◆本日は中3授業でした。
次回の国語の宿題ですが、 問5の作文はやらないで結構です 。授業で本文解説を行いますので、十二分に内容が理解できたら希望者は提出してください。添削します。
◆本日は、 It ~ to ・・・構文の補足説明 。「意味上の主語」について解説を行いました。
○「It ~ to ・・・構文 」において、 不定詞の意味上の主語を明記する場合は、不定詞の直前に「for 人」を割り込ませて下さい
。(原則)
○発展内容その1
そもそも、不定詞というものは、もともとは「動詞」です。動詞にtoが付くことによって、名詞や形容詞や副詞という別の品詞に変化しているのです。このような「元動詞」のグループのことを「準動詞」と呼びます。
みさんが知っている準動詞は、不定詞と動名詞です。不定詞は、「動詞が名詞、副詞、形容詞に変化したもの」、動名詞は「動詞が名詞に変化したもの」です。どちらも「元動詞」ですね。
さて、準「動詞」と言うくらいですから、 不定詞にも必ず「主語」が存在します 。「動詞」があれば「主語」も存在するはず、というのは英語の原則だからです。そして、その 「不定詞の主語」は、不定詞の直前に入れます 。これが本日指導したルールです。
ところで、ここで疑問がわいてきます。中2の時にも「不定詞」を習いました。I like to play
tennis.のような文です。
この文では、 不定詞to play の直前に主語がありません。なぜでしょうか。
理由は、「 文全体の主語(この場合は I )と不定詞の主語が一致している場合は、不定詞の主語は明記しない
」という決まりがあるからです。上の文でいえば、文全体の主語は I
です。また、「to play tennis.(テニスをする)」という行動主も I
です。どちらも I
です。
このように、 文全体の主語と不定詞の主語が同じ場合は、わざわざ不定詞の意味上の主語は書かないのです
。
つまり、中2の時に勉強した不定詞は、実は例外だったわけです。 本当は、原則、不定詞には主語が存在します 。このルールは、後々英作文をする際に重要な意味を持ってきます。よく覚えておきましょう。
○発展内容その2
さて、本題。
「It ~ to ・・・構文 」において、不定詞の意味上の主語を明記する場合、不定詞の直前に 「for 人」を割り込ませる場合と、「of 人」を割り込ませる場合 があります。この区別はどうすればいいのでしょうか。
参考書を読むと、「 ~の部分 が、人の性格・性質を表す形容詞の場合は、for ではなくて、of を使う」と書いてあります。 そして、kind , good , wise , careless・・・ などを暗記するように書いてあります。果たしてそれですべての問題に対応できるのでしょうか。
みなさんは、将来TOEFLやTOEIC を受検することになると思います。安倍内閣が大学受験にTOEFLを導入するなんて案も出しています。こうした上級試験では、たとえばwrongという形容詞が問われます。このwrong(よくないことだ)は、なんと「 It ~ for 人 to ・・・」の場合と 「 It ~ of 人 to ・・・」の場合の2通りがあります。
そうした際に丸暗記では対応できません。やはり、正確な理解をしておく必要があります。
A文)It is important for me
to study math.(私にとって数学を勉強することが大切です。)
B文)It is kind of you to help me.(手伝ってくれるなんて親切ね→手伝ってくれてありがとう。)
A文では for を使い、B文では of を使っています。B文の場合は「 kindは、人の性質だからof 」という覚え方でも確かに良いのですが、ここでは別の区別の仕方を教えておきます。
結論から言うと、 「 It ~ of
人 to ・・・」 の文は 2通りの意味を持っていますが
、 「 It ~ for
人 to ・・・」の文は 1つの意味しか持っていません
。
B文
B文は2通りの意味で理解可能です。
どういうことかと言うと、
B文の不定詞to help me(私を手伝ってくれること)と形容詞kind(親切だ)をつなげて、
・「 手伝ってくれるなんて親切だ 」
という意味でも理解できますし、
意味上の主語(of you)と形容詞kind(親切だ)をつなげて、
・「 あなたは親切だ 」
という意味でも通じます。
このように 「
It ~ to ・・・構文」が2通りの意味で理解ができる場合は、意味上の主語に「of」を使います
。
一方、A文を見てください。 A文は2通りの意味で理解できません 。
A文の不定詞to study math(数学を勉強すること)と形容詞 important (重要だ)をつなげて、
「 数学を勉強することは重要だ 」
という意味は通じますが、
意味上の主語(for me) と形容詞 important (重要だ)をつなげて、
「 私は重要だ 」
という意味は通じません。
このように「It ~ to ・・・構文」が 2通りの意味で理解ができない場合は、意味上の主語に「for」を使います
。
ここまで理解しておくと、wrongのような形容詞の際、ofを使うのか、forを使うのか区別できるはずです。
本日はそんな話をしました。
参考文献
江川泰一朗著「英文法解説」(金子書房)
安藤貞夫著「現代英文法講義」(開拓社)
安藤貞夫著「基礎と完成 新英文法」(数研出版)
マークピーターセン「表現のためのロイヤル英文法」(旺文社)
綿貫陽著「ロイヤル英文法」(旺文社)
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