雀坊の納戸~文鳥動向の備忘録~

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2007年06月25日
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カテゴリ: ジャクボーの納戸

 ※以下宗教、特に仏教について生意気にも語ることになるが、私の知識など高校の倫理レベルに過ぎないので、もちろん教理の深いところなど知る由もなければ、知りたいとも思っていない。

 細木某という仁の存在は、幼い頃に聞いていた。「天中殺」なる実にまがまがしい言葉が一世を風靡していたからだが、その後何やらいかがわしい噂もあったそうで表舞台から消えた。そして学生時代の一時期、神楽坂にたびたび出没していた私は(年増の芸者とお座敷遊びをしていたわけではない)、その通りにこの仁の事務所か何かを見出して、珍しい動物を再発見したような深い感慨を覚えたものであった。
 その細木某が、一部で不見識の代名詞となりつつある民放様のお力で復権を果たし、現在のさばっているのだから、細木某個人のためには喜ぶべきことに、世の中わからないものだ。しかし、また消えてしまわれるだろうから、しばらくこの仁の姿を見ればチャンネルを替えれば良いだけだと思っている。
 それにしても、某野球監督夫人やら、某元大統領夫人とか、はたけばホコリが出るのは知れきった仁ばかり、ホコリのついたまま引っ張り出し、自分の行いを棚にあげた極論されて喜ぶマゾヒズムの趣向は、日本人に特有のものなのか、恐いもの見たさは万国共通のものなのか、これも実に面白いテーマと言えよう。
 ところで、以前「天中殺」を連呼した細木某は、現在「大殺界」なる言葉を連呼している由である。語感だけでも恐ろしげで、無知な婦女子(もちろん大人の男も含む)を脅えさせるに十分だが、言葉に対する畏敬の念がある小人にはとてもまねの出来ない技である。そもそも「殺」などと言う言葉を、軽々に他人に吐けるのは、おそらくヤクザのごろつきくらいのものではなかろうか?言葉というものは、言霊という表現があるように、口に出すこと自体に一種の呪文めいた意味合いがある。これが、この国の伝統であった。また、人を呪えば穴二つと言うように、他人を呪詛すれば、それが跳ね返り呪った者も滅びるといった抑制的な考え方も存在したはずである。本来、そういった縁起を気にするのは、毎日の暮らしに終われる庶民よりもゆとりのある貴族であって、彼らは安倍清明が有名な陰陽師などという職業をつくった。この陰陽師の技を伝承したのが、日本的な占いのはずで、当然ながら、本来「殺」などという言葉を軽々しくは使うはずがないのである(使うのは呪詛の時だけであろう)。
 その点、私は現代人であり、祖先も農民に違いないので、言葉の禁忌など気にすることもないのだが、その点細木某も同類なのだろう。まったく、下賎の者は余計なことに煩わされずに済むので気が楽ですな!・・・否、細木某の場合は、きっと他から「霊的」に超越しているので何を言っても良いのだろう。面の皮が厚いというのも美徳であり、実に尊敬に値する。
 すでにお亡くなりになったが、宜保某という霊媒師の仁も、世間の良識のある人々を笑わせてくれたものだ。「成仏しなっせ~」などと闇の中で言うのだから、まともな人間はとりあえず笑うしかないではないか!
 今、このお手軽なお悩み相談的霊媒師の役を、江原某なる仁が担っているようである。テレビ画面を通じて迷える婦女子(もちろん大人の男も含む)を救う活動には、これまた頭が下がりますな!もちろん私は姿を見た途端にチャンネルは替えねばならないのだが、ある時、あの名曲ヨイトマケの唄の美輪氏が、この江原某と一緒になって霊性がどうの、前世がああの、言っているのを見てひっくり返ってしまった。嗚呼、天才的歌手も老いては鈍するものか!と思ったのである。
 もともとご自分をアフロディテ(ギリシャ神話の美の女神)だとか、観音菩薩だとか、普通に考えれば実在しない存在(少なくとも人間ではない)の生まれ変わりなどと言ってはいたし、芸NO人仲間の相談にものっていたようだが、それと不特定多数の見ている前で迷える他人様の前世に口出しするのとは違う。
 とりあえず、この芸はあった仁が、霊媒師に成り上がったのか成り下がったのか知らないが、今や歌手でも舞台人でもなく、霊媒師と一般に見なさねばならなくなった。そして霊媒師としては、はなはだ不見識と言わねばならない。何が不見識なのか、それは星占い同様に、この手の話は不特定多数の前ですることがだ。なぜなら、それは朝の星占い以上にひとつの宗教観を前提としたものなので、その宗教観を理解していない者が耳にする場では慎まねば危険だからである。
 彼ら二人は前世・現世・来世といった仏教の世界観を事実と信じていると思われる。もちろん個人が何を信じようと勝手であり、それが真実でないとする証拠は何一つない。また、スタジオ内で彼らに直接相談している仁にとって、お二人はよきアドバイザーであり救い主になっているに相違ない(どういった展開になる番組なのかは見ないので知らない)。しかし、良識のある仁であれば、仏教についての知識が欠片もない不特定多数のおもに若者が、安易に自分たちの語る内容を受け取ることの弊害を想像すべきだろう。
 すでに弊害は現実化していると私は見る。例えば、昨今自殺した未成年たちの遺書にある「生まれ変わったら~」という軽々しい字句にそれが如実に現れているだろう。彼らは、リセットボタンでやり直しが出来るゲームに慣れ、テレビで当然の事実のように語られる、前世や来世の存在を信じ込んでしまっているからこそ、死を恐れず安易に死を選ぶのだと思えるのだ。
 もちろん、本来、来世に生まれ変わると言う仏教的世界観は、来世により良い身分なり生活が出来るためにこそ、現世で苦労し功徳を積みなさい、といった教えが前提にあり、現世の苦労から逃げるように自殺することなど、まったく容認されないもののはずである。当然江原某にせよ、美輪氏にせよ、自殺などとんでもないと思われているはずだが、そういった彼らにとっの話の前提が、テレビ画面の前の無宗教的環境で育った若者には、全く欠如していることが多いのに気づくべきであろう。
 細木某の占いにせよ、江原某の霊視(スピリチュアルとか言うそうである)にせよ、それがまったく意味がないとは思わない。迷い苦しむ人がいて、その人に対し占いにせよ霊視にせよ、自信満々の態度で断定的に指針を与えるのが、救いになることもあるのは確かなのだ。ただし、それは救いを求めてわざわざそういった仁の元にやって来た信者にのみ、洞窟なり地下室で施せば良い御託宣に過ぎないことを自覚すべきではなかろうか。まるでその内容が一般に認められた事実であり、当然不特定多数が受け入れるべき真理のように、堂々と不特定多数の前で展開させれば、それは他の信仰や宗教観を抱いている者にとっては不快でしかなく、また何の宗教的免疫のない人間には断片的にのみ受け取られる危険が大きすぎるのである。それでも放映するのであれば、バラエティではなく、宗教番組としての前提をもたせなければおかしいであろう。現実として、来世があるんだなとのみ単純に考え、「何で、生まれ変わってやり直せるのに、今この世で苦しまなければならないのか?」といった、宗教的に言えば稚拙には相違ない考えを持った人間を、バラエティによる宗教的洗脳で、陸続と量産させる危険性を、真剣にお考え頂きたいところだ。本来アンダーグラウンドで、まさに地獄の地蔵菩薩のように、迷った人々を一人一人救っていれば有意義な存在を、何の考えもなく不特定多数の前に押し出すのは、不見識と言わざるを得ないのである。
 細木某などは、その遠い昔には某老哲学者との色恋沙汰があったようでもあり、容色も優れていらっしゃったに相違ないが、今現在、顔をゆがめて地獄行きを他人様に宣告する姿は、閻魔大王以外の何物でもない。これは、おそらく芸能界(低脳界とも呼ばれる)で「色物」として演出されている結果のように思われる。その点、宜保某も心霊スポットに行っては「恐い恐い」と逃げ回るような「色物」であったし、江原某なども、現役時代遊びすぎた天才運動選手が司会をする午前中の番組で、慣れぬ手つきで素人除霊などをさせられる和服着用の「色物」であった。
 視聴率稼ぎのため、こうした「色物」を使いたがる業界関係者を含む、冷静な判断力を有する大人であれば、「色物」が偉そうに御託宣する姿など、まったくのお笑いの種であり、それを有り難がる芸能人やら一般人など、虫けらのようなものにしか見えないかも知れない。しかしながら、そのようなひねくれた、もしくは訳知り顔の物の見方が出来ないからと言って、その素直な人々を危険に追いやる権利があるだろうか?寝覚めは悪くないのだろうか?天に恥じる気持ちの欠片もないのだろうか?利口ぶっても目先の儲けだけに踊って日々を過ごすむなしさはないだろうか?面白がってばかりいないで、前世だの来世だの、宗教的な世界観のお粗末な断片を垂れ流すテレビによって洗脳された者が易々と死を選んでいる現実を、エリートほど、社会的責任の上で今一度考えてもらいたい。
 頼む、拝む、占い師や霊能者たちを、地下に戻せ!!

お終い






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Last updated  2007年06月25日 22時04分00秒
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