今が生死

今が生死

2013.02.03
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カテゴリ: 健康
今日の日曜日は当直で病院に勤務している。家に帰れるのは明日の夕方だが、患者さんがこない時には本を読んだりしている。
今インフルエンザが猛威をふるっており、今日も既にA型陽性の人が二人いた。一人には点滴をした。もうひとりには吸入薬を処方した。

現在インフルエンザの治療薬は4種類がある。1)オセルタミビル「薬品名でなく成分名(以下同様)」:1日2回5日間服用の内服薬、10才ー19歳では異常行動の懸念から処方が控えられているが他の年代ではよく用いられている。2)ザナミビル:1日2回5日間吸入の吸入薬。年齢にかかわりなくよく用いられている。3)ラニラミビル:日本で開発された長時間作用型の吸入薬。他の薬は5日間服用または吸入しなくてはならないが、これは一回吸入するだけでいいので大変便利だが、一回だけでいいのかとの不安感からかその便利さからすればそれほど使われていない。4)ペラミビル:1回点滴するだけでOKの薬で、かなりよく使用されている。一回吸入よりよく使われているのは1回でも点滴なら効くだろうと思う人が多いためと思われる。

今呼ばれて、続けて二人発熱患者さんが外来に来て、インフルエンザ検査は陰性だったが、一人は5日間吸入薬を出し、もう一人はインフルエンザの可能性が低く解熱剤のみにした。発熱して関節痛があり、インフルエンザの可能性が高い人全てが陽性にはならない。インフルエンザ患者の60%位が陽性になり他は陰性だ。従って症状からインフルエンザに間違いない人は例え検査で陰性でもインフルエンザの薬を使った方が良いと考えている。

そこで以上の4種類の薬の使い分けだが、効果にはほとんど差がないので各医療機関の好みで使われていることが多い。飲み薬にしてくれ、吸入にしてくれ、点滴にしてくれと患者さん側から申し出るのは差し出がましいが、治療法にはどういう種類があるのですか?と聞く位はいいと思う。それなら点滴でと申し出ても、その医療機関では別の薬をいつも使っている場合はそちらの薬になってしまうこともあると思うが、効果にはほとんど差がないのでお許し願いたい。





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Last updated  2013.02.03 21:33:26
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