hongming漫筆

hongming漫筆

PR

Comments

背番号のないエース0829 @ 松谷みよ子】(04/22) 「私のアンネ = フランク」に、上記の内…
hongming @ Re:ブルーレイが再生できない(11/30) 随分遅くなりましたが、やっと試しました…

Keyword Search

▼キーワード検索

2001.06.29
XML
カテゴリ: 欧米露の本



 実に読み応えのある小説だった。
 人物の造形が重厚で、読み流せない本だ。
 二人の娘を溺愛し、その幸福のためと信じて金を作り、自らは困窮するゴリオ爺さん。同じ下宿に住まっている若い二人の学生。そのうちの法律を学ぶ学生が主人公になっている。
 自分のことしか考えていない娘達の存在と、苦悩する青年との対照が印象に残る。
 「人間喜劇」というシリーズの一つであり、これに登場する人物はほかの小説にも登場するらしいが、これはこれとして完結したものとして読まなくてはならないだろう。
 書かれたのは、日本で言えば天保年間。個人の資質というものもあるのだろうが、描かれている世界があまりにも日本とは異なる。
 ゴリオ爺さんは、青年が銀行家に嫁いだ娘の恋人になることを望み、二人を結びつけようと努力するのだが、そういう心理が理解できない。
 バルザック自身も、人妻の恋人がいたというし、当時のフランスでは普通のことだったのだろう。
 文章は、どうしても饒舌に感じられる。
 描写が多いのではない。とにかくセリフが長いのだ。二ページぐらいずっとしゃべり続けていたりする。
 こういうところは、慣れるまで時間がかかった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005.04.01 21:43:24
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

Favorite Blog

熱中症 New! せいやんせいやんさん


© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: