日々精進する教員のブログ

日々精進する教員のブログ

PR

プロフィール

mac4324

mac4324

カレンダー

バックナンバー

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

カテゴリ

カテゴリ未分類

(0)

勉強

(5)

自炊作業

(14)

古文現代語訳

(13)

読書

(6)

コメント新着

コメントに書き込みはありません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

2022.03.27
XML
カテゴリ: 古文現代語訳
『これは今までに聞いたことのない美しさ。不吉なほどだ。薄命かと思うと、いよいよ愛おしい』と父大臣は思われては中の君をご覧になり、耳をお澄ませになります。夜が更けるにつれて、それはいっそう素晴らしく趣のある音楽になったのでした。『これを今、ものの情趣を理解できる人に見せたり、聴かせたりしたいものだなあ』。そうお思いになっているうちに夜も更けました。
 姫君たちは琴にそのままうつむきかかるように寝入ってしまわれたところ、中の君の夢に、すばらしく上品で、髪上げ姿の端麗《端麗》な、唐絵《からえ》に描かれているような音が琵琶を持って現れました。「今宵の箏の琴の音は雲の上まで美しく響いて聞こえたので、こうして訪ねて参ったのだ。私の琵琶を伝授できる者は、この世界にあなたを置いて他にない。これもしかるべき前世からの契りなのだ。今から教える秘曲を弾き覚えて、末は国王たるべき人にお教え申し上げよ」と言って教え始めました。中の君はたいそう嬉しく思ってたくさんの曲をあっという間に弾き覚えてしまいました。「残りの曲で、この世に伝わらないものがあと5曲ある。それは来年の今夜再びここへ下ってお教えしよう」と言うとすぐに消え失せ、中の君がお目覚めになると、すでに暁方になっていました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022.03.27 17:42:05
コメント(0) | コメントを書く
[古文現代語訳] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: