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2017.03.17
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カテゴリ: SFホラー映画
0713 エイリアン/パンデミック

『0713 エイリアン/パンデミック』オモテ面
※オモテ面

【スタッフ】
・監督・脚本 ビリー・オブライエン
・製  作  エド・ギニー『大統領暗殺』
       バートランド・フェーヴル
       ルース・ケンリー=レッツ
          『マイウェイ/銃弾のレクイエム』
・音  楽  エイドリアン・ジョンストン
                 『キンキーブーツ』

【キャスト】
・エシー・デイヴィス
  『シャーロットのおくりもの』『真珠の耳飾りの少女』
・ジョン・リンチ『スライディング・ドア』
・ショーン・ハリス『ブラザーズ・オブ・ヘッド』『0:34』
・マーセル・ユーレス『GOAL!』
・ルース・ネッガ『プルートで朝食を』
・スタンリー・タウンゼント『リバティーン』

『0713 エイリアン/パンデミック』ウラ面
※ウラ面

【仕  様】
・型  番  LBXC-210
・製作年度  2005年
・製 作 国  イギリス・アイルランド
・原  題  ISOLATION
・そ の 他  片面1層、MPEG-2、COLOR、DOLBY DIGITAL、
       NTSC 日本市場向、DVD、セル専用
・発 売 元  タキ・コーポレーション
・販 売 元  ファインディスクコーポレーション
・収  録  本編94分
・サ イ ズ  16: 9 LB シネスコ
・音  声  1.オリジナル <英 語> ステレオ
・字  幕  1.日本語字幕

【ジャケット】
・オモテ面:次々と生まれる――。
      《Austin Fantastic Fest 2006
      Best Director/Best Film/
       Best Cinematography》
      《Gerardmer Film Festival 2006
       Grand Prix/International Cities Award》
      《Leeds International Film Festival 2006
       European Fantasy Film in Silver》
      《Screamfest.2006 Festival Trophy
       Best Artist/Best Director/Best Film》
・ウラ面 :「ソウ」シリーズ ライオンズゲート提供
      感染と襲撃の恐怖を描く
      傑作パニックホラー
        ウイルスをまき散らしながら、
        ヤツらは増殖し続ける…
        感染を防いで、ヤツらを仕留めよ!

ジャケットのオモテ面のイラストは、なかなか良い出来映えだと思う。本作品の陰湿な雰囲気を上手に伝えている。確かに、本編に登場するクリーチャの幼体は、こんなカンジだ。
でも、邦題の『エイリアン』ってのは、間違っている。クリーチャ・デザインからの連想なのは解るが、もう少し何とかならなかったのかなぁ。
それに、煽り文句の「ヤツらを仕留めよ!」って、何?(笑)
ビデオゲームが原作の映画なら解るけど、本作品は、そういうベクトルの作品ではないんですけどね。(汗)
売る側のしたたかな戦略と本作品の出来映えとのギャップが、何だか哀しい。(溜息)

『0713 エイリアン/パンデミック』ピクチャディスク
※ピクチャディスク

【感  想】
「狂牛病の騒動が生んだバイオホラーの佳作」

小品ながら、なかなか良く出来た作品だった。

――農場の経営に行き詰まったダンは、獣医のオーラの勧めでバイオ研究所に協力することになる。遺伝子を組み換え、繁殖力の強い牛を作る実験に、農場の雌牛を供したのだ。
或る夜、実験体の雌牛が産気づく。ダンは、何とか仔牛をとり上げるが、何かがおかしい。駆けつけたオーラも異常を察し、感染を怖れて母子ともに殺してしまう。
実験体が出産した仔牛は、臓器が巨大化した形成異常だった。見かけこそ仔牛だったが、鋭い牙を持っている。然も、その仔牛は体内に6匹の幼体を宿していた。それは、牛とは思えない姿カタチをしており、明らかな奇形だった。
ところが、そのうちの一匹が生きていて、農場の内で成長し始める。
……というお話し。

“湿地の農場”という設定が素晴らしく、陰鬱な雰囲気が全編を支配している。カメラの被写界深度は狭く、否が応でも観客をスクリーンに集中させる工夫が凝らされている。監督さんのセンスとカメラマンの腕が滅法いい。(笑)

面白いのは、途中から「感染の可能性がある」というセリフが出て来ること。(不謹慎か)
狂牛病は、2003年頃から世間を騒がし始め、日本でも2005年末まで米国牛肉の輸入を禁止した。その頃に製作された作品なので、たぶんに騒動の影響を受けている。
しかし、狂牛病が、感染ではなく、牛の体内で遺伝子異常によって発症する可能性があると発表されたのは、ずっと後になってのことだ。
本作品は、脚本を仕上げるに当たり、その辺のリサーチを徹底したようだ。オーラも、研究所から来たジョンも、感染の可能性を示唆し、農場を隔離しようとする。感染を拡大させないためだ。その切迫感が、リアルに伝わり、面白い作品に仕上がった。(原題からして“隔離”だしね)

監督は、ビリー・オブライエン。本作品が長編デビュー作。なかなかどうして、堂に入ったものだ。オタクくんっぽいが、そのうち飛んでもない作品をリリースしそうだ。

撮影は、ロビー・ライアン。仕事熱心(笑)な方のようで、ショートフィルム含めて80数本の作品に携わっている。『あなたを抱きしめる日まで』が、代表作だろう。

アイルランドの作品なので、テイストは欧州の映画である。ぶっきらぼうなアート系の雰囲気も持っている。
説明過多のハリウッド映画を見慣れた目には不親切な作りをしているが、状況はキチンと説明されるのでフラストレーションは少ない。
不快感を伴うグロテスクな映像は好みの分かれるところだろうが、理知的に扱っているので、あまり後には残らない。その辺は安心して観ていられる。
『エイリアン』シリーズを期待しなければ、十分に楽しめる作品だろう。

ただ、ディスクの作りは最低レベル。音声・字幕の切り替えもなければチャプターリストもない。勿論、特典映像もない。あるのは、“PLAY”のアイコンだけ。日本語字幕だけが、日本版であることを主張している。もう少し、作品に敬意をはらって作り込みましょうよ。

オススメ!





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Last updated  2017.03.17 06:20:26
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