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2019年7月26日は、日本百名山第94座目として、北海道トムラウシ(2141m)に短縮コース登山口から日帰りピストンで登頂しました。ナイトは、ヒグマが怖いので夜明けを待って午前3時47分のスタートです。
午前4時12分温泉コース分岐点に到着です。しばらく緩やかな笹原の登山道となります。下山時に恐怖を味合うとは知らずカムイ天上まで順調に登り、午前4時57分に到着です。
カムイ天上は、想像とは異なり周囲は樹林帯に囲まれて全く眺望はありませんでした。しばらく木道とぐちゃぐちゃのぬかるみ登山道を歩くとようやく視界が開けて、遠く目的地のトムラウシ山を望むことが出来ました。
約1時間半ほど笹原を緩やかに高度を稼ぎましたが、そこからコマドリ沢分岐点までは、これでもかとぬかるみの下りが続きます。滑ってすってんころりんしない様に慎重に下り午前6時35分にコマドリ沢分岐点に到着です。見上げると青空も望めて頂上での絶景も期待できます。
コマドリ沢からは、雪渓歩きとなりますが、程よい雪質でアイゼンを装着することなく通過登ることができました。
午前7時過ぎ、これまでとは全く異なる岩岩の山姿に変わって、その眺望は、他の百名山にはない素晴らしいものでした。この岩岩を登り詰めて、午前7時41分前トム平に到着です。この先、夏山の山岳遭難事故としては近年まれにみる数の死者を出したトムラウシ山遭難事故の惨事となったエリアとなります。
トムラウシ山遭難事故は、2009年7月16日早朝から夕方にかけてトムラウシ山が悪天候に見舞われ、18名のパーティのうちツアーガイドを含む登山者8名の方が低体温症で死亡した事故です。亡くなられた方々にそっと手を合わせ、先を進みます。ロックガーデンでは、北海道にしか生息していない氷河期から生き続けているというナキウサギが時折、ひょこっと可愛らしい顔を出し、キィキィと鳴き声が。すばしっこいのでカメラにその愛らしい姿を収めることが出来なかったことが心残りでした。
しばらく登るとトムラウシ山頂方面が開け、眼下には、トムラウシ公園が広がっていました。トムラウシ公園までは、岩場の下りとなります。時折、ガスって眺望が効かなくなることもあり、その天候の急変が、あの遭難事故をふと思い起こさせました。
午前8時31分高山植物が咲き乱れるトムラウシ公園に到着です。午前9時35分、十勝岳オプタテシケ山縦走コース分岐点に到着しました。天候は増す増す崩れて来て、風も強く体感気温は氷点下の寒さです。
分岐点からはガレ場の登山道を登り、午前10時9分、無事に日本百名山第94座目としてトムラウシ山(2141m)に登頂成功です。
ガスガスで眺望はゼロ、凍える寒さに長居は無用と、記念撮影だけして即下山開始です。時折、小雨も降り始めて最悪のコンデションの中、午後1時13分コマドリ沢分岐点まで下り、遅い昼食としてぶっこみ飯とハコダテコーヒーで腹ごしらえです。この沢水は、見た目にはとても綺麗で美味しそうですが、エキノコックスが怖いので持参したミネラルウォーターを使いました。
お腹を満たしたところで、再び下山開始です。先を急ぎたいところですが、登山道のぬかるみが酷く速度を上げられません。ようやく短縮登山道駐車場の手前約600m、傾斜も緩やかになった背丈ほどの笹原で突如、ドサドサと音がしてヒグマに15mほどの距離で遭遇、背筋が凍る思いでした。ストックに着けていたクマ鈴とストックをカンカン打ち鳴らしたら、笹原の奥へドサドサと逃げてくれたので助かりました。百名山94座目にして熊に初めて遭遇、改めて襲われなくて良かった、気をつけないとと思いました。(※このヒグマ遭遇以降は、ホイッスルも加えて安全確保をする様になりました。)午後4時9分無事に短縮登山道駐車場に下山しました。
下山後は、国民宿舎トムラウシ温泉東大雪荘の温泉で汗を流しました。翌日は、蝦夷駒ヶ岳の5合目まで立ち寄り、函館北斗駅から北海道新幹線で帰京しました。
【出会った花たち】
【コースタイム】(休憩、食事含む)
短縮コース登山口(04:00)・・・短縮コース分岐(04:12)[休憩 5分]・・・カムイ天上(04:57)[休憩 10分]・・・前トム平(07:41)[休憩 15分]・・・トムラウシ山(10:10)[休憩 15分]・・・前トム平(12:17)[休憩 10分]・・・カムイ天上(15:03)[休憩 15分]・・・短縮コース分岐(15:55)・・・短縮コース登山口(16:09)
【歩行距離】16.7km