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2024.10.16
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カテゴリ: 作家



あらすじ
悠介は、長野県安曇野の隣、池田町に産まれ、長野高校に進学した。大学は東京のM大学である。その間、小平由樹枝と良いお付き合いをした。大学2年になりとあるコンパで飲み過ぎて矢代美恵子と深い関係となる。小平由樹枝を愛していたが、愛想をつかされ振られてしまった。その後、美恵子とは変則的な付き合いを行い、1年先輩の美恵子は就職して大学もアパートも去った。悠介は大学4年になり就職活動も終わり、希望の会社に就職も決まった。そして友人高橋の結婚披露宴も無事終了。その後新婦の友人の唐橋由美子と親しくなったが、別れたいが別れさせてくれない。一方、美枝子は玉の輿と言える結婚する事になった。3月末、悠介は就職したが、実習中に由美子が自殺未遂をしたと言う連絡を受けて真っ青になった。由美子の父親に会い、慰謝料も支払い問題は解決した。悠介は希望の鹿沼工場に配属され社会人生活が始まったが、女性問題がありタイのシラチャへの出張が決まった。



写真はネットより借用

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タオルで身体を拭きながら悠介が言った。
「昼食を食べに行こう。」
時計を見ると丁度12時である。2時間ほど海の散歩をしたのである。
「あっちの方にホテルがあるはず。」
ハンサの言う方向へ二人で歩いて行った。砂浜を過ぎると両側に木々が茂る小道である。南国らしい景色である。ほどなくこじんまりしたホテルに着いた。壁のないレストランに入った。そよ風が吹き抜け気持ち良い。色浅黒いウエィトレスがメニューを持ってやって来た。美人である。色白のハンサとは対照的である。目がぱっちりしている。

ハンサは、パイナップル炒飯のランチプレート、悠介はトムヤムクン風味の炒飯のランチプレートにした。一仕事した気分でビールを飲みたくなった。
「ビール飲む?」
「ええ? 飲むの? じゃー、少しだけ。」
ビールも大瓶を1本頼んだ。そして二つのグラスに注いだ。
「乾杯!」
「いやー、素晴らしい体験だった。初めて海の中を見たよ。凄いね、外から見ているのとは全く違う。別世界だ。宇宙の中を泳いでいる感じだった。」
「そう、そんなに喜んでくれるとパタヤに来た甲斐があったわ。」
悠介は本心からそう思った。こんな世界が世の中にあるのかと思った位である。
「スキューバダイビングをするとシュノーケリングよりもっと良いらしいわよ。」
「スキューバダイビング? ハンサはやった事あるの?」
「私は未経験、聞いた話よ。」
本日見て体験したシュノーケリングより良いと言う事は素晴らしいの二乗以上だ。悠介は興味を惹かれた。是非やって見たいと思った。

「ダイビングはライセンスがないとも潜れないのよ。」
「ライセンス? 簡単に取れるの?」
「私も知らないけど、帰りにお店があったら聞いて見たら?」
「是非、ライセンスを取りたい。ハンサも一緒に取ろうよ。」
「私も?」
「うん、一緒にダイビングに行きたいよ。」
悠介は興奮している。シュノーケリング以上の素晴らしさなんて想像出来ない。その想像以上の世界があるなんて信じられない。何とかライセンスを取得したいと願った。
「先輩達も誘って皆でライセンスを取ろうよ。」
悠介は、会社の先輩、大森や丸山も誘いたいと思った。夢が膨らむなー、と感じる。

「ハンサ、ありがとう。二人でパタヤに来れて幸せだと思ったけど、海の中を知ってさらに楽しさが増した。夢が膨らむよ。ほんとタイに来て良かった。ハンサ、ありがとう。」
喜びを現しながら楽しい昼食は終わった。水着も乾いて来た。
「さぁ、帰りましょう。少し宿でゆっくりしたいよね。」
「そうだな。シャワーも浴びたい。」

レストランを出て船着き場に行った。そしてほどなく船に乗れてパタヤに戻った。悠介はダイビングのライセンスをどうすれば取得出来るのか確認したかった。それで宿へは歩いて帰る事にした。途中、そんなお店があるかも知れないからである。キョロキョロしながら歩いたが店はない。
「ないなー、この辺りにはダイビングの店はないのかなー?」
「誰かに聞いて見る?」
「うん、そうしてくれる?」
ハンサが、若い男性が来たので聞いて見た。知らないらしい。何人かに聞いたら、場所を教えてくれた。宿へはちょっと遠回りになるが、まだ時間なあるし行って見る事にした。お店には、日焼けした若者が数人いた。ボンベやダイビングの用具らしいものが沢山置いてあった。
「ダイビングのライセンスについて聞きたいのですが?」
悠介が英語で聞いた。若者は英語も流暢である。このお店でライセンス取得のコースをやっているようである。

3泊4日のコースで取得出来ると聞いた。4日もかかるのでは、会社を休まねばならない。そうすると、先輩の大森や山本を誘って一緒に行く事は無理である。3人も一緒に休む訳には行かない。悠介だけでも休ませて貰えるか分からない。まだ赴任して1ヶ月、後2ヶ月したら帰国である。もっと長く建設が終わるまでここで働きたいと要望しているが、その回答は貰っていない。長期赴任であるならば休暇は取れるであろうが、3ヶ月の短期出張では、有給休暇は取り難い。毎日、日記は書いて一ヶ月に1回、日本へレポートを送ろうと準備はしていた。もう最終見直しを行えば送付出来るようになっている。その時の考察として、建設が終わるまでシラチャで働きたいと自分からも直接要望を出そうと思った。要望が通るかどうか分からないが、何もしないよりも良いに決まっている。書き方も考えてここに長期滞在する事が、自分の為のみならず、会社の為になると書こうと思っている。実際にそうであるからだ。ハンサと一緒にいたいとか、ダイビングのライセンスを取得したいなんて、口が裂けても言ってはならない。もう一度、どう書くか懸命に考えてみようと考えた。

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Last updated  2024.10.16 15:00:35
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