今が生死

今が生死

2013.05.02
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カテゴリ: 読書
今から166年前の1847年に出版された英国の女流作家シャロッテ・ブロンテが書いた長編小説「ジェーン・エア」をやっと読み終えた。毎日少しづつしか読めなかったので随分長い期間がかかってしまったがようやく読了できてほっとしている。

ジェーン・エアが生まれるとすぐ相次いで両親が亡くなり、孤児になった彼女は伯母に育てられるが、意地悪な伯母は実子と差別して事あるごとにいじめて惨めな幼少時代を過ごす。やがて孤児院の送られ、そこでしっかり勉強して孤児を教える教師にまでなり、期待されていたが、家庭教師になるべくその学校を退職してMrロチェスターの館で9歳の女の子の家庭教師として就職した。その子はMrロチェスターの知り合いの女性の子でその母親が死んでしまい彼が育てていた子である。

その家の主人Mrロチェスターは精神障害者の奥さんがいたがその屋敷の3階に家政婦付きで隔離して結婚を隠していた。MRロチェスターは40歳、ジェーン・エアは19歳だが結婚を申し込まれ愛し合うようになり結婚することになったが結婚式の当日奥さんがいることがバレてショックのあまり彼女は着の身着のままでその館をこっそり抜け出し見も知らぬ遠いところに流れ着いて助けてもらった家で生活を始めた。その家は3人の兄妹で暮らしていたが、しばらくして奇遇にも彼らはジェーン・エアの従兄弟だったことがわかる。兄のSt ジョーンは牧師で教導師だが、ヒンズー語を学びインドに行く準備をしており、ジェーン・エアに結婚して一緒にインドに行こうと迫る。彼女はいとこ同士だし愛し合っていないからと断り続けるがSt ジョーンは執拗に迫る。

そのような時Mrロチェスターが自分を呼ぶ声が聞こえたような気がしてさがしたがいなかった。でも彼に会いたい気持ちが高ぶり3日3晩馬車に乗ってMrロチェスターの館に来てみたら館は昨年秋に家事で燃えてしまい、狂人の奥さんは焼け死に、彼女を助けようとしたMrロチェスターは、左手を失い両目をやられて完全の盲目になってしまい別荘に引きこもっていた。

そこに彼女は行ってMrロチェスターを見かけるがこちらからは見えているのに彼の方からは見えない言い知れぬ悲しみを感じた。やがてその彼と愛を確認し合って結婚するが、彼の手足となり、本を読んでやる彼の目となり、これほど緊密な夫婦関係は目の見える夫婦では得られない幸せだと感慨にふけっているところで終わった。

孤児として言うに言われぬ苦しみの少女時代を過ごしたが、最後には幸せになれてよかったなと思うが、相手が狂人の奥さんがいることを隠していた人であり、目の見えない障害者だが、お互いが愛し合っていれば目が見える者同士の結婚より何倍も幸せであるとのことで、障害があるなしは幸せとは全く関係がなく、愛し合っているか否かが最も重要であることを教えられた。






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Last updated  2013.05.03 00:58:57
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