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今日2015年11月15日は、日本百名山第73座目、常念岳(2854m)にアタックです。
14日降りしきる雨の中を下道を約270km、午後10時前に登山口である一ノ沢林道の冷沢小屋手前の登山者駐車場に車を止めます。50台は停められそうな広い駐車場ですが、先行車はゼロ。相変わらず雨が止む気配はありません。まずは、恒例のコンビニで仕入れたツマミと惣菜で、一人宴会でスタート。
天気予報では、午前中には回復との事、これを信じて仮眠に入りますが、車の屋根を叩く雨音が大きく、なかなか眠りにつく事ができません。午前4時に起床、朝食と準備を済ませ、午前5時に駐車場をヘッテン点けて出発です。ヒエ平らの登山口までは、広い林道が続きますが、相変わらず振り続く雨と、まとわり付く撥水性も落ちた古いレインウェアの重みにテンションはチョー低めです。午前5時30分、登山口に到着、登山届を提出してクライムオン。
10分程歩いた山ノ神神社で安全登山を祈願して、さらに先を進みます。古池過ぎるあたりから、ようやく夜が明けて来ますが、相変わらず雨は降り続き、もはや登山道は、沢と変わらないような状態。午前6時20分、ほぼコースタイムで王滝ベンチに到着です。 すっかり夜は明けて視界も開けて来ましたが、天気は回復する兆しもありません。
しばしの小休止の後、一ノ沢沿いに滑りやすい登山道を徐々に高度を上げて行きます。
午前6時50分、烏帽子沢に到着。この沢越えでは水量も増している為、注意して渡河します。 これ以上水かさが増えると下山時が心配だなと思うも、午後には天候回復との天気予報に、さらに先を進みます。
この先にあと2つの一ノ沢を渡河する場所がありますが、地図上には「丸太橋」と記載されており、橋であれば大丈夫と思っていました。ようやく常念の山体が見えてきます。その丸太橋の1つ目に到着、なんと丸太が撤去されているではありませんか! おそらく常念岳の小屋閉めと共に、冬場に丸太橋が流されたりしない為に撤去されているのでしょう。周囲を見渡すと、なんとか岩伝いに渡河出来そうな場所を見つけて無事に渡河成功です。あと1つの丸太橋に不安がよぎります。約10分程で、その最後の丸太橋に到着しましたが、やはり丸太橋は撤去されていました。
一ノ沢は、ゴウゴウと凄まじい勢いで、その音だけでビビリます。今度も同様に、渡れるような岩を探しますが、先程の沢よりも水深が深く、ほとんどの岩が水没状態。意を決して渡河をしますが、見た目以上に水圧が強い上に苔で滑りやすく、中ほどまで渡ったところで足をすくわれ、ドボーン!!ザックの重みもあり自由が利かず、そのまま10m程下流にいっきに流されるハメに。たまたま流木が対岸に引っかかっており、これにつかまる事で難を逃れる事が出来ました。とりあえず全身びしょ濡れになった事と恐怖感とで、しばし呆然と。。。ただ今回は、ファイントラック社のドライレイヤーを着ていたので、まったく上半身、寒さを感じる事もありませんでした。ただ低体温症になってもいけないと、上半身の着替えは防水してザックに入れていたので、すばやく着替え、気を取り直して先を進みます。
脳裏には、下山時、天候が回復せず、あの沢がさらに増水していたら渡ることが困難になるという不安でした。山は逃げない、やはり撤退しようと、常念小屋まで、あと1時間ちょっとのところで断念しました。川と化した下山道の足取りの重いこと、重いこと。
午前9時30分に山ノ神神社で沢での無事のお礼参りをして、午前9時45分に登山口に無事下山しました。
なんだか悔しさと技量の無さに情けなくなる思いで、涙が出て来ました。午前10時過ぎに駐車場に戻るも、やはり1台の車もありませんでした。
車の中で濡れたお札を乾かしながら、帰宅の途につきました。途中では浅間山が青空の中に堂々たる姿を現しており、その急速に回復した天気を恨めしく思いながら270kmの下道を走り帰宅しました。
次回は絶対に成功してやる!「常に念」を入れて。。。(笑)