羊たちの沈黙 | メタボの気まぐれ

1991年、連続殺人事件を追う女性FBI訓練生と、
彼女にアドバイスを与える猟奇殺人犯で
元精神科医との奇妙な交流を描いた
トマス・ハリスの同名小説を映画化したのが
米国作品「羊たちの沈黙」である。

アメリカ各地で若い女性が殺害され、
皮膚を剥がれるという連続猟奇殺人事件が発生した。

逃走中の犯人は“バッファロー・ビル”と呼ばれ、
FBIアカデミーの実習生クラリス・スターリング
(ジョディ・フォスター)は、バージニアでの訓練中、
行動科学課のクロフォード主任捜査官から任務を課される。

クロフォードは、バッファロー・ビル事件解明の為に、
監禁中の凶悪殺人犯の心理分析を行っていたが、
その中で元精神科医の囚人ハンニバル・レクター
(アンソニー・ホプキンズ)だけがFBIへの協力を拒絶していた。

クラリスはクロフォードに代わって事件に関する助言を求める為、
ハンニバルの収監されているボルティモア州立精神病院に向かう。

ハンニバルは、当初は協力を拒んでいたものの、
やがてクラリスに彼女自身の過去を語らせる事と引き換えに
助言する事を約束する。

そして、クラリスは、父親の死を受けて伯父に預けられた過去を話し、
そこで明け方に伯父が羊たちを屠殺するのを目撃した事が
トラウマとなっている事を明かした。

一方、上院議員の娘がバッファロー・ビルに誘拐される事件が発生し、
精神病院院長チルトンは、自身の出世の為に
ハンニバルを上院議員に売り込む。

議員である母親捜査協力の見返りとして、
ハンニバルを警備の緩い刑務所へ移送させる事を約束する。

しかし、ハンニバルは移送の隙をついて
病院の職員や警察官を殺害して脱獄を果たす・・・

この映画はレクター博士のアンソニー・ホプキンスが
アカデミー主演男優賞を受賞し、もう一方の主役の
クラリスを演じたジョディ・フォスターも
アカデミー主演女優賞を受賞している。

また、殺人鬼であるバッファロー・ビルは
アメリカの殺人史上において、類を見ないその猟奇性や異常性から、
20世紀を代表する殺人鬼エド・ゲインをモデルとしている。

ちなみに殺人鬼エド・ゲインをモデルとした
もうひとつの映画は「悪魔のいけにえ」である。