今日の気持ちを短歌におよび短歌鑑賞

今日の気持ちを短歌におよび短歌鑑賞

2019.01.19
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カテゴリ: 短歌

明石海人歌集

白描(161)


岩波文庫より


(注)明石海人(本名野田勝太郎)は、大正7年沼津町立沼津商業学校(現:県立

沼津商業高等学校)卒業で、私の先輩であることを知りました。


作者の言葉(2)


 第一部白猫は癩者としての生活感情を有りの儘に歌ったものです。けれども

私の歌心はまだ何か物足りないものを感じていました。あらゆる仮装をかなぐり

捨てて赤裸々な自我を思いの儘に跳躍させたい、こういう気持から生まれたもの

が第二部で、概ね日本歌人誌に発表したものです。しかし、仔細に見れば此処

にも現実の生活の翳がさしていることは否むべくもありません。この二つの行き

方は所詮一つに帰すべきものなのでしょうが、私の未熟さはまだ其処に至ってい

ません。第一部第二部共に昭和十二年より十三年に至る作で、中には回想に拠

ったものも少なくありませんが、西郷さんの銅像の紙礫も縊れた病友の袷の縞目

も、私にとっては今朝の粥の味よりも鮮やかな現実です。



に満たない点が少なく有りませんが、今は健康が赦されないので満身創痍の儘世

に送る外はありません。

(つづく)






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最終更新日  2019.01.19 08:10:14
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