今年の中3クラスは当塾史上最も学力的に厳しい学年です 。Aクラスからグループ作成校を受験できる子は現時点で1,2名程度でしょう。それ以外の子は、武蔵野北や小金井北はもちろんのこと、豊多摩、井草、清瀬あたりも難しいと思っております。私としては、どうにか小平高校あたりに挑戦できるところまで持って行ければと考えております。とにかく、学力面および内申面で非常に厳しい学年ということです。当塾始まって以来です。
<先週土曜日の出来事>
それだけではありません。 素直さの面でもちょっと「お手上げ」状態 です。
常々、「私の言ったとおりにやりなさい」と当ブログや授業内で繰り返し繰り返し、しつこすぎるくらいに言っているのですが、 先週土曜日の理科の授業においても、やはり言われた通りに出来ない子が何人もいました 。
「このように図を描いて考えるようにしてください」
「いつも言っていますが、この程度の問題であれば、図なんて描かなくても解けるでしょう。でもね、 後々都立入試を解くときに、この図が必要になるんです 。 この図が書けないと解けない問題があるんです 。 だから、このような簡単な問題を使って、大切な図の書き方をマスターしたいんです 。ですから、必ず図を描きながら解いてください」
と言った3分後ですよ。
もう図を描かないで解いている子が数名・・・。
もう授業やっていて疲れます。消耗します。
学力的に上位の子であれば私もそれほど強制しないのですが、冒頭で言ったように、今年の中3Aクラスはそうではないですからね。
<宿題をやらない子達>
◆宿題に関しても同様です。
本日も宿題ノートをチェックしていたのですが、途中式もないですし、応用問題に関しては私が言ったように図や数直線を全く書かずに解いている子がいました。
私だって、絶対に暗算が無理な単元です。いきなり答えを出すなんて普通なら不可能な問題です。ちなみに、中3Sクラスの子でも難しいでしょう。
それなのに、 ある子は答えだけ書き、丸だけ付けてありました 。(中3Aクラスで最も定期試験の点数が低い子です)
その子を呼び出し、「途中式は?」と聞いたら、「 別の紙にやりました 」という、おそらく昭和初期から存在するであろうド定番の言い訳をしました。答えを写した子は大体このように言うものです。
私も舐められたものですね。学生講師じゃあるまいし、そんな言い訳が通用すると思ったのでしょうか。
◆ある子は、 アラビア文字だか芸能人のサインだかと区別が付かないような殴り書きで提出
。こんなんだから学校でヒドイ成績を取るのでしょう。
この子の宿題からは「出来るようになりたい」「解き方をマスターしたい」という気持ちが一切感じられません。
この子のノートからは、「はやく終わらせたい」「めんどくさい」という気持ちしか感じられないのです。
「めんどくさい」「やりたくない」という強い気持ちが伝わってくるノートを何ページもチェックしている人の気持ちを考えてみてください。そりゃあ、内申点を下げられるでしょう。
◆ある子は、本日塾に入ってくるなり、「 宿題はやりましたが、ノートを家に置いてきました
」という、これまた高度経済成長期の小学3年生でも言わないようなド定番の言い訳。
本当に持ってくるの忘れた場合は、玄関に入ってすぐに気がつくはずがありません。もう最初から分かってましたからね、私は。
私も意地が悪いですから、「じゃあ、家に帰れば宿題やってあるの?」と聞きました。
すると「やってあります」と返答してくるじゃありませんか・・・。
中3生ですよ。15歳ですよ。こんな嘘をついたら、20分後にどうなるか予想できるだろうに、平然と嘘をついてきたわけです。
どうせやっていないことは確実なのですが、「じゃあ家に取りに帰って良いよ」と言って帰宅させると、今度は、宿題ノートとは別の全く関係ないノートを提出してきて、しらを切りました。
再度呼び出し、「あのさあ、これ宿題ノートじゃないよね?宿題はどうしたの?」と聞くと
生徒「あ!違うノートを持ってきました」と言います。(← まだ嘘をつく )
私「本当に自宅にやってあるの?」
生徒「はい」
私「本当に?」
生徒「いいえ・・・」
↑このやりとりにかかっている時間がもったいないと思いませんか。
◆私は今回の宿題に関しては、 本当に本当に重要な単元なので、とにかく「ちゃんと完成してから提出してください」と言ってきました
。そして、期間も十分に取ったはずです。
その上で、宿題ノートを回収する前に、「 まだ終わっていない人は正直に手を挙げてください 」とも言いました。
「 この宿題は本当に重要な単元なので、適当に(いい加減に)やってもらいたくないのです。だから、終わっていない人は、自分の理解出来るペースでいいので、きちんとやってから提出してください 」
と指示しました。
さらに、次のようにも言いました。
「いいですか。 この世の中で存在しないものを探すほど時間がかかるものはありません 。存在しないものを探すというのは、大変無意味で、困難なことです。
たまにですが、 宿題をやっていないにもかかわらず、平気で宿題ノート提出する子がいますが、これはノートをチェックする側からすると、多大な時間がとられるんです 。
もしかしたら、どこかのページにやってあるのではないかと思い、私はノートの各ページを一生懸命探します。その作業には多大な時間がかかるのです。
ですから、 宿題をやっていないのにもかかわらず、ノート提出するのだけは絶対にやめてください 。
繰り返します。くれぐれも、やっていないノートを提出するのだけはやめてください 。そういう人は次回提出してください」
と言ったにもかかわらず、その子は宿題を全くやっていないノートを提出したわけです。
<宿題というサービスの停止>
上記3名以外にもヒドイ子はたくさんいました・・・
・・・もういいでしょう。
終わりにします。
これ以上は、他の子の指導にも支障を来します。
一人二人ならまだしも、クラスの半数程度がこの状態なので、もう私の精神衛生上も良くありません。
何より、宿題ノートに関する事務作業(※)に膨大な時間がかかります。 (※宿題をやっていないノートから宿題を探し出す、宿題のやり方について説教する、ノートの文字について注意をするetc)
クラスで数名程度なら、個別に説教をしたり、指導をしたりできますが、中3Aの場合はクラスの半数以上がこの状態。全くやっていないノートを提出している輩も毎回数名。
そして、授業時間を潰して、「説教」と「宿題や復習の意義」を話すことの繰り返し。
・・・もうこれ以上は時間の無駄であると判断しました。
私も中3Bクラスや他の学年ならノート指導を続けますが、 「グループ作成校を目指す」「意欲ある子のための進学塾」と謳っている塾の中3クラスとしては、もう十分なほど手を尽くしたと考えております。春から随分と授業時間を削って、宿題のやり方を説明してきましたが、もう無駄でしょう。
そこで、該当する数名に対しては、以後宿題は出さないことにしました。
言っている意味が分かるでしょうか。
「毎回宿題を出し、ノートチェックまでしてあげる」という過剰なサービス
を本日で止めるということです。
<宿題を出す意味>
せっかく高い授業料を払っても、その内容を定着させられないのなら、塾に通う意味がありません。
そこで必要となるのが復習・宿題・確認テストです。
私は、生徒達が授業内容を定着させることができるように、「 今日の授業内容を定着させるためには、どのタイミングでいつまでにどのように復習すればいいのか 」を指示してきました。そして、そのノートを深夜にチェックしていました。
その「宿題を出し、それをチェックするというサービス」を以後行わないということです。
あとは各自が、自分で復習すべきページ、回数、時期を考え、好きなペースで自分が好きなように復習してください。
受験が終わった時に、「え?あなただけ宿題なかったの!?」と保護者の方に驚かれても申し訳ないので、今回は予めご報告した次第です。
したがいまして、「宿題が出ないのなら、もっと面倒見の良い塾へ」とお考えの場合は、それはご家庭のご判断にお任せします。あとは、補習塾なり個別指導塾なり行かれると良いと思います。
こちらから退塾勧告はしません。それはご家庭で決めることであり、塾側で決めることではないからです。
とにかく、うちとしてはこれ以上は時間が取れません
。まじめにやっている他の塾生の指導に支障を来すので、どうかご理解ください。
これ以上、宿題のやり方や意義について授業内で時間を取ることは、他のまじめにやっている塾生に対して迷惑になります。(もう中3生ですから)
なお、授業は今後もきちんと行います。
先日のブログで書いたように、例年よりもペースはゆっくりめですが、毎回の授業内容を何度も復習し、次回授業までに完璧に覚え、出来るようにしてくる。同時に前の単元もさかのぼって、適切なタイミングで復習を入れる。
このサイクルをあと44週間続けてくれれば、日比谷でも西でもどこでも受かる。そのような授業を提供していきます。しかも、篦棒(べらぼう)に難しい内容や無茶なペースではなく、平均的な中学生であれば付いていける授業です。そこはプロとしてきちんとやっていくつもりです。
それに加えて今までは、宿題ページの指示、回数の指示、解法ノートに入れる問題の指示、ノートのチェック、復習のタイミングの指示までサービスで行っていたのですが、数名の子に対しては、以後その指示をやめるということです。あとは各自でやってください。
<勉強は贅沢品らしいですよ>
先日、「今でしょ!」の林先生が、テレビ番組で
「(勉強が)いやならやめなさい。勉強は贅沢なんだから」
と言っていました。
言い得て妙。まさにその通りだと思います。
そんなにやりたくないならやらないで結構です。
皆さんは、東京という日本の首都に生まれただけで幸運です。以前、東大の蓮實学長が「 東京に生まれるのは一つの才能 」と発言されたことがあります。
皆さんは運良く、日本いや世界の政治、経済、文化の中心地である東京という場所に生まれたわけです。一流大学と有名な企業がたくさんある東京という都市に生を受けたわけです。
さらに、東京には全国でも有数の公立高校(都立グループ作成校)がたくさん存在します。
これだけでも皆さんは恵まれています。 世界の子供達の中でトップレベルの幸運の持ち主 です。
それだけではありません。
皆さんは 経済的に塾に通うことが可能なご家庭に生まれました 。これも幸せなことです。
さらに、皆さんは その貴重なお金を「子供の教育」のために使ってくれる親の下に生まれました 。
ちなみに、このことは当たり前のことではありません。せっかくお金があっても、それを子供の教育のためには使わず、酒やギャンブルや遊びや趣味で使い果たしてしまう親というのはこの世の中に大勢いるのです。
みなさんは、いくつかの偶然が重なり、日本という平和な国に生まれ、育ち、その中でも東京という首都に存在しているわけです。そして、経済的にも教育方針的にも恵まれたご家庭に生きています。
その上で、 そこまで勉強したくないなら、私はもう勉強をやめてしまえば良いと思います 。林先生のおっしゃるとおり、勉強というのは「贅沢品」です。なくてもいいものです。
義務教育だけでも本来十分なはずなのに、 わざわざ追加料金を払って塾にまで通わせてもらって、その上で勉強をやらない 。
もうこれは犯罪だと思います。法典には明文化されていませんが、立派な罪です。
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