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先週見て感想を記せたのは10作品。その中から選ぶマイベストは、ポール・ニューマンがカッコよすぎて 『ハスラー2』 も良かったのですが、低予算ながらすごく頑張っていたイタリア映画『宇宙人王(ワン)さんとの遭遇』を選びました。
映画「 宇宙人王(ワン)さんとの遭遇 」の作品評価は5点(5点満点)です!
映画「 宇宙人王(ワン)さんとの遭遇
」
■出演者
エンニオ・ファンタスティキーニ
フランチェスカ・クティカ
/ ジュリエット・エセイ・ジョセフ
/ アントネット・モローニ
作品レビュー「 久しぶりに期待を大きく上回った映画 」を楽天エンタメナビで見る
低予算映画なので、受け入れられない人もいるかもしれませんが、自分的には完敗って感じでやられました。王さんが可哀想で、なんだかちょっと可愛く見えて、イカ目線で映画を楽しんでいました。ストーリーは真っ直ぐ過ぎるくらい寄り道がない話です。冒頭からミステリアスな無駄のない作りで、低予算ながら惹きつける演出がされています。
そして見ている間は、考えさせられます。人を外見で判断したり、差別したていないか。どんな時であっても、相手を尊重し人権は守られるべきなのではないかと。しかしこの映画を見終わると、そういった難しい話は不要ですね。単純に、映画として良く出来ていたという気分で難しい思考は停止します。
私が絶賛したので相棒も見ましたが、想像通りだったけど良く出来ていたと高評価。途中少し尋問が続くシーンは、もう少し短い方が良かったとの感想。確かに、密室で映像に変化がないのでダラダラして感じると思います。
数年前にテレビ放送されてヒットしていたアニメ・漫画 『侵略!?イカ娘』 ってご存じないかもしれませんが、相棒とは王さんがイカ娘だったらという話で笑いました。イカ娘は海老が大好物で、海の家で家族同然でバイトしてしまい侵略を忘れつつあるマヌケで可愛いイカ風少女の宇宙人のお話です。王さんもそんな人ならいいなーって最後まで願って映画を私は観ましたね。
さて、この映画を私が高く評価したのは、小さな演出も含めて良いと思ったからです。
例えば、戦闘機のシーンの後で指令をした男性が結婚指輪を触っているカットが入ります。さり気ないワンカットですが、そこには軍服の下の人間らしい感情を感じるのです。
また一番印象の残ったのは、2つの手を繋ぐシーン。発見者の黒人女性アモニーケさんを主人公の白人女性ガイヤは当初少し警戒するように距離を置いていました。しかしクライマックスで彼女に助けられて、倒れていた主人公にアモニーケさんが手を差し伸べて主人公が手を伸ばし手を掴むシーンがあります。疑い深く攻撃的な雰囲気のアモニーケさんと、道徳的で情にもろそうなガイヤは対称的な雰囲気でありながら、このシーンで目的を同じくして仲間になったことを感じさせます。
一方、その後で王さんが階段を登れずに、手を差し伸べる主人公のシーン。二人の手が結ばれて光指す階段の上へと向かっていきます。ここでも、二人が手を取りあうことで先程と同じ仲間となり心を繋いだ印象を与えます。それまで外見だけで判断せずに拷問に反対していた主人公も、心のどこかで王さんと距離を置いていたわけですから、初めてその距離を詰めて触れ合うシーンなのです。
その結果どうなるかは映画のオチなので書きませんが、この映画はそうした対比など細かな演出を感じました。
何故か私は、この手を掴む一瞬のシーンが妙に心に残りました。それで気になって、後でアニモーケさんの名前を調べました。シンシア・アモニーケ(Cynthia Amounike)なんですね。深読みかもしれませんが、ギリシア神話の月の女神アルテミスの別名(Cynthia)を持つ彼女に対して、主人公はガイア(gaia)。ガイアはギリシア神話に登場する女神。混沌から生まれて大地を生み出した母です。月と大地が手を結んだシーンとも考えられるんですよね。
この映画、どこまで真面目に捉えて良い映画なのかわかりませんが、低予算でしっかり楽しませてくれたので大満足でした。
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