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なぬ? 2017年の直木賞受賞作が岩波文庫に!?古典の宝庫に。ほぼ新作の小説が仲間入り??絶対あり得ない・・いや。よ~く見ると。「岩波文庫的」・・でした(笑)それにしても。装丁や製本は。全く岩波文庫そのもの。なぜ。こうなったのかは。折込の著者インタビューに書いてあります。巻末の解説?は伊坂幸太郎さん。これも一悶着あります(笑)こんな遊び心満載。最初で最後でしょう。やるなぁ・・岩波^^記念に一冊買っても。絶対損はありません・・まぁ。苦情は受け付けませんけど^^岩波文庫的 月の満ち欠け [ 佐藤 正午 ]
2019年10月30日
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この三連休も晴れ間無し・・の模様^^;早朝。降らないうちに畑仕事。戻って一休み後に。庭の芝刈り。いやー・・無茶苦茶。蒸すんですけど・・と。思ったら。降って来た^^:一段落して。近所のTSUTAYAへ。そう。これこれ。伊坂さんの新刊^^クジラアタマの王様 [ 伊坂 幸太郎 ]11月。4月に続いて。7月にも新刊!!その前は。一年以上空いていたので。うれしいやら。ビックリやら^^そんな。三連休初日なのであります。
2019年07月14日
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この木曜日。久々。伊坂氏の新刊発売日。仕事帰りに本屋で即買い^^好きなものはやめられない・・タイトルからして。とにかく変ですよね?WHOが? YOUが。期待させてくれます^^前作から一年以上待ち。さすがに長い・・?とはいえ。村上さんよりはマシか(笑)フーガはユーガ [ 伊坂幸太郎 ]
2018年11月10日
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イヤミスってご存知ですか?読んだ後にイヤな気分になる後味の悪いミステリーのこと。おやぢは意外と好きなのですが。え。おまえの性格も後味悪いんだろうって?^^;・・それはさておき。イヤミスの女王と呼ばれる湊かなえさん。ただ。これはちょっと違います。結末は・・ほーっ・・です^^『物語のおわり 』(湊かなえ、朝日文庫)病の宣告、就職内定後の不安、子どもの反発…様々な悩みを抱え、 彼らは北海道へひとり旅をする。その旅の途中で手渡された紙の束、それは「空の彼方」という結末の書かれていない小説だった。 そして本当の結末とは。あなたの「今」を動かす、力強い物語。 物語のおわり (朝日文庫) [ 湊かなえ ]
2018年01月16日
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決して。読まず嫌いということではなく。単行本が出た頃。平積みでものすごく売れてましたが・・結局。文庫が出てから。旅のお供に読んでみることにしたわけです。僕はこの世界に左足から登場した――。イラン・大阪・エジプトを結ぶ家族の崩壊と再生の物語。最後の10ページくらい。あー。そういうことだったのか・・と^^作家生活10周年記念作品。2014年下半期 直木賞受賞作品。2015年 本屋大賞第2位。ちなみに。著者は根っからの大阪人だそうです。なるほどね・・^^サラバ! 上 (小学館文庫) [ 西 加奈子 ]
2017年10月24日
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日本語で「惨めな人々」のことだという。一応。名作と呼ばれるものですが。読むのは学生時代?以来だから。話の細かな筋は忘れちゃってます・・それにしても。約2400ページの長丁場^^;まだ一冊目ですが。ミリエル司教ジャン・ヴァルジャンファンティーヌコゼットかすかな記憶の中の面々が出てきております。【岩波文庫】レ・ミゼラブル(1)改版 [ ユゴー ]途中挫折しないよう。頑張ります・・
2017年03月16日
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近頃うれしかったこと。前々から欲しかった本。入手できました^^『オーデュボンの祈り』(伊坂幸太郎)。2000年のデビュー作。単行本初版(絶版本)。伊坂さんの単行本の小説で。持ってなかったのはこれだけでして。ただ。古本でも一万円とかしてました・・今回。思わぬラッキー価格?でゲット^^もちろん。文庫版では既読ですが。伊坂さんの場合。文庫本化の際。改筆されるのが普通らしく。やっと。オリジナルが読めました^^個人的には単行本の方がいいと思う・・
2016年12月06日
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伊坂幸太郎さんの新刊。陽気なギャングシリーズの三作目です。前作以来9年。デビューの頃から書き継がれています。相変わらず。軽快。痛快。爽快な^^ちなみに。村上春樹さんは。ご自身の熱心なファンを何と呼ぶべきかと問われ。「村上主義者」がよいとのお答えです。ハルキストじゃなかった(笑)【祥伝社NON・NOVEL】陽気なギャングは三つ数えろ [ 伊坂幸太郎 ]
2015年10月13日
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蒸し蒸しする時季になりましたね・・そんな時は。こんなのいかがでしょう?^^昨年出たやつですが。今度は。航空会社の再建です。それにしても。ある意味。銀行員って怖い・・^^;ブレない男。半沢直樹シリーズ第4弾。TVでセカンドシーズンやらないのかな?【ダイヤモンド社】 銀翼のイカロス [ 池井戸潤 ]まるで。現代の必殺仕事人?(笑)
2015年05月20日
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この夏。少し前の話題作を読みました。庶民に。日本に。石油を届けるために勝負し続けた男の話。ホルムズ海峡を突破せよ!一応・・ホントの海賊の話じゃないですよ(笑)2013年。本屋大賞受賞作。【講談社文庫】海賊とよばれた男(上)[百田尚樹]ま。いわば・・【ゴーイング マイ ウエー】[アメリカ映画の題名「Going my way」(=我が道を行く)に基づく]他人はどうあろうと、自分は自分の行き方でやるぞ、の意。 まさにそんな感じ^^【三省堂】新明解国語辞典第7版[山田忠雄(国語学)]天下国家のためではなく。せいぜい。家で。言ってみたいものだ・・ちっせー・・^^;
2014年08月26日
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土曜日・午前5時。室温22.7℃。外は小雨・・さすがに。半袖短パンは無理^^;コーヒーに湯気は立たないけれど・・久々。樋口有介さん読み返しました。時にシリアスではあるけれど。基調は。独特のユーモアある作風。昔から。大好きですねぇ^^【文春文庫】ぼくと、ぼくらの夏(新装版) [樋口有介]恋する女の子は。時代を超えて可愛らしい。戦う男の子は。世代を超えてカッコいい。その逆も素敵だ。時代が移っても古びない。1988年。樋口有介デビュー作。青春ミステリーの歴史的名作。夏以外でも。お奨めでっせ^^じゃ^^
2013年10月05日
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お元気ですか?『津軽百年食堂』単行本でも読んだのですが。文庫本でもまた読みました^^桜舞う津軽の地で、百年の刻を超え、受け継がれていく美しい心の奇跡と感動の物語^^いやー。素敵な物語ですね。だいぶ暖かくなりましたけど。ホント。桜が待ち遠しいです^^【送料無料】津軽百年食堂4月から映画も公開されるようで。予告編 です^^それでは。サイナラ・サイナラ・サイナラ(笑)
2011年02月24日
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最近。話題の小説。『KAGEROU』 買いました。年末年始にでも読もうと思います^^↑今も年末ですが・・【送料無料】KAGEROUなにせ。2週間で百万部越え・・(゚o゚)村上春樹さん並み?ま。何とか大賞受賞作というよりも。男前で。俳優で。ミリオンセラー作家という著者。なんともはやという感じです^^;ただ。こういう世界は。二作目の方が大事なんですよね・・続けられるかどうか?^^それにしても。おやぢはミーハーなのだろうか?^^;【みいはあ】(「みいちゃん(←みよちゃん)・はあちゃん(←はなちゃん)」の略)[表記] 「ミーハー」とも書く。 【みいはあ族】程度の低いことに熱中しやすい若い人たち、特に女性。[軽い侮蔑を含意する] 新明解国語辞典第6版ありゃー・・^^; 新解さん。。言い過ぎ(汗)みよちゃん。はなちゃん。ごめんなさい・・m(_ _)m
2010年12月29日
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朝起きて。窓を開けたら。雪!屋根に。地面に。うっすら積もっています。↑ 騒ぐほどじゃない?この時季の雪。あまり記憶にありません・・^^;下の方で。恥ずかしながら^^オクテのハナミズキが咲き始めました・・4月16日。村上春樹さんの『1Q84 BOOK3』の発売日でした。おやぢも。書店の特設売場で無事ゲットしました^^初版が50万部で。既に増刷も決まっているそうです。相変わらず。モンスター(笑)
2010年04月17日
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昨日の55000円の古本。気になるという方が意外とおられました・・ま。おもしろくもない話なんですが・・^^;↓この本です・・『オーデュボンの祈り』そして。Amazonでの中古価格です・・伊坂幸太郎さんという作家の2000年のデビュー作です。文庫化が2003年。その時には。もう絶版でした^^;ファンというほどではないですが。そのデビュー作だけ新刊で持ってない・・この作品。文庫化の際に。大きな改稿があったといいます。その違いを読みたい伊坂さん好きには。この絶版の単行本が幻のアイテムとなっております^^;だから。古本でも高値なのかな、と。今やってるオークションでも即決価格40000円でした( ̄ェ ̄;)人気とはいえ。それにしても・・高すぎ・・(汗)つまらない話で申し訳ありませんm(_ _)mお見限りなく・・みかぎる 【見限る】見込みが無いと思ってあきらめる(取り合わないようにする)。[運用]名詞形「見限り」は、「お見限り」の形で、常連客によって支えられている料理屋などで、しばらく足が遠のいている(いた)客の来店をうながそうという気持を込めて、当人やその知り合いに「社長さん、このところすっかりお見限りね」 などと用いられることがある。 新明解国語辞典第6版さすが。世情に長けた新解さん(笑)はい。おやぢもよく社長さんって呼ばれてますよ~^^・・冗談です^^;
2010年04月09日
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本を読むということは。いろんなことを再発見することでもあります。太宰治。生誕100年の今年。いろんな行事が行われてますね^^何十年ぶりかで。これを読みました^^津軽「元気で行こう。絶望するな。では、失敬。」このラストメッセージが昔から好きでした^^カッコいいですよねぇ・・(追伸)昨日が。誰かの生誕XX年だったので。ホント久しぶりで。夜、焼き肉屋さんに行きました。わお。タン塩!実は。おやぢ。タン塩が好物です^^焼き肉はタン塩だけでいいなぁ。・・即、却下されましたが^^;ま。元気で行こう!^^
2009年12月20日
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昨日は。飲んだなぁ・・ふん。急になんだと思われるでしょうが・・ラピュタってご存じですか?はい。天空の城ラピュタ、です^^もう20年以上になるんですね。娘が結構好きでした^^おやぢは何も知らなかったですが(汗)ここも天空?では。感動的な歌声を聞いてみますか?君をのせて(久石讓さん) ←youtubeでどうぞ^^ね?^^これもどうでもいいことなのですが・・(汗)ガリバー旅行記って知ってます?そう。小人国とか巨人国とかに行くヤツです。でも。それだけじゃない。ガリヴァーさんは「空飛ぶ島」ラピュタにも行ってます^^ちなみに。日本にも来てるんですよ(笑)これ真面目な話です。いろんなところに行けていいですね・・ガリヴァー旅行記今日も。帰りは遅い?ですが・・まぁ。頑張ります^^
2009年12月04日
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この時季。地味に夜は更けて行きますね。ちょっと本でも読もうかな^^そういえば。「秋の夜長」とは言うけれど。「冬の夜長」はあまり聞かない。う~ん。冬の方が夜は長いと思いますけどね・・^^;調べると。「夜長」は秋の季語だったんですね^^秋分が過ぎると、昼よりも夜が長くなり気分的にも、夜の長さが身にしみる。残暑もなくなり、夜業や読書にも身が入る。なのだそうです^^ふ~ん。夜業って何よ~(笑)(追伸)そんなわけで。読んでる小説です。本屋で何気なく買ってきました^^津軽百年食堂本の帯には。読んだあと、一週間は心がほかほかです。桜の花びら舞う津軽の地で、百年の刻(とき)を超え、永々と受け継がれていく"心"が咲かせた、美しい奇跡と感動の人間物語。などと書いてあります^^意外と。泣ける話好きなもんで・・(笑)青森県津軽地方で。「3世代、70年以上続く大衆食堂」を「百年食堂」と名付けたそうで。今でも10軒ほどあるようです。なるほど。でも。当地にも百年食堂はありそうですけどね・・^^;あ。夜業って、夜なべのことなんですよ^^わかりました?(笑)
2009年10月20日
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昨日、本屋にて。何気なく立ち読みして。おもしろそ~(^^)プリンセス・トヨトミ著者は万城目学さんという方で、その新刊。この方の本、初めてなんです。 で。レジに持っていったら。 サイン本もあるんですが、いかがですか?という。へ~。そんな経験初めて。思わず。 お願いします! ←力入ったか?(笑)で。これ。そんな大きな本屋じゃなかったんですが・・いやあ、何となく得した気分?(^^)
2009年03月05日
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このタイトルで村上春樹さんを想像できたら。相当なファンのかたですね 笑風の歌を聴け村上春樹さんのデビュー作。文庫本で160ページの薄い本です。時代は。ものうく、ほろ苦く通りすぎていった。1970年夏、あの日の風。ずいぶん昔に読んだ本。ずいぶん経ってからもう一回読み返してみました。なつかしい・・多分、昔とおんなじところで引っかかりました 笑成長してないのかも。「ねえ、私を愛してる?」「もちろん。」「結婚したい?」「今、すぐに?」「いつか・・・もっと先によ。」「もちろん結婚したい。」「でも私が訊ねるまでそんなこと一言だって言わなかったわ。」「言い忘れてたんだ。」「・・・子供は何人欲しい?」「3人。」「男? 女?」「女が2人に男が1人。」彼女はコーヒーで口の中のパンを嚥み下してからじっと僕の顔を見た。「嘘つき!」と彼女は言った。しかし彼女は間違っている。僕はひとつしか嘘をつかなかった。いやあ。不思議な世界でしょ。もちろん、恋愛小説なんかじゃありません。さて、ひとつしかつかなかった嘘とはどれでしょうか? (^ ^)一度しか言わないからよく聞いておくれよ。僕は・君たちが・好きだ。
2008年08月01日
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現在。曇りっぽい。でも。晴れ。30℃の予報なんだよな。暑くなるんだろな。街路樹のヒメリンゴ?(だと思う)に青い実が・・こいつ。春に白い花。秋に赤い実。 ・・実は食べると渋かったです(><)暑くても読めそうな、 本を読みました。雨の日も、晴れ男ベストセラー「夢をかなえるゾウ」(まだ読んでません^_^;)の著者。水野敬也さんの童話みたいな本。二人のいたずらな神様によって。「運命の手帳」にありとあらゆる厄災を書き込まれたアレックス。でも。どんなことがあっても、めげず前向き。人を楽しませ続けるアレックス。だが。やがて。全てを失う時がやってくる・・その時、一体何が・・すぐ読めちゃいます(^ ^)ちょっとだけハッピーになれるかもしれません。とても人生を考えさせられる一冊。おやぢは晴れ男じゃないな 笑
2008年07月21日
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梅雨時。星空も見えないかもしれないのに何だが。夏の夜にはふさわしい物語。 宮沢賢治・作 「銀河鉄道の夜」銀河鉄道の夜改版新編銀河鉄道の夜小学生の頃。初めて読んだ。よくわからなかった。大人になって。再び読む機会があった。少しはわかるような感じがした。この物語。貧しい少年ジョバンニと友だちのカムパネルラが銀河鉄道に乗って旅をする。言ってみればそれだけなのだが。そして、旅の意味が最後の方でわかる・・何て悲しく美しい物語だろう。・・「なにがしあわせかわからないです。ほんとうにどんなつらいことでも、それがただしいみちを進む中でのできごとなら、峠の上りも下りもみんなほんとうの幸福に近づく一あしずつですから。」・・「僕はもう、あのさそりのようにほんとうにみんなの幸いのためならば僕のからだなんか、百ぺん灼いてもかまわない。」こんな言葉がちりばめられている。昔々、「銀河鉄道999」を見たときも同じ感じがした・・(追伸)この物語は、他の多くの賢治作品と同じように未定稿です。ですから、本によって、物語の場面の配置や文章が若干異なります。おやぢは、岩波文庫版が流れとしてわかりやすいかな、と思います。
2008年06月30日
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本を読んでないわけではない、です。最近も。ちょっと。手抜きでしたけど・・伊集院静 著 『機関車先生』、文春文庫。昭和30年代の瀬戸内の小さな島。この島に、北海道から代用教員がやってきた。口がきけない「機関車先生」。 一体、どうやって教えるのか? とまどう島の人を後目に、こどもたちは・・人と人とのかけがえのない出会いを描く、とても暖かな物語。だけど。考えてみると。なんて、いろんなものを我々は失って来たのだろう。
2008年06月09日
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今日は雨なんでいいかもね。加納朋子 著 『てるてるあした』、幻冬舎文庫。・・てるてるあした。きょうはないてもあしたはわらう。親の夜逃げのために、一人で「佐々良」という町を訪れた中学生の照代。わがままな彼女と彼女を取り巻く佐々良の人たちの人間模様。そして、届けられる正体不明のメールの謎と真実。これもそうだけど。加納さんの物語はミステリなのかな?ハートウォーミングな結末だよね。意外性はあるんだけど。主人公の成長というか。そういうことが根っこにある。まあ。人間も捨てたもんじゃない。とてもココロが温まる本。
2008年03月10日
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伊集院静 著 『駅までの道をおしえて』、講談社文庫。別れ、失った何か・・。ただ、信じ続ける人たちに訪れる「奇跡」と「希望」、そして「再会」。8つの短い物語。伊集院さんの作品を初めて読んだ。おやぢは一番最後の物語が気に入った。ミスタージャイアンツ長嶋さんに傾倒していたその名もチョウさんが亡くなった。その葬式で明らかになる事実。そして最後に訪れる「奇跡」。思わず、ニヤッとする。きっと伊集院さんは野球の好きな人なのだ。全ての物語の遠景に野球が出てくる。ただし、もちろん、野球小説ではない。かけがえのない時間に出会えるかもしれない。おヒマなときのお供に。
2008年02月07日
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今日はとても寒い日だった。降るぞ、降るぞ。といわれながら降らず。ようやく家にたどりつき。チョッピリ飲んで。ひとごこち。北森鴻著 『瑠璃の契り』、文春文庫。旗師・冬狐堂こと宇佐見陶子が活躍する古美術ミステリのシリーズ。短編集。旗師は、お店を持たない骨董商である。いままで、ちょっと敬遠してきた。読み手としては、「香菜里屋」の居心地の良さを感じることができるのかな、と。でも、香菜里屋シリーズが終わってしまい?本格的に。こちらに鞍替え。まあ。北森さんが書くものには違いないし。雅蘭堂の越名さん。親不孝通りのキュータくん。この本の中で。懐かしい顔ぶれに出会った。北森さんの本には、他のシリーズの主役がチョクチョク顔をだす。他にもいるのかもしれない。おやぢはセッカチだからよく見逃す。でも。そういうのも悪くない。
2008年01月21日
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石田千著 『月と菓子パン』、新潮文庫。キリッとして、みずみずしい感性のエッセイストの第一作品集。著者が女性というだけではなく。優しい視点を持つ一人の人間が描く何気ない日常の愛おしさ。見方がちょっと古風な感じ。だから。ほのぼのとしたもの、あたたかなものを感じる。おやぢにはとても好ましい。・・両親と離れて暮らすようになって、しばらくして、学校の屋上で昼寝をしていたら、そういえば、家族そろって暮らすことはもうないのだと急に気がついて、泣けてしかたのなかったことなどを、つらつらと思い出し、だだちゃ豆でビールを飲んでばかりいるうちに、夏休みはあっさり終わってしまった。・・家族から巣立つ感覚って、結構おんなじなんだなぁって思う。そう。みんな。どっかで気づくんだよね。もう「家族そろって暮らすことはない」んだって。甘酸っぱい感じ。おやぢはずいぶんと昔の話だけどね。・・父が、この世でいちばんうまいものをいまから作ってやるという。・・テーブルにもどってみれば、それまで父が食べていた納豆の入っていた小鉢に、ごはんをいれてかき混ぜてある。納豆の糸だけのごはんなのだった。・・家族とはなれて、納豆丼で腹がふくらんで糸飯は食べられない。この世でいちばんうまいものは、ひとりでは食べられない。・・単に、納豆の糸にごはんを混ぜたもの。それは、著者にとって、いちばんうまいものだという。だけど、それは、一人では食べることはできない。誰かとつながっていないと。いちばんうまいものは食べられないのかもしれない。雰囲気。そう。なんか、なつかしい雰囲気。
2008年01月15日
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北森鴻(きたもり・こう)著 『香菜里屋を知っていますか』、講談社。かろうじて正月に読んだ本。北森さんの人気シリーズ「香菜里屋(かなりや)」の最新刊でかつ完結編(第4作)とされる。前3作は、すべて講談社文庫から出ている。ビア・バー「香菜里屋」に持ち込まれる客の謎を、マスターの工藤哲也くんが解いていく連作小説。料理の話などが出てくるオシャレさもある。おやぢは、適度にビターで、適度にホロリの感じが結構好きである。さて、本書。「香菜里屋」シリーズの最終巻が出るという話は聞いていたのだが・・・。えっ、ホントに終わっちゃうの?という感じ。ハッキリ言って、ちょっと不満である。工藤くんの過去と香菜里屋の意味がわかったり、最後のほうで、他のシリーズのキャラクターが謎解きするサービスはあるのだが、こういう終わり方は、おやぢにとって消化不良だ。本書帯の言葉。 ・・工藤は、どこから来て、どこへ行ったのだろうか。 ・・長い間のご贔屓、本当にありがとうございました。おやぢの応答。 どこへ行ったのかは北森さんしか分からないですよね。 教えてほしいです。想像しろ、だけじゃぁ。 4冊で長いとは全く思いません。 ありがとうの前に、それからの工藤くんの行く末を知りたい。 文庫化の際の特別編でもいいかなぁ。
2008年01月08日
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宮部みゆき著 『返事はいらない』、新潮文庫。宮部さんの2冊目の短編集。優れた短編を書ける作家というのは偉大な才能だと思う。彼女は、「卓抜したストーリーテリングとハートウォーミングな作風」と評されるそうだが、全く同感である。さて。この本は、「街と人の姿を鮮やかに描き、爽やかでハートウォーミングな読後感を残す」との歌い文句。まさに、その通り。日々の喧騒の中、ちょっとした時間があったら読んでみるのに適している。「ドルシネアにようこそ」本書の一編。ドルシネア?ドン・キホーテが勝手に思い姫と定めた村娘である。一体、どういうこと?まあ、読めばわかる。読んで損はない。と、思う。きっと、冬の寒さには必要だ。
2007年12月21日
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いしいしんじ著 『トリツカレ男』、新潮文庫。題名だけ見れば、電車男のお友達?あるいはホラーもの?いやいや、まったく別物である。童話というか、ファンタジーというか、何というか。ちょっと分類が悩ましい、とても小さな物語。取りつかれたように何にでも夢中になってしまうトリツカレ男。その彼がトリツカレタように恋した娘の心は、なぜか悲しみに凍りついている。さあ、トリツカレ男よ、どうする。おまえにしかできないことがある。ちょっぴり哀しく、だけど最後は心があたたかくなる、このシーズンにぴったりの一冊。おやぢにもこんな純粋な日々があったかも。似合わないかなぁ。人間、誰しもトリツカレ男(女)。・・なのかもしれない。
2007年12月10日
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レイモンド・チャンドラー著(清水俊二訳)『長いお別れ』、ハヤカワ・ミステリ文庫。The Long Goodbye。あまりにも有名なハードボイルドの古典。ミステリとしてもなかなかのもの。大体のおやぢは、かなり昔に1回は読んでるのではないだろうか。探偵フィリップ・マーロウの言動はホントにシブイのである。ま、そういうことが、少しは分かる年になったということかもしれない。久しぶりに読む。・・さよならをいうのはわずかのあいだ死ぬことだ。・・To say Good bye is to die a little. 別れにマーロウが思うシーン。クーッ、カッコよすぎる。
2007年12月03日
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宮部みゆき 『蒲生邸事件』(がもうていじけん)、文春文庫。時間旅行・・不思議な魅力を持つ響きである。受験生の青年がホテル火災に遭遇。間一髪、不思議な時間旅行者に助けられる。しかし、連れて行かれた先は昭和11年、雪の降りしきる2・26事件の当日。果たして、彼はそこで何を見、誰と会い、何を変え何を変えることができなかったのか。ファンタジーとミステリの要素を併せ持つ不思議な1冊。厚い本だが、読み始めると止まらない。まあ、こんな展開は想像できない題名ではあるなぁ。それにしても、宮部さんの物語はそこはかとなく温かい。ファンが多いのもうなずける。おやぢは、主人公よりも、時間旅行者「平田」の生き方が、ズーンと胸に来てしまう。これもいろんな読み方ができる本なのだろう。
2007年11月29日
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浅田次郎著 『天切り松闇がたり第一巻 闇の花道』、集英社文庫。今では警視総監さえお友達という、義賊・天切り松こと松蔵じいさん。問わず語りに語りはじめる。大正ロマン華やかりし時代、義理と人情に命を賭けた粋な盗人たちの大活躍を描くシリーズ第1巻。文庫では第3巻まで、単行本では第4巻まで出ている。著者が「浅田家の長男」と認める物語。著者がブレークする前から一部は発表されていたが、注目されなかったらしい。従って、長く封印されていたが、ようやく物語自身が語りはじめたということか。それにしても、目細の安親分、説教寅、振袖おこん、黄不動の栄治、書生常・・・何という男っぷり、女っぷりのよさ。あまりのカッコよさに呆然とする。なぜ、今まで読んでいなかったのだろう、と不思議に思う。読み始めると止まらない。今後について、著者はこれからもずっと書いていく、ずっと読んでほしい、と述べている。もちろん、おやぢはそうしますとも。待ってます。
2007年11月04日
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鯨統一郎著 『浦島太郎の真相』、KAPPA NOVELS(光文社)。日本酒をワイングラスで出す(!)という日本酒バーを舞台に、持ち込まれた事件を難なく解いていく謎の美人大学院生、桜川東子(はるこ)。唖然とする常連おやぢども。8つのミステリ部分と、それにまつわるおとぎ話の新解釈と、なぜか昔のTV番組話とが語られる一冊で三倍美味しい構成。前作もそうだったと思うが、全く律儀な著者で、楽しめる。話の中で、常連おやぢどもはいろいろな日本酒を飲むので、それはそれで酒好きには楽しかったりする。ただし、東子は「春霞」だけのようである。これは、秋田の酒なのかなぁ。飲んだことがない。そして、話の終わりには決まって、「あとには空になった一升瓶が残されている」、という。要は、実はウワバミ娘だな。お近づきになりたいか、・・・大いに迷う。
2007年10月21日
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乾くるみ著 『イニシエーション・ラブ』、文春文庫。おやぢだって、このくらいの本は読むのだ。そして、おやぢが、この半年で最も驚いた本。青春小説のようなミステリー、あるいはミステリーのような青春小説。実際、どっちだろう?きっと、恋愛小説だ、と思っていた。詳しくは書けないが、終わりの2行で状況が全く変わってしまう。えっえっえっ「必ず二度読みたくなる」と絶賛されたようだが、頭の巡りの悪いおやぢには何度読んでも分からなかった。シラフなのに、いったい・・・最終的には、たくさんある解説サイトの情報でようやく理解できたのも悲しい。だが、そんなことでイチイチめげちゃいられない。旅はつづく。
2007年10月20日
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宮尾登美子の「蔵」上下2巻。新潟の蔵元を舞台に、それぞれ過酷な運命に立ち向かう佐穂と烈二人の女性の物語。ひたむきさと芯の強さでは、絶対男はお呼びじゃない、という感じで説得力がある。ただ、おやぢとしては、こういう女性方とお近づきになりたいかは別。エピローグは、コミック「奈津の蔵」(尾瀬あきら氏)のそれと重なる感じ(時系列では「蔵」の方が早い)だが、嫌いではない。それにしても、昔はこうまでして酒を作っていたのだ、と分かれば、魂の入った酒をあだやおろそかには飲めまいぞ、ご同輩。
2007年09月29日
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