すっかり・その気で | メタボの気まぐれ

映画監督としても有名となった北野武こと
ビートたけしが漫才ブームだった1981年
その人気により映画初主演を果たした。
タイトルは「すっかり・その気で」

映画製作を夢見る弱小芸能プロの従業員
伊東たかし（ビートたけし）の所に
映画製作の依頼が来た。

ところが出資者である有田伝八（植木等）が
方々から集めた製作資金を持ち逃げしてしまった。

これでは映画製作は出来ない。
たかしは愕然とするが今度は悪どい資金集めを考え
まず銀行員の女を引っかけようと
銀行の前でたかしは待ちかまえていると
整形外科に勤める春日さち子（烏丸せつこ）と知り合った。

たかし「お金があればすぐにスターにしてあげる」
さち子「それならうちの病院を襲えば」と持ち掛ける。

さち子は妻子ある毛利（江木俊夫）と付き合っていたが
彼が会社で使い込んだお金を工面しようとしていた。

二人はスタントマンの安村（本田博太郎）を仲間に入れ
病院から金を奪ったがバッグを開けてみると
中はニセ札、さち子は逃走し持ち逃げしたのだ。

一方、大金を盗まれた院長の加茂（藤村有弘）は
「内部犯行の疑いが強い」という
警察の見識に基づき、さち子に疑いの目を向けた。

しかし、毛利は別れるといっていた妻と一諸に
金を持ってニューヨークに逃げてしまい
さち子も裏切られてしまった。

そんなさち子を救ったのが、たかしであり
さち子は病院のお得意さんで政財界の黒幕・剛田（神田隆）の
愛人・昌江（塩沢とき）を紹介した。

たかし、さち子、安村は昌江を眠らせ貸金庫の鍵を奪うと
銀行から大金、宝石類を持ち出した。

用意したセスナ機で高飛びしようとするが、
安村が突然「私腹を肥やす国賊は許せん」と
剛田邸めがけて突っこもうとする。

果たしてお金や宝石の行く末と、
たかしの映画界進出はどうなるのか・・・？

この映画でビートたけしは、ヴェネツィア国際映画祭で
金獅子賞を受賞し、その際に往年のギャグ
「コマネチ!」の本人、ナディア・コマネチから
祝福の手紙が贈られました。

本作のエンディングはオスカー外国語映画賞を
受ける夢を見るというもので
実際、ビートたけしはカンヌ国際映画祭
モスクワ国際映画祭、日本アカデミー大賞にて
数々の賞を受賞している。