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外壁にタイルを貼っているマンションが多いと思いますが、タイルの貼り付けの接着力が弱くなると、「浮き」と呼ばれる状態が発生。広範囲の浮きがあるとタイルが落下する可能性があり危険です。
建物診断の際には、打診棒(パールハンマー)と言われる金属の棒でタイルを叩いて、「音」で浮きの状態を確認します。
浮きの状態は、タイルの内側が空洞になっているので音が反響します。接着している面とは音が変わり「浮き」と判断できます。
通常診断時には足場が無い状態で打診調査を行うので、外壁の補修する数量は細かく算出できません。
大規模修繕設計時には診断の結果、推定される補修数量を内訳書に盛り込み、足場を掛けた後に全面点検をし、実数精算を行います。
施工会社が提出する見積が、工事開始後増えたり減ったりするのは実数精算の工事があるためです。
タイルの主な補修方法は、次のとおりです。
1.汚れ
風雨にさらされているので汚れます。
薬品を使用し洗浄してきれいにします。
2.ひび割れ
タイル表面がひび割れているのではなく、タイルを貼っている下地(コンクリート部分)からひび割れています。
ひび割れタイルをはがして、下地(コンクリートのひび割れ)を補修、タイルを貼り直します。
3.浮き
タイルと下地の接着が不十分だとタイルは浮きます。
新築時の施工品質が大きく影響します。同じ年数の建物でもタイルの浮きが多いところと少ないところがあります。
タイルの目地(=タイルとタイルの隙間)に穴を明け中に樹脂を注入し接着するか、浮きが広範囲の場合は貼り替えをします。
タイルを貼り替えする時は、既製品を使うと張り替えたときに色が合わずに美観が悪くなるので、特注でタイルを焼きます。
一窯と言う単位でタイルを焼くのですが、一窯で9000枚程度タイルを焼くことが可能です。
小規模マンションは大規模修繕時に一窯タイルを焼くと、2回目、3回目の大規模修繕の時にも焼いたタイルを使用できることがあります。
目一杯の数タイルを焼いちゃいましょう
深目地と呼ばれる貼り方のマンションで、浮き補修に樹脂注入方式が取れません。
下の写真のマンションは深目地です。タイルの接着が不十分で「浮き」の状態が見られます。目地でのタイル接着がないため、これは非常に危険な状態です。
タイルの貼り方もケースバイケースなので、診断、設計時にはマンション使用材料に合った補修方法を検討する必要があります。
イダケン事務所では、マンションをよく観察し、マンションに適した大規模修繕を提案しています。