♪ 科学者を足らしめている文学が万葉由来の名を付けさせる
昨夜の3時半頃、珍しい鳴き声を聞いた。トイレに言って時計を見、その後寝付くまでの間の事なので、空耳なんかじゃない。ましてや夢を見ていた訳でもない。
「キョッ、キョ、キョキョキョ」、「キョッ、キョ、キョキョキョ」
しんと静まり返った早暁の中で聞く「特許許可局」。そう、あのホトトギスの声だ。
夜間も鳴く習性があって、宵のうちと明け前の3時頃から日の出頃にかけてよく鳴くそうなので、珍しい事ではないらしい。私はこんな夜中に聞くのは初めてだ。
昔の人は「テッペンカケタカ」と聞きなしていたらしいが、どう聞いてもそうは聞こえない。確かに「特許許可局」と聞こえる。特に最後の「許可局」のところなんかピッタリだ。
特許庁が出来てからはこの名前の組織は存在しないらしいが・・・。
名前と言えば、こんな面白いのがある。繁殖期のマナマコ(海鼠)に一定の体内濃度まで注射すると、約1時間で精子や卵子を放出する神経ホルモンの名前が「 クビフリン 」。放卵・放精時に首を振るような行動をすることにちなんでつけられた。
九大教授のグループが、マナマコの神経組織から精巣や卵巣に働き掛けて生殖行動を誘発するをホルモンを抽出し、構造を解明して化学合成に成功。実証試験で確認したという。シリケンイモリを使った実験で、脊椎動物で初めて単離されたペプチドフェロモンを「 ソデフリン 」という。
オスがメスに対してシッポを振って求愛している時に出すフェロモンのことで、万葉集第一巻 額田王の「茜さす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る」から採られて、「袖振りん」と命名されたものなんだとか。
また、これの前駆体遺伝子のアミノ酸を「 シリフリン (silefrin)」と言うらしい。
因みに、奈良地方のアカハライモリの変種のオスのフェロモンを「 アオニリン 」と言い、「あおによし奈良の都に咲く花のにほふがごとく今盛りなり」が名前の由来らしい。
こうして見ると、植物学者よりも生物学者の方が名付けに関しては文学的と言える気がする。そう言えば歌人の永田和宏は細胞学者だったなぁ。
まあ、その学会において、分類上の取り決めと諸々の制約があるのだろうから、そんなこと言われる筋合いはないとの反論も聞こえてきそうだが・・・。
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆ 短歌集 「ミソヒトモジ症候群」 円居短歌会第四歌集2012年12月発行
● 「手軽で簡単絞り染め」
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