島を逃げだし夜の海を鹿門が 小舟を漕いで
行きまと、目の前に漂流してくる船が見えます。「 あっ
、 淡路丸だ
」。鹿門は急いで船に近づき、甲板にあがると、帆柱に吊るされた死体の中に長崎屋を見つけ、そこらじゅうに折り重なった死体の山、探したが小静と五兵衛は見当たらない。小静が肌身離さず持っていた お人形を見つけた鹿門は
不安に駆られます。
そこへ、あとを追ってきた黒白斎が迎えに来たとやってきます。鹿門が帆柱の死体はどういうことだと聞きますと、「これこそ海賊の仕業」と黒白斎がいいます。
鹿門 「海賊 ?
右衛門太夫とかいう めくら船か
」
黒白斎「ニセのめくら船は海外でございます。恐らく明の海賊が汐に乗ってきたも
んでございましょう」
鹿門 「 小静はどうした
、小静は何処へ行ったんだ」
与太夫「女や子供は遠い異国へ売り飛ばしたに違いありません」
鹿門 「・・・ 奴隷
・・・小静が、 小静が奴隷に
」
鹿門はどうしてよいかわからず狼狽え、
鹿門 「小静が・・・・あっ・・・小静」
と船の先端まで行き、小静の名を大声で叫びます。
落ち着いたのか鹿門は決心するのです。黒白斎の方に向きを変えると、「黒白斎ッ」と叫び、黒白斎が近くに来ると、
鹿門 「入道殿にいえ、新蔵人に伝えろ、俺は・・・俺は、 めくら船に乗るぞ
」
黒白斎が、お父君の志をというと、
鹿門 「いうなッ、小静を探すんだ、めくら船に乗って小静を探しに行くのだ。 俺
をめくら船に乗せろッ
」
島の人達の喜びの歓声のなか、八幡大菩薩の旗を高々とかかげ、先頭を鹿門の乗っためくら船、次に新蔵人の青影丸、そして与太夫が乗った 住吉丸の八幡船団が島を離れ大海原に出て行きます
。
続きます。
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そのため 今掲載を始めた「海賊八幡船」から、一つの作品を一枠内に綴っていくようにして、作品1つずつに対してはページ内リンクして見られるように試みました。
見ずらいかも知れませんが、一つ一つページを出していくよりは、手数がかからないと思います。
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