無名絵描きジジイのつぶやき

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いしいかい

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2023.03.16
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カテゴリ: カテゴリ未分類
絹本に描かれた歌舞伎の一場面を描いた日本画であるが・・
洗いを行った。 前田青邨 - Wikipedia

膠を薄く説いて、ぬるま湯位の温度で、表面を洗っていく
作業である。

温度が高いと、描いた絵具が流れてしまうので、ぬるま湯程度。

画面が、カビに侵されていると、そこだけ、中々乾かず
シミになって残る。

作品の管理が悪いと、そういうことはたびたび起きる。

今回の絵は、主人公以外の背景は殆ど塗られていないので、
何か所かカビに侵された部分があって、中々乾かなかった。

こういう場合、下の板に瑕疵が生まれた場合も、それが絵に出てくる><

今回の絵は、それが絵から少しムラとして感じ取られる。

若冲さんあたりなら、絹本の絵の裏に金箔を貼るのだろうが・・


仕方が無いので、少し薬剤を使い、カビを取ることにした。

上手くカビが取れればいいが、今回の絵は、絵を描いた後、裏打ちもしていないのに
板の上に直接絹本を張っているので、下の板の色も表面に出てしまう。

だから、洗った後、カビに部分が乾かないうちは、より強くシミになって残る。

それが強いと、乾いた後もシミになって残ることになる。


元々、この絵は、絵を描いた時点で額装にする絵の大きさを
考慮していなかったのか・・

木製パネルに折り込む部分まで、絵具が塗って有り、惜しいことをしている。

能の舞の、全体の状景が、生かされていない雰囲気があるのだ。

Fサイズの絵を無理にPサイズの額に無理にはめ込むために、
その部分を織り込んでしまった・・

表具屋さんが額装するから、パネルに張り込む、その時に額装のサイズを
誤ったかな~。

上の端の部分と左端の部分が、大きく、切り取られてしまっている。

何か作家の意向と事情があって、仕方なくだったのかな~・・


まあ、こん回のカビを完全に取るためには、洗いを何度も行うことになるが・・
それをすると、絵具が流れてしまう><。

この絵も、絵具を流さないように、注意してやらないと・・

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Last updated  2023.03.16 17:09:41
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