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悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、すくすくと育った。優秀な子供で、長野県でも進学校である長野高校に進んだ。榊原ルミの撮影会があった翌年、写真部の新入生歓迎撮影会に参加した。2か月後頃、突然、小平由樹枝と付き合っているか? と怖い先輩に言われ、さらに、友人の関根からも、二人の関係を問われる。その理由は、由樹枝が言い寄る男達を避ける為の口実であったのである。
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「あれから、何度も、寺本に聞いて来いって言われていたんだ。」
「そうなの?」
「これで、やっと、先輩に言えるよ。テラは小平と付き合っているって。
ガッカリするだろうなー、ご執心だからなー。」
町田先輩なら、爽やかで良い人のようだから、由樹枝とお似合いだと思った。そう言えば、写真部の人からも誘われているって言っていたなー、と由樹枝の言葉を思い起こす悠介であった。まさか、町田先輩が付き合って欲しいと、しつっこく誘っていたとは思わなかった。
それから、特に由樹枝との進展は何らなく、言葉を交わすこともなかった。噂だけは、小平由樹枝の彼氏であると浸透しているようである。これは、由樹枝の思う通りであったのであろう。悠介も、憂鬱でもなく焦りもなく、普通に高校生活を送っていた。勉強は怠らなかった。勉強する時間も十分にある。
2学期の期末試験が終わってホッとしていた。普段の勉強の成果が出たと悠介は思っていた。結果、僅かではあったが、順位も上がっていた。そして気持ち良い新年を迎える事が出来たのである。正月は、池田町の実家に帰った。2学期は、毎週のようには帰らなかったので、懐かしさを感じる。やはり母親や、姉のいる家は、ゆったり出来るし、気持ちが落ち着く。叔母の家でも、全くリラックスできているのであるが、何かが異なる。生まれ故郷の家は良いもんだと、悠介は思った。
「悠介、勉強は、どう?」、上の姉が聞いた。
「問題ないよ。トップクラス維持だ。」
「そう、それは、良かった。これから男は、大学に行かないとね。」
姉二人は、高卒で、大学に行かなかった。両親から行く必要はないと、言われたのである。二人の姉とも、優秀な成績で、大学に行くだけの資質は充分にあったので、勿体ない事であった。
「悠介、彼女は出来た?」、2番目の姉が聞いた。
「あぁ、出来たよ。」
「ほんと? やったねー、我が弟よ。」
「でもさー、名前だけの彼女なんだ。」
悠介は、夏休み前からの出来事を、姉二人に説明した。
「へぇ、面白い関係ねー、で、何、デートした事ないの?」
「ないよ。だって、彼女の男からのアプローチを無くす為なんだから。」
「じゃ、彼女って言えないじゃん?」
「ま、そうだけど、彼女は、彼女なんだよ。」
「何だか、分からない話ねー。」
「人の事より、姉さんは、どうなのよ、そっちが重要だよ。」
「良いでしょう、どうだって!」
「もう成人式も、済んだんだからさー、立派な大人だろう? 俺とは違うよ。」
「まぁね、法律的には、大人ね。でも、適当でいいんだよ、そんなのは。」
「そうなの? 結構、重要だと思うけどね。」
いつも、姉達とは、あけっぴろげな愉しい会話である。気楽な姉、弟である。お正月は、父親、母親、姉二人、、悠介と、全員が顔を揃え、家族団らんである。父親から、初めて、酒を飲めと言われ、盃に次いで貰った。辛いような甘いような変な味だなー、と思って飲んで見ると、喉から胃の方へ、熱いものが流れ落ちて行くのが分かる。
「どう、美味しい?」、上の姉が聞いた。
「どうかなー? 変な感じだよ。」
「初めてだから、あまり飲まないでね、弱いか強いか分からないのだから。」
盃を、4~5杯飲んだろうか? 何だか、浮ついた楽しい気持ちになった。
「もう、止めときな。」、下の姉にも言われた。
自分では、分からないが、悠介は、アルコールは、強いようである。
楽しい正月を終え、又、学校に戻った。悠介は、この3学期と、3年の1学期が勝負だと思っていた。そこまで頑張れば、推薦が決まる。頑張ると言っても、従来からの続きだけで、特別な事をするでもなかった。ただ海外に興味はあったので、英語には力を入れた。NHKのラジオ英会話は毎日聞いていた。これは、高校へ入ってから、ずっと続けている。簡単な会話は出来ると思うので、いつか実力を試して見たいと思っている。
1月の寒い日、又、女子生徒が、教室にやって来た。
「寺本さん! ちょっと・・・。」
悠介は呼び出されて廊下に出た、由樹枝がいるかと思ったが、居なかった。
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シベリア鉄道、ロシア他8ヶ国の旅から帰り、中国にも行って来ましたが、チェンマイに
戻ってから、ゴルフに行っていません。テニスもしていません。バドミントンに、1回
行っただけです。
何か、動くのが面倒になっています。どうしてかなー?
でも、何もやっていない訳ではないのですよ。
実は、出版の為の、編集作業に、精を出しているのです。
南太平洋アイランドホッピングの旅
青蔵鉄道に乗ってチベットの旅
チェンマイに佇む男達 第2章 山川純一の場合
さらには、シベリア鉄道の旅も、残っています。
それで、朝から夜まで、パソコンと睨めっこなのであります。
それに、この、寺本悠介の場合も、早く進展させねばなりません。
まぁ、そんな訳で、運動に関しては、疎遠になっています。
ゴルフは、暫く、休みかなー?
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