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湿気が多いのは、日本の気候の特徴です。
治療に際しては、この湿邪の捌き方の上手・下手が大きく治療結果に現れます。
さて、この湿邪。自然界の湿気=外湿と体内に生じる湿気=内湿とに分けて考えます。
雨の前後や湿気が多い日・梅雨時期などに症状が悪化したり、体調や精神状態が思わしくないとおっしゃる方は、外湿の影響を受けておられるのです。
外湿の影響を受けやすい人は、実はすでに体内の内湿が盛んであることが多いのです。
身体が冷えっぽい人は、冬など寒気の盛んな時期に体調を崩したり風邪をひいたりするのと同じことです。
これを専門用語では、「同気相求む」と称します。内湿は外湿と相まって、気の流れを停滞させて発病させます。
内湿が盛んになる大きな原因の一つには、食生活の欧米化、いや多国籍化があることは、これまで書いてきた通りです。
もうひとつの原因に、服装があります。
日本の着物は、袖口を脇が大きく開いていて風の通りが良いようにできています。
また、下駄、雪駄、草履など、陰邪である湿邪は下に降りて大小便の二便として排出される一方、足元からも発汗という形で排出されます。
僕も、夏場はできるだけ裸足で、治療所では雪駄を使用しています。
街で見かけるビジネスマンを見るたびに、とても気の毒な気持ちになります。
真夏でもネクタイにスーツ。そして靴。
気温の低いヨーロッパでは、理に適った服装でも、日本では拷問に均しいように思えます。体調にも大きな影響を与えます。
一方、露出度の高い服装の女性を見ると、羨ましく思えるのですが、エアコンの効いた電車内で見ると健康面が心配です。
湿気は陰邪なので、時間と伴に下半身に下って行き、しかも陽気を阻みやすいので容易に冷え症を形成するだけでなく、瘀血と呼ばれる病理産物も生じます。
この瘀血、女性でしたらお分かりになると思いますが、生理出血に混じる黒い血の塊がそうです。
この瘀血、癌などの疾患形成には必須の邪気です。
なにも服装だけで生じる訳では在りませんが、エアコンの風が直接体幹部に当たらないようにする配慮は、是非とも必要です。
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