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年内のアクセスは今日が最後になりそうなので、恒例の年間ベスト本をUPします。今年読んだ本はマンガも含めて92冊。このブログを通してたくさんの本と出合うことができました。リンク先のみなさんをはじめとして、多くの方々に感謝します。 ありがとうございました。※ をクリックすると日記に飛びます。1伝説のチェスプレイヤー、リトル・アリョーヒンの、ひそやかな奇跡を描き尽くした、せつなく、いとおしい、宝物のような長篇小説。「猫を抱いて象と泳ぐ」 小川洋子2ママの名前はマコ。マコの娘はコマコ。「コマコ、逃げるわよ」というママの掛け声で、想像を絶する数奇な運命と物語が動き出す。「ファミリーポートレイト」 桜庭一樹3 「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。「1Q84」 村上春樹41989年ブッカー賞受賞作品過ぎ去りし思い出は、輝きを増して胸のなかで生き続ける。「日の名残り」 カズオ・イシグロ 土屋政雄訳5昭和11年上期芥川賞候補作品ただ、生きる。そのことの絶望、そのことの眩しさ。「いのちの初夜」 北條民雄6平成10年上期直木賞受賞作品圧倒的な小説作りの巧みさと見事な文章で、底辺に住む人々の情念を描き切る。「赤目四十八瀧心中未遂」 車谷長吉7官能と禁忌に弄ばれた女の性を描く、落涙の純愛小説。「蜉蝣」若合春侑 8戦前・戦中・戦後の日本で、恋に命をかけた女たちを描く純愛官能ロマン。「白蝶花」 宮木あや子9平成21年上期直木賞候補作品日常に潜む人間の本性を渾身の筆致で炙りだした短編集。「きのうの神様」 西川美和10笑いと切なさを綯い交ぜに紡がれた「多田便利軒」外伝7篇「まほろ駅前番外地」 三浦しをん
2009.12.27
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みなさんこんにちは♪カップ麺評論家のきあたかりです。今月のヒットは・・・・・「日清のどん兵衛 きつねうどん 液体つゆ仕上げ」コンビニで発見しました。スープが粉末ではなく液体つゆです。ノーマルどん兵衛とは段違いの味わいです。ちょっと高め(168円)なので、ランチタイムをゴージャスに演出したいときに限って購入しています。唯一の難点は別袋の七味を入れ忘れてしまうことです。食べ終わって発見するとすげぇ~ショックです。というわけで、ちょっと早いけど12月の書籍代です。5冊 3,105円 12月の大当たり年末なので年間の書籍代です。2009年 年間書籍代45,455円 (@494円)ちなみに・・・2008年 68,981円(@560円)2007年 51,772円 (@502円)2006年 39,187円 (@502円)2005年 77,260円 (@623円)
2009.12.26
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第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』での愉快な奴らが帰ってきた。多田・行天の物語とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリーを収録。 <感想> ★★★★★2009年も残すところ6日となりました。今年の小説界は『1Q84』の圧倒的な存在感にすべてが翳んでしまった感が否めませんが、そんな状況下、幅広い作風の作品を手がけ一定の存在感を示したのが三浦しをんさんではないかと思います。さて、本書は直木賞を受賞した『まほろ駅前多田便利軒』のスピンアウト作品。 本篇で脇役だったキャラクターを中心に据えた短編集になっています。 作品の空気を支配しているのは多田と行天ですが、個性のあるキャラクターを活かして、それぞれ異なる味付けがされているのがこの作品集の特長です。老人が主人公の場合は戦時中のロマンス。 子供が主人公なら小さな冒険譚。 老夫婦なら味わいのある愛情物語。 ヤクザが出てくればピカレスク風。 いずれの作品も完璧な仕上がりで、しをん親方の職人ワザがいかんなく発揮されています。 前段で幅広い作風と書きましたが本書はそれを裏付けていて、読者を選ぶことはありません。また、多田と行天に関して、いくつか客観的に描かれる場面があり、今まで触れられることのなかった二人の過去が少しだけ明らかになります。 えっ!それって・・?という終わり方は次回作を予感させます。本書はあくまでスピンアウト作品なので、本編である『まほろ駅前多田便利軒』を先に読んでください。 読んだけど多田と行天以外のキャラ忘れたかも・・という方はおさらいしてからお読みになるのことをおススメします。 ←奥さま!文庫が出ましたのよ♪
2009.12.26
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みなさんには、まったくカンケーのない話ですが、今年は年内いっぱい(31日)までお仕事になりました。トーゼンながら仕事始めは4日・・・・。ボーナスも少しでおこずかいも貰えず・・・。たばこも100円値上げ・・・。まったく悲しいことばかりなので、衝動的にお買い物をしちまいました。 『文豪さんへ』は近代文学トリビュートアンソロジー。中島京子さんの十八番ですが、この本はいろんな作家さんが書いているようです。 ↑すご~く評判のイイ青山七恵さんの新刊。品切れで買えませんでした。致死性家族性不眠症という病気を調べていたらこの本をみつけました。 特定の家系のみに発病する疾患で、発病すると二年以内に亡くなるそうです。 すげぇ~読みたいんだけど、そこまで散財する勇気がありません。結局、根性ナシです。
2009.12.23
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岩崎陽一は、銀座の高給クラブ「クイーン」の新米ボーイ。昼夜逆転の長時間労働で月給わずか15万円。生活はとにかくきつい。そのうえ素人探偵とは誰にもいえない。ライバル店から移籍してきた摩耶ママは同年代で年収1億といわれる。破格の条件で彼女の運転手を務めることになったのはラッキーだったが、妙な仕事まで依頼されて…。情けない青春に終止符を打つ、起死回生の一発は炸裂するのか。抱腹絶倒の傑作コン・ゲーム。 <感想> ★★★★☆あらすじにコン・ゲームとありますが、簡単に言ってしまえば詐欺小説。 さらにつけくわえるなら詐欺を働く側に義賊的な側面を持っているのが前提となります。 代表的なのは映画の『スティング』あたりになるのではないかと思います。 翻訳ものでは名作と呼ばれるものがいくつかありますが、残念ながら国産コン・ゲーム小説で良質な作品に出会ったためしがありません。 というわけで、あまり期待せずに読み始めましたが青春小説風の冒頭は食いつきがいいし、それぞれのキャラクターも丁寧に描かれています。 また、舞台になる銀座の高級クラブのシステムや悪徳金融。 ギャンブル(競輪)に関する薀蓄を面白く読みました。 ドタバタだろうと言われれば否定できませんが、細部が丁寧に描かれているので妙なリアリティーがあります。 読後感も悪くないので、スッキリ爽やかをお求めの方におススメです。
2009.12.23
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今日、一週間ぶりに ログインして気がつきましたが、ファビコン(URLの左端にあるマーク)がついてますね。目立つので、お気に入りからでも探しやすいです。 りんかい線の品川シーサイド(楽天タワー前)という駅構内にファビコンと同じマークが、なんじゃこりゃ という勢いでペタペタ貼られています。 まぁ~これも広告なんで目立ったモン勝ちなんだけどね・・・・さて、年末なので恒例の年間アフィリエイト成果です。09年1月~12月 クリック数 1,746 売上げ件数 84 売上げ金額(円) 528,504 成果報酬(ポイント) 7,217 今冬はボーナスが少なくて、おこずかいを貰えなかったでこれを、新刊本購入資金に充てさせていただきます。ありがとうございました。
2009.12.19
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四月一日午前十一時半、三協銀行新大阪支店に強盗が侵入。四百万円を奪い、客の一人をピストルで撃った後、彼を人質にして逃走した。大阪府警捜査一課は即刻捜査を開始するが、強奪金額に不服な犯人は人質の身代金として一億円を要求、かくして犯人と捜査陣の知恵比べが始まる。トリッキーかつ軽妙な会話が魅力の“大阪府警捜査一課”連作第一弾、著者の記念すべきデビュー作。 <感想> ★★★★☆本書は黒川博行さんのデビュー作です。 先日読んだ『悪果』が面白かったので手にとってみました。さて、この作品が発表になったのは1984年です。 四半世紀を経ているわけで、警察の捜査方法などはかなり古臭い上に、ストーリー展開もなんとなくよめてしまうし、三輪車のエピソードもやりすぎだなぁ~とも感じます。 極端な言い方をするなら賞味期限の過ぎたミステリーといったところです。 しかし、『悪果』でも感じたことですが、黒川作品の第一の魅力は登場人物たちの交わす言葉。 大阪弁にあるといえます。 関東に住んでいると「大阪弁=吉本興業」というステレオタイプな考えに陥りがちですが、言葉を操る作家でもあり、ネイティブスピーカーでもある黒川さんが作品で使う大阪弁は機微に富んでいて、とても魅力的です。 メインの刑事コンビに華がないという理由でサントリーミステリー大賞では佳作になっていますが、このコンビのキャラは今ならウケるのではないかと思います。 正統派の大阪弁で書かれた作品をお読みになりたい方。 刑事ドラマの再放送で見る逆探知って何?という方におススメします。
2009.12.19
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12月も半ばを過ぎました。今日は年賀状を作ろうと思い、久しぶりにプリンターを出しましたが・・インク切れ・・・ 仕方なく、近所の家電量販店にインクを買いにいきましたが・・・・ 半端なく高いすっ 私の使っているプリンターは、パソコンを買ったときに3,000円でついてきた、おまけの様なシロモノですが、何でインクカートリッジがセットで7,000円以上するのでしょうか こういうところに企業性って出てくるものですね・・結局、国内メーカーのプリンターを安売りしていたので、そちらを買ってきました。 買おうと思っていたインクカートリッジと1,000円も違わないし、このメーカーのインクカートリッジはセットで2,500円でした。
2009.12.13
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最近の大当たりは↓甘辛系のスナックですが、そのバランスが絶妙です。韓国のスナックのようで、画像はハングルで書かれていますが、私が食べたのは日本語表記でした。う~また食べたいっす。
2009.12.12
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↑装丁に一目惚れした『退廃姉妹』折り返しを見ると「結婚生活」という雑誌で使われた画であることが、書かれています。 昭和24年といえば・・カストリ雑誌の類であることが想像されます。カストリ雑誌とは、終戦による出版自由化に伴い乱立した雑誌のことです。 粗悪な紙に低俗な内容。 3号程度で休廃刊したことから、3合飲むとつぶれるといわれたカストリ焼酎(粗悪な密造酒)にかけて、そのように呼ばれたようです。 (写真の出典は朝日新聞社「朝日歴史写真ライブラリー 戦争と庶民1940-1949 第4巻」)というわけで・・・カストリ雑誌 by (C)きたあかり↑昭和24年9月発行の「結婚生活」創刊号を入手いたしました実際に手にとって見ると、B6判124頁は雑誌というか小冊子といった感じです。 目次から抜粋します。 ・特集記事「世界初夜風俗」・医学博士・串崎渡氏による「性愛相談」・新婚生活の秘密・医学博士・村上幸三による「完全なる性愛」・性の謎について(浅田一博士一問一答)・「お夏初ちぎり」(情炎小説) 丸木砂土・「情痴の果て」(欲情小説) 轟三平・「悶える花園」(愛欲小説) 江戸川静男・特別読物「ある欲情の告白」 田村泰次朗・式場隆三郎博士に訊く「性の十字路」突っ込みどころ満載の性知識、時代遅れのエロネタで、かなり笑えますが、健全なる婦女子であるリンク先のみなさんに配慮して、詳細な内容については割愛します。 出筆陣に興味深い人物がいました。浅田一「民俗的にもB型者の多い土地は毛が薄い。統計的にも判然とします」などとトンでもない差別発言をしていますが、東大法医学教室の重鎮でした。田村泰次朗ご存知の方も多いと思いますが『肉体の門』の著者です。何度も映画化され、昨年も観木ありささん主演でドラマ化されました。式場隆三郎当時、性病が蔓延していたにも関わらず「避妊はベツサリー(原文ママ)さ」と豪語し、パンパンガールを熱く語る博士は精神科医。経営していた病院は今でも市川市にありますが、その近くに知的障がい児施設があり、入所者に絵の巧い少年がいました。 その才能に注目し、物心両面で援助したのが式場でした。 少年の名前は大橋 清治。 のちに山下清と名乗るようになります。小島功この方も有名な方です。 「黄桜」の河童(二代目)を画いている方で、もちろんご存命。昭和二年生まれということなので、22歳のころの作品です。小島功オフィシャルHPカストリ雑誌、案外侮れないかも・・・。
2009.12.11
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1945年、東京。戦争で二人きりになった美人姉妹の有希子と久美子。生きるため、家を守るため彼女たちが選んだのは、家を進駐軍の慰安所にすることだった!「これからは私たちがアメリカ人の心を占領するのです」。破天荒な“戦後”を描いてラストまで全力疾走する、著者会心の大型ロマン。伊藤整文学賞受賞。 <感想> ★★★★☆本屋さんで現物を見て、この装丁にやられてしまいました。 淫靡な画に独特の書体で書かれた「退廃姉妹」の四文字。 すげぇカストリ臭が・・実はこの画について調べたんですが、それはまた後日ということで。さて、島田雅彦さんは二作目になりますが、本書は島田作品の中では読み易いとされているようです。 舞台は終戦直後の東京。 父が戦犯容疑で逮捕されてしまい、生活の糧を失った姉妹が自宅を進駐軍向けの慰安所(平たく言うなら売春宿)にしてしまう話です。 この手の時代背景の作品は大好物ですが、全体的に安普請の感は否めません。 特に、妹がメインの前半はつくりが安直だなぁ~と感じました。 彼女たちはかなり逼迫しているわけですが、んじゃ進駐軍相手に・・・に至るまでにはもう少し起伏があっても良いんじゃないかと思います。 ーあんた処女だね。久美子が絶句して、お好み焼きの咀嚼を中断するのを見て、お春は「やっぱり」といった。ーなぜわかるんですか?ーニオイでわかる。みたいな感じは嫌いじゃないんですが・・(笑)姉と特攻隊の生き残りである後藤の逃避行がメインになる後半は、かなりメロドラマしている上に文章に緊張感があるので、思いっきり引き込まれてしまいました。 セットの安普請さを巧みな文章で補っているといったところでしょうか。何はともあれ、装丁に過剰反応した方なら、それなりに楽しめると思います。
2009.12.05
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他人の苛立ちに怯え、細心の注意を払いながら重ねていた日々を自らぶちこわしにした百合。会社を辞め、「ただの旅行」で訪れた島のリゾートホテルのバーにいたのは、冴えないがゆえに百合を安心させるバーテンダー坂崎と、暇を持て余す金髪のドイツ人、マティアスだった。非日常な離島のリゾートホテルで出会った三人を動かす、圧倒的な日常の奇跡。 <感想> ★★★★☆『しずく』の感想で、西加奈子さんの作品傾向をポップス系人情モノと書きましたが、この作品ちょっと尖がっているように感じました。 特に前半。ちょっと自意識過剰な独身OLの描きっぷりがナマナマしいというか毒々しいんですよね・・。 ちょっと病んでいるヒロインが旅に出て、再生するという筋立てはありふれていて、読者は病んでいるヒロインに自分の一部を重ね合わせる読み方をします。 当然ながら作家は、より多くの読者が感情移入しやすいように、病んでいる部分をあえて曖昧に描くという手法をとります。 それが、あ~なんとなくわかる・・というやつです。 ところが、この作品はこれは私だと思わせてしまう手法が取られているように感じます。 感情移入の出来る読者の輪は狭められますが、その輪の中にいる読者は容赦のないストレートパンチを浴びることになります。 私など、先日のタイトル戦を終えた直後の内藤大助選手のような状態にされてしまいました。だからこそ、後半に登場する冴えないバーテンダーとマザコン気味の外国人の存在が生きてくるわけですが、耐えられなくて放り投げてしまうと、なんかさぁ~西加奈子ってムカつくんだよね、もう読まないからぁ・・ そこんとこ夜露死苦。(意味不明)なんて事態に発展します。読み始めたら、ちょっと居心地が悪いなぁ~と感じても最後まで頑張って読み進めてください。 引き篭もっているお姉ちゃんとのエピソードでも素直に泣けると思うので・・。
2009.12.05
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トーハンの年間ベストセラーが発表になりました。このニュースを聞くと、年末だぁ~って気持ちになります。 総合第一位は・・・ 予想通りというか、当然だろう・・などと小説読みの私は思うわけですが、文芸書が総合の第一位になったのは、1990年から続けられているランキングで初めての事だそうです。 小説というのは地下世界の文化だから、普段は世間全般の注目を浴びるようなことはない。 ごく少数の、本を読む人たちだけに認識されている向こう側の異世界だ。 引用元・桜庭一樹『ファミリーポートレイト』2009年 年間ベストセラー 総合2009年 年間ベストセラー 単行本・文芸
2009.12.04
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