青春讃歌暴力学園大革命 | メタボの気まぐれ

学園紛争、生徒会、学生自治会による政治的な
事件が多発していた1975年、東映は暴れまくる
番長を逆に明るく主人公にした青春映画なのが
「青春讃歌暴力学園大革命」である。

隅田川の東地区にある城明第三高校、光国学園、
東南高校の３校には強大な不良グループがあり
その縄張り争いは城明がリードしていた。

時は３月の卒業式、城明第三高校の次期番長に
成績優秀でスポーツ万能、正義感溢れる
天田功（星正人）が任命される事になった。。

４月の新学期では校庭の掲示板には
「我々は生徒会を補佐し学内を勉学の砦とする」
と天田番長の就任挨拶が貼られていた。

この就任挨拶は生徒会長の川島和彦（佐藤佑介）ら
生徒たちに恐怖を抱かせただけではなく
教師たちも成績優秀な天田が番長になった事に驚いた。

だが女生徒たちには天田の存在は人気抜群で
中でも泉由加（テレサ野田）とテニス部の星清美
（青木和子）は好意を抱いていた。

ある日、盛り場を歩いていた天田率いる不良グループに
与太学生が絡んで来たため天田は相手を痛めつけた。

これを目撃した生徒会長の川島は翌日・・・
掲示板に天田の暴力を非難した貼り紙を貼り
この貼り紙を読んだ清美も鋭く天田を非難した。

そんな天田が不良に走った背景には
過去、母親に早く死なれた事による孤独感が原因で
また清美も父親が交通事故で死んだため
互いに似た境遇の二人の心はいつしか振れ合った。

しかし清美と天田の仲を嫉妬した由加は清美を騙して
光国学園の不良グループの杉江竜太（岩城滉一）の元へ
連れ去り、彼らは清美を弄んだ。

体を汚されてしまった清美は自殺。
清美の葬式の翌日、生徒会長の川島はこの事実を許せず
天田に「部下にしてくれ」と頼み天田は承諾した。

やがて天田は光国学園に挑戦状を叩きつけ
天田と杉江の番長同志の凄絶な死闘が繰り広げられた！

この映画の主演である星正人は本作で俳優デビューし
その甘いマスクからアイドル的人気を得ていた。
（現在で言えば妻夫木聡のような存在）

その後「刑事くん第5部」「大都会 PARTIII」
「爆走! ドーベルマン刑事」「影の軍団II」に出演し
マルベル堂プロマイド売上で男性俳優部門12位になった。

1980年代に入り二枚目役だけでなく悪役での
ドラマ出演も増え、1987年に体調不良を理由に
芸能界を引退しました。