して
自分のテリトリーを築き上げたり
社交性などを身につけたりして頂きましょう。

初日は・・とっとと身支度を済ませて
腕をぶんぶんと回していた勢いに圧倒され
リードを母に譲ってしまいましたが
散歩は、本来僕の仕事です。


翌日から、僕と飴の御近所探索が始まりました。


何度か、母に抱っこされて
御近所を回っていた予習の賜物でしょうか?
それとも、持ち前の適応能力をおかげでしょうか?
二日目だというのに、飴は・・

ぴょんぴょんと跳ね回るカエルを追っかけたり
ぎょろぎょろと鳴きながら飛ぶ野鳥を目で追ったり
草叢に鼻先を突っ込んだり

・・と何だか楽しそう。

動いてる車と言う
本当に危険が伴う物に対しても好奇心旺盛な面持ちで
るんたったと近づいていってくれるから
散歩させてるこちらとしては、手放しに喜ぶ事は出来ませんが・・
それでも「散歩大好き」になってくれるのは嬉しい事です。


しかし、そんな楽しい一時にも

どうしても、飴と相成れぬものが・・。


水田の傍らで、ゆったりと羽根を休めている
青鷺(普通に居るんですよ田舎には)の勇姿を見ては
僕の膝にしがみ付き・・。
朝連にでも行くのか
あらぬ時間に自転車で走っている学生の勇姿を見ては
僕の後ろに隠れます。

自分の体よりも少しだけ大きくて動くものが
どうしても怖いようですね。

(そういえば、あのミッキーも飴より大きくて
 僕が手に持ってたおかげで動いていたなぁ・・。)

しかし、元気に畑仕事に出かけてゆく
腰の曲がったおばあちゃんと出会い
「おはようございます。」と僕が挨拶をしている傍らで
恐怖のあまり失禁なされたのは・・
どういう了見でしょうか?飴さん・・。
おばあちゃん、ごめんなさい。


そんな彼が、散歩中最も恐れているモノは・・

自分より少し大きくて、動いてるものの代表格。

そう・・。

同族である筈のわんちゃんです。



その惨劇は、二日目の・・
今朝の散歩中に起こってしまいました。



以前にも書きましたが、僕の実家の周囲は田圃だらけ。
比較的、車の行き来がない道を選んで歩くと
どうしても畦道を通るようになります。

田圃の畦道と聞いても
都会暮らしの方は、あまりピンと来ないでしょうから
少し説明しますと・・
もともとは農業用の通路です。
人と擦れ違えるのがやっとの細い道。
それが田圃の脇を通り、果てるまで延々と続いていております。
横道にそれることも、出来ないわけでもないですが
ホントに農作業する人しか使わない道とは呼べぬものが
あるだけですので・・。
普通の靴では、かなり勇気のいる行為。
事実上、延々と続く一本道と思って貰っても良いでしょう。

そんな畦道を、飴と一緒に行きながら
僕の歩幅に合わせて歩く練習をしていた時のこと・・。


ふと飴は、立ち止まり後ろを振り返ると
ぴょこっ♪と、右前足を上げたままの姿勢で
微動だにしなくなりました。

「ん~?
 何か可愛い体勢だけど・・どうしたの?」

飴の見つめる先を追ってみると

後方からやってきたのは・・



柴犬を連れたおじさんでした。



パピヨンやシーズーといった小型犬に出くわしても
すごすご僕の後ろに隠れる飴さんです。
中型犬とは言え、自分よりも体の大きい柴犬は
彼にとってかなりヘビーな存在。

こちらまで、相当の距離がありましたが
どうやら飴は気が気ではないようで・・
僕の顔と柴犬を交互に見つめながら、何かをしきりに訴えてる様子。

「怖いのか?飴よ・・。」

怖いといっても、左右を田圃に挟まれてるので
何処にも逃げ場なんてありません。
仕方なく、少し速いペースで歩いてみます。

しかし、背後から迫り来る柴犬の脅威が余程気になるのか
飴は何度も立ち止まり
先程同様、前足の片方をぴょこっと上げた状態で
後ろを振り返ります。

折角、早足で距離を稼いでも元の木阿弥・・。



じりじりと近づいてくる柴犬とおじさん。



「しょうがない・・ちょっと走ろうか・・。」

半ば、パニック状態になりかけている飴を促し
僕は小走りで駆け出しました。
飴は「待ってました~!!」とばかりに僕の動きに追随します。

軽快に草原を駆け回っていた公園の姿とは打って変わって
地面にへばりつくようにして、走り出す飴。

なんだか・・必死です。



悲劇の序幕は突然やって参りました。



自分の左側を走っていた飴が、何を思ったのか
僕の前を斜めに横切り
突然右側に移動したのです。

リードを持ち替えようとした、その瞬間・・

「あ!」

不覚にも、手にしたリードを落としてしまいました。

「し、しまった!待て~!飴!!」

しかし、恐怖が背中を押している飴の耳には
僕の声は届きません。
軽くなった!と思ったのか・・
解放された彼は
リードを引きずりながら、一心不乱にずんずんと加速していきます。

でべでべでべでべ・・。

目の前に待ち構える畦道の終わり・・

そこは、車道と交わる交差点です。

「確か・・前にもこんな事があったぞ。
 そう、あの時は ツバメの雛 だった。
 あの雛は今頃何処の空を飛んでいるのかな?」

いやいや・・悠長に回想に興じている場合ではありません。
田舎なので、時間的に車が走ってる可能性は低いですが
万が一の事もあります。

一刻も早く、飴の暴走を止めなければ!!

ちゃんと体を起こして走ってないからでしょうか?
僕が全力疾走すると
簡単に、追い着く事が出来ました。
しかし、問題はどうやって飴を安全に停止させるかです。

目の前で、地を這っているリードを踏んづけてしまえば
話は早いのですが・・
その場合、走ってる飴の体にはとんでもない衝撃が
加わる事になるでしょう。
もしかしたら、これをきっかけに腰の骨を痛めてしまうかもしれません。

何とか、手でリードを掴んで
緩やかに飴を減速してやりたい・・。

しかし、地面の起伏に取られながら
跳ね回るリードは、ちょっとした暴れ馬です。
一筋縄でこれを諌めるのは容易ではありません。

「く・・なんとか・・もうちょっと・・。」

指先から、すり抜けてゆくリードの先っぽを掴むために
無理な体勢のまま、懸命に走り続け手を伸ばします。



しかし・・。

人間、前屈みのままで全力疾走なんて

長い時間、出来るはずもなく・・。



こん。

「ぐはっ!!」



ちょっとして出っ張りに躓くと、そのまま・・

飴に向かってヘッドスライディング!!



ずしゃあああ!!

何とか、その拍子にリードを掴む事は出来ましたが
突如、人間魚雷を食らった飴は
力の限り驚いて・・

じょーーーーー!!

「ぐはっ!!こんな所で、失禁するな~!!飴!!」


もう・・なんだか・・。

ドロだらけだったり

傷だらけだったり

おしっこまみれだったり

ちょっとしたこの世の地獄。

どうです?物凄い惨劇でしょう?


あらゆる物を附着させ、微妙な色合いとなってしまった
純白のTシャツの汚れを
力なく手で払いながら、僕は立ち上がりました。

擦りむいた両手の平が、ひりひりと痛い・・。

飴は、突如ご主人様に体当たりをされて
状況が飲み込めないようなそぶりで僕を眺めています。

はっ!と・・我に返り
恐る恐る後ろを振り返ると・・



僕の姿を見ながら呆然と立ち尽くしている

柴犬とおじさん。



「へへへ・・朝から眼福を得たね。おじさん達。」

自虐的に笑った僕と飴が
逃げるように
その場を後にしたのは言うまでもありません。





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Last updated  Jul 17, 2004 12:27:52 AM
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