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2003.01.08
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カテゴリ: その他の読書録




 黒澤明の映画「どですかでん」の原作。初めて読んだ。
 読んでびっくり。「とうちゃん」の沢上良太郎は、映画では三波伸介が演じたのだが、小説中の人物の風貌も話し方も三波伸介そのままなのだ。
 「あとがき」で作者自身が述べているように、都会版の『青べか物語』である。
 架空の街を舞台に、様々な人生が語られる。どれもこれも現実離れしているのだが、おそらく現実に作者が見聞したことなのだろうと思わせるリアリティをもって描かれている。
 実在しない街へ行くために、実在しない市電に乗っていくところから始まり、所々に顔を出していた「たんばさん」の話で終わる。
 この「たんばさん」は、山本周五郎の小説に繰り返し登場する性格の持ち主であり、山本周五郎の理想とする人物像の一つである。
 ほかの登場人物には、あるいはモデルとなった人が実際にいたのかもしれないが、この「たんばさん」だけは完全に作者の心の中から作り出された人物ではないかと思う。

 言わずとしれた、 黒澤明初のカラー映画「どですかでん」 の原作である。





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Last updated  2005.04.01 21:31:54
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