今が生死

今が生死

2013.05.03
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カテゴリ: 仕事
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庭のアーチに絡まって咲いている蔓バラ

先ほど病院の当直から帰ってきたところである。午前零時頃22歳女性が下血しているとのことで救急外来を受診した。小児麻痺か先天異常か分からないが生まれた時から言葉は喋れず歩行障害もあり、障害者として22年間生きてきた。本が読めたりテレビが観れる訳ではなく、何の楽しみがあるだろうか?と思った。おまけにてんかんや睡眠時無呼吸症候群があり、6年前から夜間は陽圧呼吸器をつけて寝ているという。

それでも障害者施設でそれなりに暮らしていたが、昨日の昼頃からてんかん発作が止まらなくなり、夜間になってタール便が出ているとのことで当院を受診した。顔面蒼白、頻脈、血圧低下あり、消化管出血が疑われた。

血がどこから出ているのか分からず、脈は早いし、血圧が下がっているし、かなり重症で万一のこともあるかも知れないと両親に告げたが、よく理解できないようだった。
食事は全介助で父親が食べさせてきたとのことだが、その子にかける両親の愛着は並々ならないものだった。今度の入院でもずっと付き添いするという。「口も聞けない、食事も自分では食べられない、病気ばかりしていて手のかかる我が子、寿命が来てくれればご両親も楽になるだろうに」とふっと思ったが、それはさもしい私のような人間が考えることで両親は障害のある我が子をどこまでも大切に思い、再度元気にしてやりたい気持ちが溢れていた。

今日から4日休みが続くが、自分も休み返上して毎日その子のために毎日病院に行く覚悟をした。でも母親が看護師に「この病院では休み中は胃カメラ検査などしてもらえないでしょうね」と言ったとのことなので、少しでも可能性のある病院で診てもらいたい気持ちが強いと判断して山梨大学第一内科(消化器内科)に電話してみた。てんかんとか認知症とかの合併症があり、大変だが、胃カメラ位はできるから送って下さいとのご返事を頂いた。

おかげで私の連休が復活した。その代わり医大の先生方の肩にかかって行くことになった。ありがたかった。大学病院で患者さんを受け入れてくれた時にはほっとして心から感謝の気持が湧いてくる。今日から連休なのに重症で難しい患者さんを受け入れてくださり、本当にありがとうございました。





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Last updated  2013.05.03 15:14:56
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