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テーマ: 夏目漱石(54)
カテゴリ:
夏目漱石は学生時代に何冊か読んでおり、勿論「こころ」もその中の一冊に入っていた。
何故この作品を読み直そうと思ったかというと、娘が通う高校の国語教師が「お薦めの一冊」ということでブックレビューをしていたからである。

30歳代の若い教師が漱石を薦めているなんて、最近ちょっとめずらしいと思った。
更に、政治学者の姜尚中氏が、著書「在日」「悩む力」の中で漱石を語っていたことに触発されたこともある。
「こころ」を読み進んでいく内に、ある1人の男性のことを思い出した。
仮に彼のことを荒井さんと呼ぶことにしよう。
荒井さんは、私が大学4年生のときに隣の部屋に引っ越してきた人だ。
法学部を卒業してとある県の県庁に就職したが、漱石が好きで、漱石を研究するために仕事を休職して大学院への入学を果たした異色の人である。
私よりも4,5歳は上だったと思う。
荒井さんの部屋には必要最小限の荷物しかなかった。
だから、大好きなクラシックを聞くために持ってきたステレオは、押入をラック代わりにして使っていた。
プリンが大好きで、プリンの素を使ってタッパー一杯のプリンを作って食べいたことを思い出す。
「かっこう君、居る」と訪れた荒井さんと話しているうちに夜を明かしたこともあった。
彼の大学の生協は本が安いので、彼と一緒に太宰の全集を買いにいったこともあった。
その時の私は、あまりに若くて分からなかったのだが、 今思うと、彼の生き方は漱石の文学そのものだった。 2009-09-19 





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最終更新日  2019.08.04 13:27:33
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