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2006.11.29
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 新潮社。1997年9月20日。

 「峠だけで見た男」「十五年の沈黙」「かどわかし」「三人と一匹の別れ」「観世音菩薩を射る」「折鶴に甘い露を」収録。
 このうち、「峠だけで見た男」は異色作。
 斬り合いがあるわけではない。短い時間に峠の茶屋で起こった小さな出来事が描かれる。
 そして、それを見ていた雲水が、紋次郎の内面について思うところを語る。
 それだけである。
 本人の言動から描くのではなく、第三者の目から描くというのが新鮮だ。
 これを「木枯らし紋次郎」シリーズの最後にしてもいいくらいだ。

 そのあとの「十五年の沈黙」は作りに作った話。作りすぎているくらいだが、これぐらいにしないと読み物にならない。
 「三人と一匹の別れ」は、さらに無理があり、見ず知らずの渡世人である紋次郎に、「口が裂けても他言しない」と誓ったことをペラペラしゃべってしまう。紋次郎の方から事情を聞きたがるのもらしくない。
 しかし、「折り鶴に甘い露を」を読むと、紋次郎の性格に変化が起こっていて、他人と関わらずにいようとしても関わらずにいられないのなら、積極的に他人の代わりに恨みを晴らしてやろうとするようになっていることがわかる。

 気になったこと。
 「クマンバチはスズメバチの別称で、つまり同じ蜂であった」(p158)
 ずんぐりむっくりのクマンバチと見るからに凶暴そうなスズメバチは別のもののはず。
 地方によってはスズメバチも「クマンバチ」と呼んだのだろうか。

 「関八州取締出役」に「かんはっしゅうとりしまりでやく」とルビ。
 「でやく」ではなく「しゅつやく」のはず。

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Last updated  2006.11.29 06:46:40
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