1月25日(火 )
昭和萬葉集(巻十一)(317)(昭和三十年~三十一年の作品)
講談社発20行(昭和 55年 )
Ⅳ(47)
愛と死(35)
父を(1)
西田敏子
うつむきて制帽小脇に歩み来る夜勤帰りの父と出逢いぬ
若宮貞次
大工道具負ひて出稼ぎに出でてゆく議員の任期終りたる父
石川 信
かめぬ歯にゆつくりかみて父は食ふ幼子寄れば皿をかくして
岩田 正
職失せし父の靴しばし靴ぬぎにありしがある日箱にしまはる
かかと減りしまま磨かれて光りをり職得たる日の父の古靴
(つづく)
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