Jashi's ROOM

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2014.02.16
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■Windows 8.1のMiracastでテレビに映し出す

Windows 8.1ではPCの内蔵無線LANによってテレビ等に映し出すことができる「Miracast」対応となった。

通常ならHDMIなどのケーブルによりテレビに接続する必要があったのが、無線でも接続が可能となった。ただし「Miracast」に対応するには条件を満たすハードウェア構成である必要ある。Windows 8.1を搭載すればすべてのハードウェアが対応するわけでないので注意。

最終的に私が組み立てたWindows 8.1搭載のデスクトップPCは、ハードウェア条件を満たすように構成することができて、テレビには「Miracast」に対応したアダプターを接続して以下のように映し出すことができた。



それではWindows 8.1でMiracastに対応させるにはどうすればいいのか順を追って見ていく。

■インテル主導であった「WiDi」とWi-Fi Allianceにより策定された「Miracast」

・以前からインテル主導のインテル製品を使う旧「WiDi」

Windows搭載のPCで、WiFiを使ってテレビに映し出す規格としてインテル提唱の「WiDi」というのが以前からある。これはインテルのCPUや内蔵グラフィックス、そしてインテルの無線LANを使って実現するもの。インテル主導で自社のハードウェア販売促進のためか他社の製品はほとんど対応していない。

この旧WiDiは 第1世代のCore iシリーズから動作するWindowsノートPC専用 であった。

テレビ側では「WiDi」用アダプターをHDMI端子などに接続する。ネットギア社のアダプターではPTV2000などが対応。

・Androidなど多くのハードウェアに対応している「Miracast」

それに対して、Wi-Fi Allianceにより策定された「Miracast」というものがある。

内容的にはインテルの「WiDi」とよく似ており、無線LANを使ってテレビに映し出すことができる。「Miracast」は、Windowsやインテル製のハードウェアに限らず、いろいろなOSやハードウェア構成で対応できる。Android 4.2で正式に対応、Andoroid搭載のスマートフォンやタブレットでMiracastに対応した製品が急激に普及している。

テレビ側では「Miracast」用アダプターをHDMI端子などに接続する。Miracast対応アダプターでは「WiDi」にも対応しているものが多い。ネットギア社の製品ではPTV3000などが対応する。最近ではテレビ側にもMiracast機能を持ったものが発売され始め、アダプターが不要な場合もある。

・新「WiDi」で「Miracast」もサポート。しかし旧ハードウェアを切り捨て

インテルの「WiDi」は自社独自の規格だったが、WiDiバージョン3.5からはMiracast規格がさらにサポートされた。旧WiDiも使えてMiracastとしても使えるようにしたものかもしれない。

ただし、WiDiの新バージョンになってから 第1世代のCore iシリーズが切り捨てられ、第2世代Sandy BridgeのCore iシリーズからのみの対応 となった。Miracast対応にするには、第1世代のCore iシリーズのCPU内蔵グラフィックスでは難しいのだろうか。一部インテル以外のハードウェアでも動作するらしい。

この新WiDiは、Windows 8まで動き、 ノートPCに限らずデスクトップPCでも動作 する。ただしWindows 8.1ではWiDiは動作せず、Windows 8.1のMiracast機能を使う必要がある。

■Windows 8.1でMiracastが使えるPCの条件

Windows 8.1で「Miracast」が使える条件とはどのようなものだろうか。

以前からWinTel(ウインテル)と言われたくらいで、Windowsが動作するハードウェアは、基本的にはインテルのハードウェアに依存する部分が大きい。インテルのハードウェアでの条件で述べてみる。(他社のハードウェアでも対応する場合もあるようだがよくわからない)

基本的にはWiDiが動くPCが必要。ただし条件は厳しくなる。

・グラフィックス WDDM1.3以上

WDDM1.3以上のデバイスドライバがあるグラフィックス。インテルでは 第3世代Ivy BridgeであるCore iシリーズに内蔵のHD4000グラフィックス以上 が求められる。

Windows 8までは第2世代のCore iシリーズでは新WiDiでは動作するが、Windows 8.1にアップグレードすると、Windows 8.1のMiracast対応しないし、WiDiも動作しなくなるので注意

・内蔵無線LAN

WDDM1.3以上のデバイスドライバがある無線LANアダプタ。インテルでは1000番台、2000番台、3000番台、6000番台、7000番台の無線LANモジュールがPCに内蔵されている必要がある。

■私のWindows 8.1搭載PCはMiracastに対応するか

昨年の初頭に組み立てたデスクトップPC、現在Windows 8.1を搭載している。以下のようにMiracastに対応するハードウェア構成にしてある。

・グラフィックス

私が組み立てたデスクトップ機は、第3世代Ivy BridgeのCore i5で、CPU内蔵グラフィックスはHD4000のため対応する。

・内蔵無線LAN

インテルの「Intel Dual Band Wireless-AC 7260 for Desktop」というデスクトップ内蔵無線LANカード、これはマザーボードのPCI Expressに装着するもの。これに使われている無線LANモジュールはAC 7260が使われているのを取り出してノートPCに内蔵した。代わりにインテルのN 6300 AGNという無線LANモジュールに入れ替えた。3本目のアンテナを追加して450Mbpsで使えるようにしている。



このN 6300 AGNは対応する。

■テレビに接続するMiracast対応アダプター

ネットギアのPTV2000(下)とPTV3000(上)を用意した。



・ネットギア PTV3000

MiracastとWiDiに対応するアダプターで、PTV2000の後継機種。ファームウェアが何度かバージョンアップを繰り返し、現在はMiracastとWiDiとを切り替える必要なく使えるようになった。

現在最新バージョンは2.4.26で、無線LAN内蔵されたPCやAndroidなどのブラウザからアップデートできる。

・ネットギア PTV2000

元はWiDi専用のアダプター。ファームウェアのアップデートによりAndroidのMiracastからも使えるようになった。

ファームウェアのアップデートはWindows 8(Windows 8.1不可)までのWindowsで動作するインテルのWiDi接続ソフト経由で行うことができる。しかしWiDiが動作する環境がないとアップデートができないのが欠点。現在最新バージョンは3.5.42.0。

■Windows 8.1でMiracastに必要なソフト。そしてWiDiは使えるか

グラフィックスと無線LANのデバイスドライバーは、インテルのサイトから最新バージョンをダウンロードして適用が無難。 「Intel WiDi Remote」や「Intel WiDi Media Share」は動作には関係ない

インテルWiDi接続ツールの最新バージョンは、Windows 8.1にインストールしようとしたが、次のようなメッセージでインストールできなかった。



つまり Window 8.1ではWiDiが使えない。代わりにMiracastを使え ということである。、

■Windows 8.1のMiracast機能を使ってテレビに表示

Windows 8.1で、画面の右下または右上にマウスポインターを移動すると、チャームが表示されるので「デバイス」を選択。



「表示」を選択。



「ワイヤレスディスプレイの追加」を選択。



「デバイスの選択」には2つのテレビ側のアダプターであるPTV2000とPTV3000が見える。PTV2000を選択する。



テレビにはPIN(セキュリティ)コードが表示される



PC側ではそのPINコードを入力。



しばらくするとテレビにはPCの画面が表示。接続成功!



今度はPTV3000を追加してみる。「表示」ではPTV2000が見える。再び「ワイヤレスディスプレイ」を選択。



「デバイスの選択」でPTV3000を選択。先に登録したPTV2000がプロジェクターの項目に見える。



同じようにテレビに表示されるPINコードを入れるとこちらも問題なく表示された。

このとき、プロジェクターの項目で、未接続のPTV2000と接続中のPTV3000の表示。



一度登録したアダプターで表示する。「表示」に入って、「複製」、「拡張」、「セカンドスクリーン」の表示方法を選択。



そしてPTV2000かPTV3000を選択すればOK。



■表示できて登録されたアダプター、デバイスドライバーでの表示

登録できたアダプター、デバイスドライバーでの表示では「Miracastディスプレイ」の項目に見える。



PTV2000のプロパティを見ると、モデル番号に「3.5.42.0」と見えるのはアップデートしている最新のファームウェアを表している。最新ファームウェアにすることでMiracast対応になるのだ。



実はPTV3000を購入する前に、最新ファームウェアにしたPTV2000で表示できるのは確認していた。Android端末のMiracastでもPTV2000を使って表示できた。これならPTV3000は買わなくてもよかったくらいである。

■5GHz帯でMiracastが使えないときの対処方法

2.4GHz帯でルーターに接続しているときは問題ないが、5GHz帯で接続しているとMiracastで接続できない。

原因は・・・WiDiのときと同じだった。

5GHz帯の無線LANは、気象レーダー等と重なる周波数があり、影響を与えないよう無線LANルーターが周波数を変更する機能がDFSなのだが、これが働くとMiracastが使えないのだ。

ルーター側で気象レーダーと重ならない周波数帯を使用するようにした。すると5GHz帯でも使えるようになった
AX





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Last updated  2014.02.18 22:52:51
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arch@ Re:■EasyCAP DC60のまとめ。64ビット版Windows対応と映像形式(09/04) 超久しぶりに使ってみました。Win10 64bit…
楽天泰子 @ おめでとうございます。 おめでとうございます。 参考になればと…
jashi @ Re[1]:ACテーブルタップとUSBチャージャーが合体!(06/23) 新米3109さんへ 返事が遅れて申し訳ありま…
新米3109 @ Re:ACテーブルタップとUSBチャージャーが合体!(06/23) 最近パソコンも使うことが多いのでこれい…

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